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大人のクリスマスはブダペストで【人気エディター・川口ゆかりのふたり暮らしのおしゃれレシピ第109回】

  • 2025.12.21
YUKARI KAWAGUCHI

一年でいちばんスペシャルなホリデーシーズンがやってきました。

今年は少し足を延ばして、ハンガリーの首都ブダペストへ。ブダペストは中央ヨーロッパのほぼ中心にあり、周辺のヨーロッパ諸国へのアクセスも便利な場所。歴史ある街並みや川沿いの景色を楽しめるのが魅力ですが、数時間で行けるアジア旅行に比べると、フライト時間が長いのが気になりますよね。だからこそ、重要なのはエアライン!

私の推しはターキッシュ エアラインズ。2024年に世界で最も多くの国へ就航する航空会社としてギネス世界記録にも認定されており、長距離フライトでも安心して任せられる、信頼のエアラインです。



旅の始まりはラウンジから

Turkish Airlines

フライトはもちろんのこと、見逃せないのが「ターキッシュ エアラインズ成田ラウンジ」

ビュッフェ形式の軽食に加え、落ち着いて作業できるワーキングスペース、シャワールームに祈祷室まで。規模はイスタンブール空港に次ぐ、国外最大級なのだそう。出発前に身支度を整えたり、気持ちを切り替えたりするのにぴったりですよね。


旅のスタートを彩る美食体験

YUKARI KAWAGUCHI

フライト前にトルコ風卵料理のメネメンやピザ窯で焼き上げたピデ、香り高いトルコティーを♡ このほかにも、サラダやスープ、お寿司、バリエーション豊富なドリンクが揃っていて、「ここから離れたくない」と本気で思ったほど。

機内食のレベルの高さにも定評があるエアラインだけに、フライトへの期待も自然と高まります。

空の上で過ごす特別なひととき

Turkish Airlines

機内での過ごし方は人それぞれですが、私はエンタメをたっぷり楽しみたいタイプ。新作から名作までそろう600本以上の映画に加え、1500本以上のテレビ番組や2000を超える音楽アルバムも搭載されており、選びたい放題!

映画を観て、レストランと見間違えるほど本格的な機内食を味わい、そのまま眠りにつく。そうこうしているうちに目的地に到着。長距離フライト=我慢というイメージを心地よいごほうび時間に変えてくれたのは、ターキッシュ エアラインズが初めて。体の負担も少なかったのも印象に残っています。

ブダペストらしさに包まれるラグジュアリーホテル

YUKARI KAWAGUCHI

限られた滞在時間だからこそ、ホテルにもその街らしさを感じたい。そんな気持ちに寄り添ってくれるのが「フォーシーズンズ・ホテル・グレシャム・パレス・ブダペスト」です。かつて宮殿として使われていた歴史ある建物を改装したホテルは、立地も申し分なく、窓の外にはドナウ川、その向こうには王宮を望む絶好のロケーション。

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重厚な大理石、アーチ状の窓、高い天井…。客室の深いバスタブが旅の疲れをしっかりと癒やしてくれます。また、館内にはインフィニティプールやサウナも完備されていて、観光の合間にゆっくりと体を休められるのも嬉しいポイント。

街歩きを終えてホテルに戻る時間が楽しみで、楽しみで。「ここに泊まるためにまたブダペストに来たい!」そう思わせてくれる場所でした。

心ときめくモーニングを

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個人的ハイライトは、ホテルでいただいた朝食。 フルーツやミューズリー、サラダといった定番メニューが品よく並び、焼きたてのペストリーの香りが食欲をそそります。

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忘れられないのが、フォアグラが添えられたオムレツ。朝から贅沢すぎるかもしれませんが、旅先だからこそ味わえる特別な一皿ということで♡

エアラインやホテルで旅の雰囲気を楽しんだら、次は街歩き。ブダペストらしさを存分に味わえるスポットを4つご紹介します。

01:ヨーロッパ最大級のセーチェーニ温泉

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ブダペストを語るうえで欠かせないのが、街に深く根づいた温泉文化です。

その代表格が19世紀末に建てられた歴史あるセーチェーニ温泉。時間無制限の1日券は約6,000円ほど。もともとはリハビリ治療を目的として造られた施設で、観光客だけでなく地元の人も日常的に訪れる場所なのだそう。ネオ・バロック様式の壮麗なエントランスからして、日本の温泉とは違う雰囲気ですよね。

Visit Hungary

温泉と言っても日本のように裸で入るのではなく、水着を着て入浴するのが一般的。広々とした露天風呂でお湯に浸かりながらチェスを楽しむ人々を眺める、なんてきっとここでしかできない風景かと。街歩きにちょっぴり疲れたら、ブダペストの日常と温泉文化を味わってみては?

