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モンスターペアレントと呼ばれる母。「お母さんの言うとおりにすれば大丈夫」という言葉に縛られながら生きる少女の物語【著者インタビュー】

  • 2025.12.21

【漫画】本編を読む

小学生・春子に起きた人間関係のトラブルが反響を呼んだ『家族全員でいじめと戦うということ。』の続編として、もう一つの視点から描かれたコミックエッセイ『「お母さんの言うとおり」にしてきたのに 家族全員でいじめと戦うということ。 サキコの場合』(さやけん/KADOKAWA)が、2025年11月に発売された。

前作で、春子のいじめの原因を作ったとされるサキコ。本作では、モンスターペアレントのレッテルを貼られた母に守られ、「お母さんの言うとおりにすれば大丈夫」という言葉に縛られながら生きる、サキコの物語が描かれている。「愛情」の多様な形、そして、視点が変わることで人への印象が変わることを鮮やかに描いた本作の制作背景を、さやけんさんに伺った。

――前作では春子視点を描いています。本作で、サキコ視点も描こうと思ったきっかけを教えてください。

さやけんさん(以下、さやけん):もともと、春子視点で描いた前作『家族全員でいじめと戦うということ。』の時に、サキコ視点の物語も描く予定だったんです。ただ、そうするとボリュームがかなり多くなってしまうので、割愛しました。前作を読んでくださっていた方からすると「あの子、どうなったんだろう?」で終わってしまっていたと思うので、今回ようやく描けたという感じです。

――それぞれの視点で描こうと思っていたのには、どんな意図があったのでしょう?

さやけん:どの作品でもそうですが「視点を変えると、見え方が変わる」ということは、意識していました。ある一方からは悪人に見えていても、別の側面から見たら、その言動には理由があったんだ、とわかる。

前作で、サキコの家族に嫌悪感を抱く方はすごく多かったと思います。本作では、そんな風になってしまっても仕方がないと思える、サキコの家族の複雑な事情を理解してもらえるよう進めました。

――子育てしながらの制作は、大変だったところも多いと思います。

さやけん:夕方に習い事の送迎があるので、集中して描いているタイミングでちょうど「もう行かなあかん」となるのが、ちょっと大変でした。夜しか時間がないのに、徹夜しようと思っても寝てしまいますし(笑)。

取材・文=松本紋芽

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