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「低層階のくせに」最上階ボスママが激怒!野球のエースを奪われた息子の復讐劇【作者に聞く】

  • 2025.12.25
九州と東京では価値観が違いすぎて… 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子
九州と東京では価値観が違いすぎて… 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

街全体を見渡せる眺望などステータス感あふれるタワマン。転勤とともに憧れのタワマンに引っ越してきた渕上家だが、息子の悠真が近所の野球チームに所属し一気にエースになると状況は一変する。

それをよく思わないのが、最上階に住むボスママの恵だ。エースの座を奪われたことで、渕上家に風当たりが強くなる。同じマンションの住人と関わることでさまざまな問題にぶつかる、グラハム子さん(@gura_hamuco)の新刊「タワマンに住んで後悔してる」を紹介する。

低層・中層・高層で違うステータス

憧れのタワマンに引っ越してきた渕上家 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子
憧れのタワマンに引っ越してきた渕上家 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子
タワマンに住む3家族「相関図」 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子
タワマンに住む3家族「相関図」 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子
悠真は、所属する野球チームで一気にエースになる 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子
悠真は、所属する野球チームで一気にエースになる 画像提供:(C)原作・窓際三等兵/漫画・グラハム子

九州から転勤してきた渕上家は、同じマンションに住むママと知り合いになり、低・中・高それぞれ居住階によってステータスが違うことを浮き彫りにされる。

低層6階に住む渕上家は、中層26階に住む瀧本家、ニューヨーク帰りで高層42階に住む堀家と交流を深めていく。42階の堀家のフロアは遮るものがなく、都心を一望できる素晴らしい眺望だ。そこで語られる夫の勤務先、子供の私立受験。地方暮らしでは知ることのなかった家族同士のマウントの取り合いに渕上家も少しずつ触発されていく。

原作ありのセミフィクションで描くリアル

本作は原作ベースのセミフィクションだ。グラハム子さんは原作ができあがってから漫画を担当したという。原作者から「主婦の世界はグラハム子さんのほうがわかると思うので…」といわれ、漫画ではより子持ち主婦っぽくなったそうだ。「ママたちの会話や仕事と母業の葛藤、子どもの教育への悩みなどは私の日常でもあるので、自然に情景が浮かんで描けました」と語る。

タワマンヒエラルキーの怖さについて、「本当ですよね…せっかく買ったお家なのに。家に帰っても心が休まらないのは辛いです」と共感しつつ、「でもその分、家以外の場所だったら『タワマンに住んでいる』という優越感が持てるのかもしれません」と分析する。例えヒエラルキーがあって多少辛くても、タワマンに住むことを選ぶ人が多くいるのはわかる気がすると述べた。

タワマンに見る人間の複雑な心

本作の見どころについてグラハム子さんは、セレブのドロドロ嫉妬劇だけではないと語る。「本作に出てくる3家族それぞれの、外側から見えるイメージと内側の実情の違い。そして、他者からは外側しか見ることができないからこその心情や葛藤。それってタワマンじゃなくても、皆人生で一度は経験したことがあると思うんです」

学生時代のスクールカーストや、職場や友人間での嫉妬など、言えないけれど見下しているモノやコト。そんな人間の複雑な心をわかりやすく表しているのがタワマンなのかもしれない。「皆それぞれ必死に生きてるんだよね…!というのが見どころだと思っています」と結んだ。

取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)

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