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妊娠を望む妻を罵倒する夫。夫婦間で、意見のすれ違いが起きたときに大切なのは?【離婚カウンセラーインタビュー】

  • 2025.12.27

【漫画】本編を読む

夫の様子がどこかおかしい。形容しがたい違和感は、やがて確信に変わる。傷ついた妻が選んだのは、夫への復讐の道だった…。『妻が別れを告げる時』(きなりみや:漫画、古川あさこ:原案/KADOKAWA)は、夫の浮気、不倫、モラハラによって傷つけられた妻たちの復讐劇を描いたオムニバスストーリー。

『妻が別れを告げる時』に収録されているエピソード「単身赴任中の夫の家から赤ちゃんの泣き声がした話」は、夫の単身赴任が理由で別居生活を送る夫婦の物語。ある日、偶然出会った夫の同僚から、夫がベビー用品を買っていたことを知らされる。子どもなんていないのに…なぜ? 不信感を抱いた妻は衝撃の事実を知らされることに。夫が不倫相手との間に子をもうけ、単身赴任先で一緒に暮らしていたのだ。

「単身赴任中の夫の家から赤ちゃんの泣き声がした話」の夫婦を例に、離婚カウンセラーでもある「家族のためのADRセンター」代表・小泉道子さんに、夫婦関係や離婚についての話を伺った。

――主人公夫婦は「いつかは子どもを」と決めていたはずなのに、いざ妻が妊娠に前向きなそぶりを見せると夫は嫌がり、最終的には妻を罵倒するようになります。妊娠・出産にまつわる意見の変化や、それに伴うすれ違いを防ぐにはどうすればいいのでしょうか。

小泉道子さん(以下、小泉):婚姻前にどんなに話し合っていても、こうした気持ちの変化はあり得ます。大切なことは、方向性の違いや変化に気付いた際、目をつぶらずに話し合いの場を設けることです。その際、自分の意見に相手を従わせようとするのではなく、妥協点を見いだせるか、という視点が大切です。

また、子どもをもつか否かは人生における大変大きな選択です。自分にとって、配偶者との生活と子どもをもつことなど、何が人生において優先度が高いかを見極めておくことも重要です。

――妻は義姉に、夫の不貞疑惑の相談をしています。離婚を希望している場合、身内の不貞疑惑を親族に相談してもいいものでしょうか。

小泉:本書のケースでは、夫の親族に話すことで協力を得ていますが、現実的にはかなりレアケースかな、と思います。

例えば、義両親は「自分のかわいい息子(娘)の配偶者」だからこそ相談に乗ってくれるのであって、ゆくゆくは離婚…となれば他人もしくは敵になってしまいます。大概は悩みを聞いてくれたり相談に乗ってくれたりはしますが、離婚話になったとたん、手のひらを返されることは少なくないでしょう。

取材・文=あまみん

小泉道子(こいずみ みちこ)

「家族のためのADRセンター」代表。家庭裁判所調査官として、夫婦の離婚調停の仕事に15年間従事。その後、民間調停機関「家族のためのADRセンター」を立ち上げる。離婚カウンセラーとして、親の離婚に直面する子どもたちのケアにも力を入れている。

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