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「きこえに対する意識調査」でわかった日本とデンマークの意識の違いとは?補聴器への印象にも差が

  • 2025.12.26

加齢とともに起こりうる“きこえの変化”。今回、世界トップクラスのシェアを持つデンマークの補聴器メーカー・GNヒアリングジャパンが、日本とデンマークの50~79歳の男女計200人(各国100人ずつ)を対象に「きこえに対する意識調査」を実施したところ、日本とデンマークではその受け止め方や行動に驚くほど違いがあることがわかった。

日本は「相談しない人」がデンマークの12倍!行動面に大きなギャップあり

調査の結果、「聞き取りづらさを自覚した際の感情」については、日本・デンマークともに「特に何も感じなかった」が最多に。一方で、“難聴=老い”といったネガティブな印象を抱く人は、日本が36人、デンマークが28人と差が見られた。

「音が聞き取りづらいことに気づいたとき、どう感じるか」の調査結果
「音が聞き取りづらいことに気づいたとき、どう感じるか」の調査結果

また、デンマークでは「会話やコミュニケーションを面倒に感じた」と回答した人が13人と比較的多く、“きこえ”の変化を身体機能の変化として捉え、それが会話や社会生活に与える影響を意識している傾向が伺える。

日本では、「老い」や「コミュニケーションへの不安」と結びつける回答があるものの、特別な感情を伴わずに受け止めている人が多いのが特徴だ。これは、“きこえ”について「まだ自分ごととして捉え始める前の段階にある人が多い」という可能性を示している。

さらに、「聞こえづらさを感じた際に誰に相談するか」を聞くと、両国で対照的な傾向が見られた。日本では「誰にも相談しない」と回答した人が36人と2番目に多く、“きこえ”の変化を日常の困りごととして受け止めながらも、すぐに相談や行動に移るケースは多くないようだ。

デンマークでは、「誰にも相談しない」と回答した人はわずか3人。医療制度の充実に加え、多くの人が“きこえ”に対する問題意識が高く、それに付随する周りに相談しやすい環境が整っていることがわかる。

【画像】「音が聞き取りづらいことに気づいたとき、誰に相談するか」の調査結果
【画像】「音が聞き取りづらいことに気づいたとき、誰に相談するか」の調査結果

“補聴器を使っている人”への印象の違いも発覚

「補聴器を使用するへの印象」の項目でも大きな違いが見られた。デンマークは「前向きに対処していていい」(48人)、「話しやすそう」(22人)、「生活に必要な道具」(56人)と答える人が多く、補聴器がメガネと同じ“生活インフラ”として浸透していることが伺える。

一方、日本は「特に何も思わない」(39人)、「生活に必要な道具」(24人)、「耳が遠い方なんだと思う」(22人)が上位に。デンマークでは多かった「前向きに対処していていい」という回答は16人にとどまり、そもそも関心がない・イメージが湧かない層が多いことが読み取れる。

「補聴器を使っている人についてどのように思うか」の調査結果
「補聴器を使っている人についてどのように思うか」の調査結果

また、「将来的に補聴器を検討する場合、何を優先したいか」を尋ねたところ、こちらも両国で傾向の違いが見えた。デンマークでは56人が「コミュニケーション重視」と回答しており、聞こえやすさや会話のしやすさといった機能面を最優先に考える人が多い。

日本では「コミュニケーション重視」と回答した人が15人。聞こえやすさに加え、「周囲からの見え方を大切にしたい」という意識が高いようだ。

「将来的に補聴器を検討する場合、何を優先したいか」の調査結果
「将来的に補聴器を検討する場合、何を優先したいか」の調査結果

調査から見える、“きこえ”との向き合い方

結果的に、「きこえケアへの意識」は「日本はまだあまり関心がない層が多い」、「行動の早さ」は「日本は“きこえ”の変化を相談しない層が多い」、「生活ツールとしての受容度」は「デンマークは補聴器を自然な変化への対処手段として捉える」と、3つの違いが見られた。

“きこえ”の変化は誰にでも起こりうるもの。「最近テレビの音が大きくなった」「会話で聞き返しが増えた」といったサインを感じたら、早めに専門家に相談しよう。

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