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女の子の両親はどちらもママ。そんな彼女たち何気ない日常を優しく描いた、家族の絆の物語【漫画家インタビュー】

  • 2025.12.24

【漫画】本編を読む

『ママが二人いる女の子のはなし』は、漫画家・たまごひめ先生(@Egg_050)によって女性同士のカップルと娘のひなたの日常が描かれている。クレープ作りに初挑戦したり、牛のイラストを描いたプラ板を作ってネックレスにアレンジする様子は微笑ましく、子どもの頃のことを思い出せる、懐かしさと家族の温かみを感じられる作品だ。

本作はX(旧Twitter)で1.5万「いいね」を獲得し、注目を集めている。

たまごひめ先生に創作のきっかけや作品に込めたメッセージをうかがった。

愛する人と我が子の幸せを願いながら育てる、その姿を見ていたいという気持ちで描いた

ーー『ママが二人いる女の子のはなし』を創作したきっかけや理由を教えてください。

ニュースで子どもを育てるレズビアンカップルの密着取材について放送されていて、すごく幸せに暮らす姿を見たのがきっかけです。

同性カップルが子どもを育てることに関しては、現実でも賛否があることだとは思います。その一方で普通の男女の夫婦の家族でも、ずっと仲良くいることって簡単ではないと思っていて……。「こんな幸せな三人がいたらな」という思いで描きました。

ーー本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントを教えてください。

ひなたが成長する姿に思わずぐっと来てしまうふたりですかね。また、家族での大切な時間というのはご飯の時間かなと思っていて、食べることを題材にすることが多いです。

ーー特に気に入っているシーンやセリフを教えてください。

ひなたがクレープを失敗するシーンです。ひなたの葛藤にぐっと来てしまうふたりは性別関係なく共感してもらえるかなと思います。

ーー作中でクレープを娘のひなたが上手く作れないというシーンは子どもならではの失敗でリアリティがありました。たまごひめさんの実体験をもとに生まれたエピソードなのでしょうか。

子どものころ私も親に本を買ってもらってクレープを焼いていました。クレープって流す生地の量やスピード勝負で完成形が変わってしまうので、クレープを焼いたことがある人には「あるある」なエピソードかなあと思います。

子どもってうまくいかなかったとき「あー!」って絶叫して投げ出しますよね。当時の私がそんな感じでした。

ーー読者からの感想で印象に残っているコメントはありますか。

「素晴らしいミックスナッツ」というコメントが印象に残っていますね。多分アニメ『SPY×FAMILY』の主題歌「ミックスナッツ」から来ているのかなと思うのですが、「いろんな境遇の三人が合わさって家族になっている」という意味では、ママがふたりというこの家族もミックスナッツみたいだなと思いました。

ーー本作を通じて描きたいこと、伝えたいことはありますか。

この作品を描く上で、同性カップルが子どもを育てることに関して異物のような扱いはしたくなくて。

ただ普通に愛する子どもを育てている。ふたりは子どもの幸せを願っている。この瞬間を、読者さんと一緒に見ていたいという気持ちで描いています。

ーー今後の展望や目標をお教えください。

書籍化していつか発表出来たらなと思っています。この作品はXで2022年に描いた作品なのですが、当時私はすごく迷っていて、答えが出せずにいました。それは「ひなたをどうやったら幸せに描けるか?」ということです。

この作品は楽しい作品ですが繊細なテーマでもあると思います。当事者の方や関係者の方と取材などをして丁寧に作りたいと考えていますので、気になる編集者さんいらっしゃいましたら是非ご検討お願いします!(笑)。

ーー作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

現在ありがたいことに面白い作品をお届けできるように来年に向けて準備中です。今後ともよろしくお願いします!

取材・文=ネゴト / 花

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