02:141年の歴史を刻む、ハンガリー国立歌劇場

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ハンガリー国立歌劇場も足を運びたい名所のひとつです。

今年で141年を迎える歴史ある劇場は、かつて皇妃エリザベートも訪れたという話が語り継がれており、格式の高さを感じさせる場所。特別な席や人気公演は200ユーロ前後になることもあるそうですが、手頃な席なら5〜6ユーロと比較的気軽に本格的なオペラやバレエを観劇できるのも魅力。

最大の見どころは、息をのむほど豪華な内装

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金色の装飾や天井画、赤いベルベットの客席が織りなす空間は、ひとつの芸術作品! ネオ・ルネサンス様式の建物の中央には、重さ約3トンにもなる巨大なシャンデリアが吊るされており、年に一度は大がかりな清掃が行われるのだとか。

きっとガイドツアーで内部を見学するだけでも、ハンガリーが育んできた音楽文化の奥深さを感じられるはずですよ。

03:味も空間も記憶に残る! ブダペストの名店

YUKARI KAWAGUCHI

ブダペストでちょっと特別なカフェ行きたいと思ったら「パリジ・パッサージュ」へ。

19世紀に建てられたパサージュ(屋内通路)をそのまま使っていて、天井は高く、装飾がとにかく豪華。カフェというより、もはや小さな宮殿や美術館に迷い込んだといった方が正しいのかも。

YUKARI KAWAGUCHI

こちらでいただけるのは、ブダペストを代表する伝統菓子、エステルハージ。薄く焼いたアーモンド(またはクルミ)のメレンゲ生地を何層にも重ね、ラム酒がほのかに香るバタークリームをサンドしたもの。

ケーキだけで3400 HUF(約1650円前後)と決して安くはないけれど、この空間代込みなら納得かなと思えるレベル。個人的には、予定を詰めすぎない日にここメインで立ち寄るのが似合うカフェだと思います。

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観光の合間にさっと食事を済ませたいときや、いろいろな国の味を一度に楽しみたいときに便利なのが2025年9月にオープンしたばかりの「タイムアウトマーケット ブダペスト」。ハンガリーの伝統料理はもちろん、ピザやハンバーガーにフォー、お寿司まで。ジャンルが幅広いこと!

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フードコート形式なので、それぞれが好きなものを自由に選べるのも嬉しい限り。私は日本食が恋しくなって、ロール寿司を♡ ブダペストでの食事に迷ったら、候補に入れておくと安心ですよ。

特別な日に利用したいディナー

©Spoon The Boat


とっておきの日に利用したいのは、ドナウ川沿いに浮かぶ「スプーン・ザ・ボート・レストラン」。川に停泊した船の中がレストランになっていて、観光で街を歩くのとはまったく違う視点からブダペストの美しさを味わえます。

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料理を待つあいだも大きな窓の向こうには、ドナウ川とそこに映り込むブダペストの街の灯りが広がって、景色を眺めているだけでロマンチック。言うまでもなく、お料理は美味しくて、ここは記念日やハネムーンに訪れるべきレストランです。

04:冬を楽しむ! ブダペストのクリスマスマーケット

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そして、この時期、観光客が必ず訪れるのがクリスマスマーケット。

なかでも、セント・イシュトヴァーン大聖堂の前に広がるアドヴェント・バシリカは必見。ヨーロッパのクリスマスマーケットのなかでも特に評価が高く、過去には4年連続でヨーロッパで最も美しいクリスマスマーケットの称号を受賞しているのだそう。

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屋台には、ハンガリーの伝統的な牛肉スープやピザのようなハンガリー版揚げパンのラングシュを扱うお店が軒を連ねます。活気と熱気にあふれた雰囲気は、ただ歩いているだけでも胸が高鳴るほど! 子どもの頃に感じていたワクワクがよみがえるような感覚でした。

YUKARI KAWAGUCHI

私のイチオシはハンガリーの伝統菓子「クルトシュ・カラーチ」(約750円)。細長い筒状で外はカリッと香ばしく、中はふわっと柔らかい甘い生地。屋台で焼きたてを食べるとこれがまた絶品で! 思い返すだけでまたすぐに食べたくなる。不思議なスイーツなんです。

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全体的にイルミネーションやショーなど派手な演出が中心の日本に比べ、ヨーロッパのクリスマスマーケットは、静かで落ち着いた雰囲気。屋台も派手さより、手作り感や地元の伝統を大切にしていて、街の日常に自然と溶け込んでいる気がしました。

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ホットワインを片手に歩いていると、屋台から甘い香りがふわりと漂ってきて、なんだか幸せな気持ちに。やさしい灯りとほどよい賑わいに包まれたブダペストのクリスマスマーケットで過ごす時間は、気持ちまでゆっくりほどけていくような忘れられないひとときでした。

イベント満載のホリデーシーズンはすぐそこ!

歴史ある建築を眺めながら温泉で体を温め、ここでしか出会えないグルメを味わう。そんな特別な体験ができる冬のブダペストを次の旅先に、選んでみてはいかがでしょうか?


写真・構成/川口ゆかり

※この記事は2025年12月21日時点のものです。最新情報はハンガリー政府観光局の公式サイトをご確認ください。



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