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防災カードゲーム、子どもと一緒にやってみた!

  • 2025.12.22

外は寒く、家の中で遊ぶことが多い季節。でも家にいると、子どもはゲームやYouTubeに夢中になりがち、と頭を抱える保護者の方も多いのではないでしょうか。そんな時に、大人も子どもも一緒に遊べて、防災の知識が身につくカードゲームがあることをご存じですか? 今回は、わが家の幼児、小学生、中学生と一緒に防災カードゲームをやってみました。知っているつもりの知識と正解が違っていたり、大人でもちょっと考えてしまったり。なかなか遊びごたえのある内容を、実際にやってみた感想と共にご紹介します。

「防災カードゲーム シャッフル プラス」の遊び方

今回わが家で遊んだのは、「防災カードゲーム シャッフル プラス」(幻冬舎/税込1,870円)という商品です。防災をテーマにしたカードゲームはいろいろなものがありますが、Amazonなどでも評価が高く、対象年齢も6歳以上と、幼児のいるわが家でも遊べそうだったのでこちらを選びました。

このゲームでは遊びながら、防災機器、インフラ、食事、衛生(感染症対策)の4つについて、災害時に役立つ知恵や技が覚えられるようになっています。

プレイ人数は3〜6人。普段はもちろん、冬休みで親戚が集まるときなど、人数が多くても一緒に遊べそうですね。

遊び方を解説

それでは、さっそく遊び方をご紹介します。

まず山札となる「お題カード」と、手札となる「手順カード」「イベントカード」を分けておきます。お題カードには、例えば「AEDの使いかた」「緊急用トイレの作りかた」「ポリ袋で炊飯する方法」「ポリ袋とタオルでおむつ作り」などがあります。どれも、覚えていればいざという時に役立ちそう!

手札となる「手順カード」には、それぞれのお題ごとに手順の一部が書かれています。また「イベントカード」は5種類あり、スキップやリバースなど、さまざまな指令を出すことができます。

手札カードをよく切ってからプレイヤー全員にふせて配り、ポイントチップを3枚ずつ配れば準備完了です。

まず表向きに重ねた山札カードを場の中央に置きます。山札から「お題カード」を6枚出して並べたら、ゲームスタート。

プレイヤーは、順番に自分の持っている手札から、場に出ているお題の手順カードを出していきます。同じお題であれば、同時に4枚まで出すことが可能です。出せるカードがないときや、出したくないときはパスできますが、ペナルティとして1ポイントを失います。

各お題に対する手順カードは4枚ずつ。4枚目の手順カードを出した人が、順番どおりにカードを並べ替えます。並べ替えたら、お題カードを裏返して答え合わせ。正解だったら2ポイント獲得です。答え合わせの終わったカードは、正解の場合は正解した人の前に置き、不正解の場合は片付けます。正解した回数も最後の順位決めに関係してくるので、一緒に片付けてしまわないように注意が必要です。

手札がなくなったプレイヤーからあがりで、あがる順番によってポイントがもらえます。

途中、手札カードに含まれる「イベントカード」を使って、プレイヤー同士の駆け引きをしたり、自分が有利になるよう工夫したりと、頭を使う局面も多くありました。わが家の場合は、中学生・小学生組の2人が結託してスキップやリバースを繰り返し、私に順番がなかなか回ってこない場面も……!

ゲームは、プレイヤー全員の手札がなくなったら終了で、あがった順番ではなく各自が持っているポイントの合計で順位を決定します。ポイントが同じ場合は、手順カードの並べ替えに正解した数が多いプレイヤーが勝ちです。

かかった時間は、パッケージの記載どおり30分ほどでした。

幼児から大人まで楽しみながら学べた

ゲームを終えての感想を、わが家の子どもたちに聞いてみました。

<6歳・年長>

開口一番「面白かった!」とのこと。手順カードは文字も多いのですが、ふりがなとわかりやすいイラストが描かれているので、ひらがな(できればカタカナも)が読めれば、幼児でも無理なく理解することができました。まだ一人でスラスラ読むのは難しい、というお子さんも、大人が読んであげれば問題なくプレイできると思います。

難易度も、手順を並べ替えるのに苦戦して不正解のことはありましたが、幼児でも「難しくて何を書いているのかわからない!」というようなことはありませんでした。

<小学生(高学年)>

「簡単だった」とは言っていたものの、消火器の使い方の順番が、自分が思っていたものと違っていてポイント獲得ならずでした。これは大人にも言えることですが、知っているつもりでも実際の正解は違った、というケースが何回かありました。特にAEDや消火器など、「防災訓練で一度は説明を聞いたことがあるはずなのに……」と思う防災機器ほど、使用手順がうろ覚えなことを痛感しました。

ただ「一度プレイすると、覚えてしまう」とも言っていたので、本当に覚えているかどうか、また時間を空けて遊んでみたいと思います。

<中学生>

「知らない知識や技でも、手順カードをよく読めばだいたいわかる内容だった」とのこと。特に、緊急用トイレや紙食器の作りかたなど、家にあるもので作れる防災グッズの作りかたについては、詳しいイラストが付いていたこともあり、どの年齢でも比較的正解しやすい内容になっていたと思います。

あとは、「細かい部分のルールがよくわからなかった」とも言っていました。これはカードゲームあるあるかもしれませんが、「たぶんこの進め方で合っているはず……」と思いながらゲームを進める場面が何度かありました。特にイレギュラーな動きの指令を出すイベントカードの取り扱いには迷うことがあったので、もう少しルールの研究が必要かもしれません。

<大人>

子どもたちと一緒に遊べる内容なので、大人が「難しい!」と感じることはありませんでした。でも先ほども書いたとおり、防災機器の使い方など、うろ覚えだといざという時に困ってしまう知識を再確認できたのは、とても勉強になりました。

また「乾物サラダの作りかた」や「ポリ袋で炊飯する方法」など、在宅避難時に役に立ちそうな技を知ることができたので、改めて実践してみたいと思います。一度プレイしただけでは全部は覚えられませんが、繰り返し遊べば自然と知識が身につきそうだと感じました。

また、この「防災カードゲーム シャッフル プラス」には、ゲームの内容とプラスαの情報が載った持ち歩ける防災マニュアルも付いています。家族の人数分をコピーして各自が持ち歩けば、非常時に重宝しそうです。

大事だけど覚えられない防災知識を、ゲームで楽しく身につける

大事だとはわかっているけれど、なかなか学ぶ機会の少ない防災知識。子どもは園や学校で避難訓練を定期的に受けているけれど、はたしていざという時に行動に繋げられるほど、知識が定着しているのだろうか? と心配でした。

でもカードゲームなら、親子で気軽に遊べて自然と知識も身につくので、防災を学ぶのにとてもいい方法だなと感じました。冬のおうち時間の過ごし方のひとつとして、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した「防災カードゲーム シャッフル プラス」以外にも、防災をテーマにしたさまざまなカードゲームが販売されています。以下に一部ご紹介していますので、お子さんの年齢や遊ぶシーンに合わせて、選んでみてもいいかもしれません。

防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」
国土交通省ウェブサイトから無料でダウンロード可能
2種類のカードで3つのゲームが遊べて、プレイ人数は2〜8人
対象年齢小学生以上

防災なぞときかるた/税込2,200円
プレイ人数1〜8人
対象年齢4歳以上

災害ビースト・バトルアタック/税込2,980円
プレイ人数2〜5人
対象年齢10歳以上

<執筆者プロフィル>

那須 あさみ

フリーランスライター。幼児、小学生、中学生の4児の母。さまざまな年齢の子どもと一緒に家庭で備えられる防災を模索中。

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