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「勉強が苦手な子は“読めていない”!?」成績以前に欠けている“読解力”という見落とされがちな盲点

  • 2025.12.26

問題は「勉強以前」のところで起きている

「ちゃんと授業は聞いているはずなのに、家ではなかなか勉強が進まない」「テストの点数は極端に悪くないけれど、ケアレスミスが多い」「宿題に取りかかるまでに時間がかかり、集中も長く続かない」こうした悩みを抱える小学生は、決して少なくありません。一見すると「やる気がない」「集中力がない」「勉強が嫌い」と片づけられがちですが、実はその背景に、別の共通点が隠れていることがあります。それが――「読むための基礎が十分に身についていない」という状態です。文章を読むたびに、・漢字がスムーズに読めない・言葉の意味が曖昧なまま進んでいる・一文一文を理解するのに時間がかかるこうした小さな引っかかりが積み重なると、「読むこと」そのものが負担になります。結果として、勉強全体に対する苦手意識が強くなってしまうのです。本人は頑張っているつもりでも、“読めていない状態”で問題に向き合い続けるのは、想像以上にエネルギーを消耗します。

「勉強が苦手」は、才能の問題ではない

この段階でつまずいている子どもたちは、決して能力が低いわけでも、怠けているわけでもありません。ただ、学習のスタートラインに必要な準備が、どこかでうまく積み上がらなかっただけなのです。では、勉強のスタートラインとは、どこにあるのでしょうか。そして、「読んでわかる」状態とは、具体的にどういうことなのでしょうか。ここからは、学習参考書出版社を舞台に、参考書オタク男×サブカルミーハー女のお仕事コメディ漫画『ガクサン』に登場するエピソードから、勉強のスタートラインは「読んでわかる」ことだという事実を、ひも解いていきます。

「勉強しない」は本当に“やる気”の問題?

参考書出版社に中途入社した茅野うるしは、実家に帰省した際、小学5年生の姪・ゆかりのために、本人が楽しめそうなドリルを一緒に選んであげました。なぞ解き要素のあるストーリー仕立ての一冊。「これならやってくれるかも」――そう思ったのですが、結果は“未使用”。勉強しない原因は、集中力なさ?はたまたやる気のなさなのか?うるし自身も答えが出せないまま、その出来事を職場で、偏屈参考書オタクの福山に話します。すると福山は、意外な言葉を返します。「ドリルの選択は悪くない。だが、問題はそこではない」

福山が見抜いた“机に向かえない”本当の理由

福山は、ゆかりの母である、うるしの姉・あかねに直接話を聞くことを提案します。授業は聞けている。テストの点も悪くない。けれど、家では勉強が続かず、宿題だけで精一杯――。その話を聞いた福山が指摘したのは、「興味」や「集中力」以前の問題でした。「『読む』ための基礎ができていないのでは?」

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実はゆかり低学年の頃、漢字の書き取りを極端に嫌がっていた過去が…。ハネやトメを細かく直され、×が並んだテスト。それが、本人も気づかないまま「読むこと」への苦手意識につながっているとしたら……?

勉強のスタートラインは「読んでわかる」こと

ここで福山は、勉強の基礎をこう整理します。(1)漢字力:漢字を読んで意味が理解できる(2)語彙力:言葉を読んで意味が理解できるそれが組み合わさった先に読解力:文章全体の内容を正確に読み取れる。結果“読んでわかる”に繋がる。この土台がないままでは、教科書も参考書も「ただ文字が並んでいるだけ」に見えてしまう。

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読むこと自体が負担になると、結果として「机に向かわない」「勉強しない」という行動につながっていく――。そして、福山は、今の段階で何を立て直すべきなのか、どこから手をつけるべきなのかを、静かに語り始めます。

勉強をする意味とは?

しかし、勧められた参考書の分厚さを前に、あかねは思わず不安をこぼします。「ゆかりに読めるかな。中学受験もしないし、勉強ダメでも大人にはなれるから……」子どもを追い詰めたくない。でも、このままでいいのかという迷いも拭えない。そんな揺れる気持ちに、福山は静かに言葉を重ねます。勉強は、受験のためだけにあるものではない。では、なぜ学ぶのか?そして、今このタイミングで“何を積み重ねるべき”なのか――。

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福山があかねに示した勉強の考え方と、胸に残る“本当に大切な一言”は、ぜひ漫画本編で確かめてみてください。

ガクサン『うるしと小学生の勉強』

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