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足踏みの効果とは?脂肪燃焼・消費カロリー・腰ひざにやさしいやり方を解説

  • 2025.12.23

足踏み運動は、その場で脚を交互に上げるだけのシンプルな動きで、運動不足を感じている人でも取り入れやすいエクササイズです。

歩く動作に近いリズムを持ち、有酸素運動として体脂肪や内臓脂肪の燃焼をサポートします。屋内で行えるため天候に左右されにくく、自身の体力に合わせて腰やひざへの負担を調整しながら続けやすい点も特徴です。

理学療法士でパーソナルトレーナーの安藤 瑞樹さん監修のもと、足踏み運動の効果や正しいやり方、足踏みに関するさまざまな疑問について解説します。

足踏み(あしぶみ)とは

足踏みとは、その場で立ったまま脚を交互に持ち上げる動作を繰り返すシンプルな運動です。その場足踏み、足踏み運動、足踏み体操などと呼ばれることもあります。

歩行に近いリズムで足を上げ下げすることで、有酸素運動として心拍数を緩やかに高め、体脂肪や内臓脂肪の燃焼をサポートします。

大きな移動を伴わないため室内でも行いやすく、運動習慣がない人や体力に不安がある人でも取り入れやすい点が特徴です。

足踏み運動で得られる主な効果

足踏み運動はシンプルな動きながら、脂肪燃焼や血流促進など複数の健康効果が期待できます。代表的な効果を解説します。

体脂肪・内臓脂肪の燃焼をサポート

足踏み運動はリズムよく脚を動かすため、有酸素運動として体脂肪の燃焼を促します。継続して行うことでエネルギー消費量が積み重なり、内臓脂肪の減少にもつながりやすくなります。

激しい動きが少ないため、運動が久しぶりの人でも取り組みやすい点が特徴です。

下半身の筋肉を刺激して基礎代謝を維持

足踏み運動では、脚を持ち上げる動作によって大腿四頭筋や腸腰筋が使われます。体を支える場面では大臀筋や中臀筋も関与し、下半身全体がバランスよく刺激されます。

筋肉量の多い部位を動かすことで基礎代謝の低下を防ぎやすく、日常生活での消費エネルギー維持にもつながります。

血流を促してむくみ対策にも役立つ

足踏み運動では脚の筋肉がポンプのように働き、血液やリンパの流れが促されます。長時間座りっぱなしや立ちっぱなしで起こりやすい脚のむくみ対策にも向いています。

短時間でも行いやすいため、生活の合間に取り入れやすい点もメリットです。

次:足踏み運動の消費カロリーの目安

地味だけど効く!「足踏みダイエット」のやり方と、痩せない人がやるべきこと

足踏み運動の消費カロリー目安

足踏み運動の消費カロリーは強度や体重によって差が出ます。強度と時間で消費カロリーの目安を確認しましょう。

足踏みは軽度から中程度の有酸素運動

足踏みは心拍数を緩やかに上げる運動で、ウォーキングと同程度の運動強度に分類されます。息が弾みすぎないペースで続けられるため、脂肪燃焼を目的とした運動として取り入れやすい点が特徴です。

体への負担を調整しやすく、継続による消費カロリーの積み重ねが期待しやすい運動と言えます。

時間と強度による消費カロリーの目安

足の上げ方や腕振りの有無によって消費カロリーは変化します。無理のない範囲で強度を上げることで、効率よくエネルギーを消費できます。

※目安として体重60kg前後の場合を想定しています。体重やフォームによって消費量は前後します。

運動時間 ゆっくりした足踏み しっかり脚を上げる足踏み 10分 約30~40kcal 約40~55kcal 20分 約60~80kcal 約80~110kcal 30分 約90~120kcal 約120~160kcal

消費カロリーを高めるためのポイント

背筋を伸ばし、腕を自然に振ることで全身の筋肉が連動しやすくなります。太ももを床と平行になるくらいまでしっかり上げ、一定のリズムを保つことで有酸素運動としての効果を安定させましょう。

