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同い年で交際しているのに、低身長ゆえに彼氏が“悪趣味”だと思われる…、「好奇心の対象物」として見られることへのショック【著者インタビュー】

  • 2025.12.22

【漫画】本編を読む

病気の影響で小学生の頃に身体の成長が止まってしまった吉乃華・25歳。小学生の時と同じ身長のまま大人になった華は、年齢と外見が乖離していることで「見た目がもたらす生きづらさ」に直面してゆく。華だけではなく、顔面麻痺を患っているために無愛想と思われてしまう同僚の岩見や、身長が高いことを気にする直美など、登場人物それぞれが抱える悩みを通じて、気づきと勇気をもらえる『133cmの景色』(ひるのつき子/新潮社)。著者であるひるのつき子さんに、本作を描いたきっかけや伝えたいテーマについて話を聞いた。

――華は学生時代、彼から「友達に変な目で見られるのがキツくて」という理由でフラれてしまいます。このエピソードはどのように生まれたのでしょうか?

ひるのつき子さん(以下、ひるの):ここは、華と同じ低身長でいらっしゃる方のパートナーの方にお話を伺ったときに、「周囲からそのように扱われることがある」とお話しされていたことがあって。その言葉をもとに描きました。

――その彼に対して華が「なんかごめんね」と答えたのも印象的でした。これはひるの先生だったらこうお返事するとイメージしたのでしょうか?

ひるの:私だったらというよりも、世の中の流れとしてそういった気遣いが求められているように感じているので、その空気感を反映させた結果です。正しいか、間違っているかなどは関係なく、「場の空気を乱した人がとりあえず謝る」という暗黙の了解のようなものがある気がします。そういった社会の中で生きてきた華が自然と身につけた処世術なのかな……というイメージで描きました。

――続いて合コンで、華自身ではなく華の身体的特徴への関心からくる不躾な質問が投げかけられるシーンがあります。「合コンでは大体気を遣われすぎるか面白半分に弄られ」てしまう華に対して、最初は大人の女性として尊重した態度を見せていた相手からの発言ということで、非常にショッキングなシーンでした。このエピソードはどのように生まれましたか?

ひるの:「人として尊重してくれていると思っていた相手から、突然“好奇心の対象物“として見られる」という瞬間を描きたかったからです。このシーンは少し強めの言葉になっていますが、程度の差こそあれ、似たような経験をした方は多いのではないかと思います。

取材・文=原智香

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