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ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督作、5人を主人公にした『そして彼女たちは』2026年3月日本公開

  • 2025.12.25

これまで、2度のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞をはじめ、世界中で100以上の賞を獲得するなど、圧倒的な存在感を放ち続けてきたベルギー出身の名匠ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督。その最新作『そして彼女たちは』が2026年3月27日(金)に公開されることが決定。あわせて、ポスタービジュアルと場面写真が解禁となった。

【写真を見る】赤ちゃんを抱える少女の姿が写されたポスタービジュアル

【写真を見る】赤ちゃんを抱える少女の姿が写されたポスタービジュアル [c]Les Films du Fleuve - Archipel 35 - The Reunion - France 2 Cinéma - Be Tv & Orange - Proximus - RTBF (Télévision belge)
【写真を見る】赤ちゃんを抱える少女の姿が写されたポスタービジュアル [c]Les Films du Fleuve - Archipel 35 - The Reunion - France 2 Cinéma - Be Tv & Orange - Proximus - RTBF (Télévision belge)

『ロゼッタ』(99)、『ある子供』(05)でカンヌ国際映画祭のグランプリである“パルムドール”を受賞して以降、全作品がカンヌのコンペティション部門に出品されるなど、注目を集め続けてきたダルデンヌ兄弟。第78回カンヌ国際映画祭で『ロルナの祈り』(08)に続き2度目となる脚本賞、エキュメニカル審査員賞をW受賞し、今年度のアカデミー賞国際長編映画賞ベルギー代表に選ばれた本作は、母子支援施設で暮らす5人の少女を描いた、自身初の群像劇。常に一人の主人公の人生を同じ目線で体験させるかのように映しだしてきたこれまでの作品とは一線を画し、5人を主人公としながらも、これまで同様に彼女たちが置かれた状況に寄り添い、共に体験させ、最後には鮮やかに伏線が回収される一作となっている。

若くして妊娠した女性を支援する施設で共に暮らす5人の少女。彼女たちは頼る人を持たず、貧困や暴力など様々な問題を抱えている。「一人じゃ育てられない」、「赤ちゃんなんて欲しくなかった」――戸惑い、悩み、苦しみ、なるべき家族像を見いだせないまま、母になる少女たち。押し寄せる孤独感に飲み込まれそうになっても、時に誰かに寄り添われながら、それぞれが歩むべき道を選び取っていく。「愛する」ことを望む彼女たちのせつなる思いのあふれるまなざしが、観る者の胸に迫る。

このたび解禁されたポスタービジュアルには、「愛され方は知らない。でも、愛することはきっとできる――」というコピーと共に、願いを込めるように赤ちゃんを抱える少女の姿が写しだされている。さらには、母と対峙してなにかを訴える様子や、思いつめたように赤ちゃんを抱きしめる様子、病床でパートナーの手をとってなにかを打ち明ける様子など、本作に登場する5人の少女の前に立ちはだかる壁の大きさを感じさせるような、それぞれの表情が印象的な場面写真が並んでいる。

彼女たちを待ち受けているものはなんなのか?なにが彼女たちを救うことができるのか。気になる本作の展開については、続報を待ちたい。

文/鈴木レイヤ

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