短時間でも回数を重ねることで、1日の総消費カロリーを増やしやすくなります。

効果を高める正しい足踏みのやり方

足踏み運動は動きが簡単な分、姿勢や動作を意識することで効果に差が出ます。基本のポイントを押さえることが大切です。

姿勢を整えて体をまっすぐ保つ

足踏み運動では、背筋を伸ばし視線を正面に向けることが重要です。上半身が前後に傾くと脚への刺激が分散しやすくなります。お腹に軽く力を入れて立つことで、体幹が安定し動作がスムーズになります。

脚は無理のない高さまで上げる

脚を高く上げすぎると、腰やひざに負担がかかりやすくなります。太ももが床と平行になる手前を目安に、リズムよく持ち上げることがポイントです。

小さな動きでも、テンポを一定に保つことで有酸素運動としての効果が高まります。

腕を自然に振って全身を使う

腕を軽く振ることで、下半身だけでなく上半身の筋肉も連動します。肩に力を入れず、歩く時と同じ感覚で動かすと全身運動になりやすくなります。動作が安定し、消費カロリーの向上にもつながります。

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腰痛・ひざ痛がある人の注意点

足踏み運動は負担を調整しやすい運動ですが、腰やひざに不安がある場合は注意が必要です。安全に続けるためのポイントを確認します。

痛みが出ない範囲の動作に抑える

足踏み運動では、脚の上げ幅やスピードを小さくすることで関節への負担を抑えられます。違和感が出る高さまで脚を持ち上げる必要はありません。痛みを感じない範囲で行うことが、継続につながります。

床の状態と足元の安定を意識する

滑りやすい床や不安定な場所では、姿勢が崩れやすくなります。クッション性のある運動靴を履くか、安定した床で行うことでひざや腰への衝撃を軽減できます。安全な環境を整えることも重要です。

違和感が続く場合は無理をしない

運動中や運動後に痛みが強くなる場合は、負荷が合っていない可能性があります。無理に続けず、休養を取ることも必要です。症状が改善しない場合は、専門家に相談することが安心につながります。

次:足踏みはウォーキングの代わりになるのか

【足踏みエクササイズ】1日8分の“室内ウォーク”!「足踏み+上半身」で全身を動かす

足踏みはウォーキングの代わりになるのか

足踏み運動はウォーキングの代替として活用できるのか、気になる人も多いでしょう。共通点と違いを解説します。

環境による負荷がない分、運動強度はやや低くなる

屋外でのウォーキングでは、坂道や路面の傾斜、風の抵抗、気温の変化といった環境要因が自然な負荷になります。足踏み運動は屋内で行うことが多く、これらの影響を受けないため、同じ時間でも運動強度はやや低くなります。

体への負担が少ない反面、消費カロリーや刺激は歩行より控えめになりやすい点を理解しておくことが大切です。

その代わり調整しやすさが大きなメリットになる

環境による負荷がないことで、足踏み運動は強度を自分で調整しやすくなります。脚の上げ幅やテンポ、腕振りを意識することで、負荷を高めることも可能です。

体調や目的に合わせて運動量を管理しやすく、継続しやすい点は屋外歩行にはない利点といえます。

足踏み器具とその場足踏みの違い

足踏み運動には器具を使う方法と、何も使わずに行う方法があります。効果や続けやすさの違いを整理します。

運動強度と刺激の入り方の違い

足踏み器具は踏み込みの深さや反発力が一定になりやすく、運動リズムを保ちやすい特徴があります。その場足踏みは動作の大きさを自由に調整でき、体調や目的に合わせて負荷を変えやすくなります。

強度を一定に保ちたい場合は器具、無理なく調整したい場合はその場足踏みが向いています。

腰やひざへの負担のかかり方

足踏み器具は安定した動作ができる一方で、踏み込みが深くなると関節への負担が増えることがあります。その場足踏みは脚の上げ幅を抑えやすく、腰やひざに不安がある人でも行いやすい点が特徴です。

痛みや違和感が出にくい方法を選ぶことが大切です。

継続しやすさと生活への取り入れやすさ

器具を使う場合は設置や準備が必要になり、運動を始めるまでの工程が増えるため、使う時間が限定されやすくなります。一方、その場足踏みは思い立った時にすぐ始められ、生活の合間に取り入れやすい点がメリットです。

続けやすさを重視する場合は、環境に左右されにくい方法が適しています。

■足踏み器具とその場足踏みの比較表

比較項目 足踏み器具 その場足踏み 運動強度 一定に保ちやすい 自由に調整しやすい 関節への負担 動作次第でやや大きくなる 抑えやすい 継続のしやすさ 環境に左右されやすい すぐ始めやすい

次:足踏みを1か月続けるとどうなる?

