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「どしゃ降りの雨の夜、信号待ちをしていた私。そこに女装の男性が近付いてきて...」(宮城県・40代)

  • 2025.12.25

宮城県在住の40代・Mさんは10年ほど前のある夜、雨に濡れながら横断歩道で信号を待っていた。

雨は急に降ってきたもので、どこか雨宿りができる場所まで走ろうとしていたら......。

出張中の思い出(画像はphotoAC)

<Mさんからのおたより>

10年程前、出張で横浜に行きました。

夕飯を食べようと外に出たところ、霧のようなやわらかな雨が降っていましたが、これくらいなら大丈夫と歩き出しました。

しかし、信号待ちをしている途中で急に雨脚が強まり、一気にスコールのようなどしゃ降りに変わったのです。

雨の中、誰かが近付いてきて...

信号が変わったら、雨宿り出来そうな場所までとにかく走ろう......。

そう思ったとき、誰かが近付いてきました。骨太の女性? いや、どう見ても女装の男性です。

「客引きだ!」と思った田舎娘の私は、視線を合わせないようにやり過ごそうとしました。

横断歩道で近づいてきたのは...(画像はphotoAC)

でも、その人が声をかけてきたのです。

「傘使って」

そして、自分がさしていたビニール傘を差し出してくれました。

傘を借りるのを断ると...

田舎では見たこともない風貌のその人に、偏見もあり、新手の客引きかもという怖さもあり、私は体よく断ろうと、「借りても返せないし、借りたらオネエさん濡れちゃうから」と言いました。でも、その人は、

「傘はホテルにでも置いといて。お店にまだ傘あるから大丈夫」

と言って私に傘を渡すと、雨の中を走り去って行ってしまったのです。

雨の日にビニール傘をくれた人へ(画像はphotoAC)

たぶん、私は田舎者丸出しだったのでしょう。

偏見をもっていたこと、純粋な好意を疑ったこと。何とも言えない申し訳ない気持ちになりました。

そんな私を気遣っていただいたこと。ごめんなさいとありがとうを言いたいです。

(※本コラムでは読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。プライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください)

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