1. トップ
  2. 夫よ。溜まった食器、取り込んだままの洗濯物、散乱する子どものおもちゃ、どれか1つくらい手伝ってくれてもいいのに…。【作者に聞いた】

夫よ。溜まった食器、取り込んだままの洗濯物、散乱する子どものおもちゃ、どれか1つくらい手伝ってくれてもいいのに…。【作者に聞いた】

  • 2025.12.24

夕方、抱っこを下すと泣き出す娘。お腹が空いたのと疲れとでぐずる息子。泣きやまない2人を抱えて、なんとか夕飯の支度。子どもを寝かしつけてから、在宅ワークをスタート。夫は食べ終わった食器を洗うわけでもなく、「先に寝るよ」と歯を磨いている。そこで少し家事を分担したいとお願いしたら、「仕事で疲れてるから」と断られた。家事の量を減らしたいだけなのに…。『家族、辞めてもいいですか?』や『スカートの呪いが解けるまで』を描く漫画家・魚田コットン(@33kossan33)さんがぶち当たった夫婦の壁を描いた漫画『育児今昔物語』を紹介するとともに話を聞く。

妻も夫も家事をやりたくないのは同じ

『育児今昔物語』03 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』03 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)

パートを終え、急いでお迎え。帰宅後は黄昏泣きや抱っこ攻撃から始まり、お風呂を入れ、子どもにごはんを食べさせて寝かしつける。ようやく子どもを寝かしつけてキッチンへ行くと、ごはんを食べ終えた旦那は「もう寝るよ」と歯磨き中。溜まった食器、取り込んだままの洗濯物、散乱する子どものおもちゃ、どれか1つくらい手伝ってくれてもいいのに…。荒れた部屋を見るたび、なんで夫は「家事の負担を減らしてくれないのだろう?」と不満が募る。

『育児今昔物語』01 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』01 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』04 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』04 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)

2人の子育てで手いっぱいだった魚田さんは、家事の分担を旦那さんにお願いしてみた。しかし、「平日は無理かな。疲れとるし...」と断られ、「休みの日はわりとしよるし、ゴミ出しもしよるよ?」と言う。夫のこんなにやっている風な言い分に腹が立ち、「わたしは、朝起きてから夜寝るまで息つく暇もないくらい働き続けてるのに!!」と、激怒。

『育児今昔物語』06 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』06 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』08 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』08 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)

「私もパートとはいえ普通に9時~17時まで働いて、さらに在宅ワークもして、家事や育児をすべて一人でこなしているなか『夫は仕事だけ。家事もお手伝い程度で、ごみ捨てだけ?不平等!』という不満がありました。子どもが1人のときは、まだ私にも昔ながらのジェンダー観があり、『母が家事・子育てをするのが当たり前』と思っていたので、何となく自分が主体でやっていてできない自分を責めていたころもありました。ですが、子どもの人数が増えるほどにやることが2倍3倍に膨れ上がるので、『普通に母親一人でこなせる量じゃないな』と思ったんです。『父親も親なのに、家族なのに』と思っていたのが爆発したのだと思います。」と、魚田さんは喧嘩の理由を話す。

『育児今昔物語』21 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』21 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』28 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』28 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)

旦那さんは、なんで家事を手伝ってくれないのだろう?魚田さんが話し合いを求めると、旦那さんは「だんまり」を貫いた。「最初は疑問でした。『家事を分担しようって言っているだけで難しいことは言ってないのに、なんでこんなに何も言わないんだろう?』と。それから何度か同じようにだんまりされると、少しずつ私自身を軽く見られている気がしてきて、腹が立ちました。『結局、この場さえやり過ごせば、また私が全部やってくれてるからそのままでいいって思ってるんでしょう?』と、思いました」魚田さんは、「言葉で言われると考える時間がないのかもしれない」と思い、文字で書くことを提案。しかし、旦那さんの答えは「必ずできるとは約束できません。ママが怒らないようにちゃんとします」という返事だった。

『育児今昔物語』34 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』34 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)

落としどころを探していた魚田さん。しかし、「やれたらやる。時間があれば手伝う」と、いつまでもデカい体をした子どものような発言を繰り返す、旦那さん。こうして平行線のまま夫婦の絆は深まるどころか離れていき、「離婚」という言葉が…。「もし、夫が全く私の意見を聞き入れず、さらには逆切れするような人であれば離婚していたと思います。私のあきらめの悪さと、夫の温厚さ(?)のおかげで、今の魚田家ができているといっても過言ではありません。やっぱり、家族でいたかったんだと思います」と話す魚田さん。旦那さんは今、夕飯を作ってくれるほど変わった。

『育児今昔物語』38 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)
『育児今昔物語』38 画像提供:魚田コットン(@33kossan33)

出産、育児で妻が変わっていくことに対して、夫はどこか他人事だと不満を抱える家庭は多いだろう。夫婦でどう話し合うか?どこを目指すのか?迷っている奥さんは、とある1つの家庭の形として参考にしてみてほしい。

取材協力:魚田コットン(@33kossan33)

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

元記事で読む
の記事をもっとみる