8分でお腹スッキリ。立ち腹筋×ウォーキングは…けっこう効く!

足踏みを1か月続けるとどうなる?

足踏み運動は即効性のある運動ではありませんが、続ける期間によって体や感覚に少しずつ変化が現れます。1週間から1か月までの目安を整理します。

1週間:体の動かしやすさに変化が出始める

足踏み運動を始めて1週間ほど経つと、脚や股関節の動きが軽く感じられることがあります。血流が促されることで、立ち上がりや歩き出しがスムーズになる人もいます。

体重や体脂肪に大きな変化は出にくい時期ですが、運動習慣のきっかけとしては十分な段階です。

2週間:疲れにくさを実感しやすくなる

2週間前後になると、日常動作での疲れにくさを感じる人が増えてきます。下半身の筋肉が日常的に使われることで、階段の上り下りや長時間の立ち姿勢が楽になることがあります。

むくみが出にくくなるなど、体調面の変化を実感しやすい時期です。

1か月:日常の消費エネルギーが増え、体脂肪が増えにくくなる

1か月程度続けると、日常的な活動量が底上げされ、消費エネルギーが増えやすくなります。体脂肪が急激に減るケースは多くありませんが、脂肪が増えにくい状態を維持しやすくなります。

体重の大きな変化よりも、体の軽さや調子の良さを感じやすい時期です。

変化を感じにくい場合に見直したいポイント

運動時間が短すぎる場合や、動作が小さすぎる場合は刺激が不足しやすくなります。姿勢が崩れたまま行うと、下半身の筋肉が十分に使われません。

脚の上げ方やリズムを意識し、無理のない範囲で動きを見直すことが大切です。

足踏み運動に関するよくある質問

頻度や効果、続け方について、足踏み運動に関する疑問をまとめました。

足踏み運動は毎日行っても大丈夫ですか

足踏み運動は負荷が比較的軽いため、体調に問題がなければ毎日行うことも可能です。ただし、筋肉痛が強い日や疲労感が強い日は時間を短くしたり、思いきって休んだりしても構いません。動きを小さくしたりすると続けやすくなります。体の状態を確認しながら無理なく長く行うことが大切です。

足踏み運動だけで痩せることはできますか

足踏み運動だけで短期間に大きく体重を落とすことは難しいです。痩せるためには食事内容や生活習慣の見直しも必要です。 しかし、毎日コツコツ消費カロリーを積み上げることは、長期的に見れば確実に「太りにくく、痩せやすい体」を作る助けになります。

体脂肪が増えにくい体づくりの一環として取り入れると良いでしょう。

足踏み運動は1日何分行うとよいですか

目安としては1回10~30分程度ですが、最初は「CMの間の1分だけ」から始めてもOKです。長時間まとめて行う必要はなく、数回に分けても問題ありません。生活の合間に無理なく続けることが、効果を実感しやすくするポイントです。

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監修者プロフィール

理学療法士・パーソナルトレーナー 安藤 瑞樹

総合病院で約7年間、理学療法士として、スポーツ・一般整形のリハビリに従事。独立後約4年間、パーソナルトレーナーとして勤務。2021年にパーソナルトレーニングジムJuntosをオープン。現在、パーソナルトレーナーの他、高校サッカー部のトレーナーとしても活動中。

パーソナルトレーニングジムJuntos
https://juntos-tokachi.com/

トレーニング動画指導・監修 鳥光健仁

フィットネスランニングトレーナー。1991年生まれ、千葉県出身。出張パーソナルトレーナー、SUUNTO 5 アンバサダー、VX4アドバイザリー、(株)BOOSTマネジメント契約、HOKA ONE ONE サポート。

出演者プロフィール MIHO(みほ)

市民アスリート。トライアスロン、トレイルランニング、マラソン、スパルタンレース、筋トレが大好き。フルマラソン自己ベストは3時間0分18秒。1児の母。
■ Instagramアカウント → @mip0000

<Edit:MELOS編集部>

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