「生理休暇？甘えるな」と却下する上司。翌日、女性社員の行動で上司の顔が真っ青になったワケ【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

その日の朝、私は激しい生理痛で動けずにいました。
鎮痛剤も効かず、冷や汗が止まらない状態。
申し訳ない気持ちでいっぱいのまま、会社へ欠勤の連絡を入れました。

電話に出たのは、デリカシーのかけらもない中年男性の上司でした。
「すみません、生理痛が酷くて……本日はお休みをいただきたいのですが」

すると、上司は信じられない言葉を返してきました。
「はあ？生理休暇？甘えるな。熱がないなら這ってでも来い ! 」

その言葉に、私の中で何かがプツンと切れました。
「這ってでも」という言葉への怒りと悔しさで手が震えましたが、私は冷静を装い、「……わかりました。失礼します」と電話を切りました。

私はすぐにスマホを取り出し、社内の女性社員だけが入っている「裏グループチャット」に、今言われたことをすべて書き込んだのです。

『またあの部長？信じられない！』
『私も先月、同じこと言われた』
『もう限界。みんなでやっちゃう？』

チャットは瞬く間に炎上。
以前からこの上司のセクハラまがいの発言やパワハラに耐えていた私たちは、一番社歴の長い先輩社員の一言で団結しました。

『明日、女子社員全員で“ストライキ”しましょう。彼に、私たちがいないとどうなるか思い知らせてやるの』

こうして、私たちの静かなる反撃が決まりました。

翌朝。始業時間になっても、オフィスには女性社員が一人も現れませんでした。
出社しているのは、何も知らない男性社員と、あの上司だけ。

普段、電話応対、来客対応、書類整理、備品発注など、こまごまとした業務はすべて私たち女性社員に丸投げされていました。
その私たちが一斉に有給休暇（という名のボイコット）を使ったのです。

オフィスの電話が一斉に鳴り響きますが、男性陣は取り次ぎ方がわからずオロオロするばかり。
「おい！お茶！ ……誰もいないのか！？」
「部長、A社の資料どこですか？いつもの事務の子がいなくて分かりません！」
「コピー機が紙詰まりです！誰か直せ！」

オフィスはまさにパニック状態。
上司の顔はみるみるうちに青ざめていきました。そこへタイミング悪く、本社から社長が視察にやってきたのです。

荒れ放題のオフィス、鳴り止まない電話、そして女性社員が一人もいない異常事態。
「これは一体どういうことだ！」社長の怒号が響きました。

上司は脂汗を流しながら、「い、いやあ、今日はたまたま女子社員がみんな体調不良で……」と言い訳をしようとしました。

その時、社長の秘書（女性）が冷ややかな目でスマホを差し出しました。
「社長。先ほど、女子社員一同からメールが届いています。『上司に生理休暇を不当に却下され、這ってでも来いと言われました。改善されるまで、私たちは安心して働けません』とのことですが」

社長はメールを読み終えると、鬼のような形相で上司を睨みつけました。
「社員の体調不良を否定し、ここまで現場を混乱させるとは……覚悟しておけよ」

上司はその場へ力なくへたり込みました。その後、上司は即刻解任となり、地方の閑職へ飛ばされたそうです。

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