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福士蒼汰&福原遥、映画『楓』公開に感無量!「スピッツを劇場で聴く体験はなかなかできない」宮近海斗の悩みにアドバイスも

  • 2025.12.20

スピッツの名曲を原案とした映画『楓』の公開記念舞台挨拶が12月20日にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、福士蒼汰、福原遥、宮沢氷魚、石井杏奈、宮近海斗、行定勲監督が出席した。

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観客から届けられた感想に、うれしそうに目を通した
観客から届けられた感想に、うれしそうに目を通した

本作は、事故で双子の弟・恵を失った涼(福士)が、残された恵の恋人・亜子(福原)の前で弟のフリをしたことから始まる、せつない運命を描くラブストーリー。映画の公開を迎える時は「どんなふうに受け取ってくれたのかと、毎回ドキドキする」という福士は、「たくさんの人に観てもらえることを祈っています」と挨拶。福原も「どんどんたくさんの人に届いていってほしい」と願いを込め、行定監督は「それぞれの『楓』があっていい。皆さんの『楓』にしてほしい」と呼びかけながら、「スピッツの名曲があまりにも奥深い。翻弄されながらも、必死に作った」と原案となった曲に敬意を表していた。

事故で双子の弟・恵を失った涼の二役を演じた福士蒼汰
事故で双子の弟・恵を失った涼の二役を演じた福士蒼汰

この日は映画を鑑賞した人による感想がスクリーンに映し出されるなか、トークが繰り広げられた。感想を観て「おお!なるほど!」と声を上げた福士は、寄せられた「昔カラオケで歌ったら涙がとめどなく流れ、ずっと歌詞の意味を考えた。そのアンサーです」という意見に大きくうなずき、「劇場で『楓』を聴くと、そのアンサーがー変わっていったり、いろいろな感覚になるんだなと思う。それは僕も実感したこと。すごく共感します」としみじみ。「スピッツさんには抽象的な歌詞も多いですが、その歌詞ひとつひとつが映画を観ることにとよって具体になっていく」と映画のよさ、音楽のよさも実感できたと話した。

福原遥、映画の公開に「うれしい」と感激しきり
福原遥、映画の公開に「うれしい」と感激しきり

福原は「愛しい人がいる意味を、この映画から学んだ気がします」という感想をピックアップし、「私もこの映画を観て、誰かを愛することってすばらしいことなんだな、すてきなことなんだなと感じた。監督が『日本人らしさがすごく出た映画』とおっしゃっていたんですが、そのとおりだと思って。相手を慮るからこそ、わかり合えない思いがあったりする。この映画は、その優しさや温かさを丁寧に大切にしていて。それが届いているとうれしいです」と柔らかな笑顔を見せた。

双子の涼と恵の幼なじみである、梶野茂を演じた宮沢氷魚
双子の涼と恵の幼なじみである、梶野茂を演じた宮沢氷魚

主人公の2人を支える人々を演じたのが、宮沢と石井、宮近だ。散りばめられた伏線回収も見どころとなっている本作だが、宮沢は「僕が演じた梶野は、すべてを知っている人物。彼の葛藤を、皆さんと共有できていることがうれしい。梶野が一人で抱え込んでいたものを、皆さんと共に味わうという体験ができるのは、観終わったあとの醍醐味」とにっこり。石井は「『亜子ちゃん、あんな顔をしていてたよね』とか観終わったあとにいろいろと思うことがあった。改めて2回目観てみると、感動が最初からある。その感覚を体験してほしい」と熱っぽく語る。

亜子の行きつけの店の店長で、よき相談相手でもある辻雄介役を演じた宮近海斗
亜子の行きつけの店の店長で、よき相談相手でもある辻雄介役を演じた宮近海斗

宮近も伏線回収にうなったというが、さらにニュージーランドの雄大な景色にも目を奪われたと話した。「映画の画の力も、存分に体験できる作品。ニュージーランドに行った体験ができるような、まるでニュージーランドにいるかのような体験ができる。僕は撮影では、行けなかったんです。(共演者たちの)お話を聞いてすばらしいところだなと思いましたし、行ったかのような気持ちになった」そうで、「僕のパスポートのスタンプを確認したらなくて!」とジョークを飛ばして会場も大笑い。「それくらい画の力で、作品に没入させてくれる。旅行も体験できて、伏線回収もできる。いろいろと回収しすぎ!」とあらゆる魅力を口にしていた。

笑顔いっぱいの舞台挨拶となった
笑顔いっぱいの舞台挨拶となった

またいろいろな質問に、マルバツの札を掲げて回答するコーナも実施。「涼のように、好きになったら自分より相手の気持ちを優先する?」との質問には、全員がマルの札を上げた。福士は「距離が遠くても気にかけてしまうし、近くても気にかけてしまう。いろいろと気にかけすぎて大変」だとコメント。「もうちょっと、我を出していこうかな」と苦笑いを浮かべた。

涼を慕う後輩の遠藤日和役を演じた石井杏奈
涼を慕う後輩の遠藤日和役を演じた石井杏奈

すると共演者からは福士の気遣いのある一面を証明するエピソードが続き、石井は「たくさん質問してくれたり、和む空気作りをしてくださる」、宮沢も「福士さんがいると、現場にいるのが心地よくなってくる。福士さんのおかげで、撮影初日からすでに何日もいるような気持ちになれた」と感謝しきり。同じくマルを掲げた宮近は、「“好き”という感情には勝てない。そういう想いは、時に人を溺れさせたりもするし、幸せにしたりもする。ステキな感情だから、そこ(相手を優先したいという想い)が強くなっちゃうかもしれないですね」と恋愛観を明かしていた。

宮近海斗、悩み事を告白!
宮近海斗、悩み事を告白!

そして「好きなことを、まっすぐに好きであると伝えるタイプ?」との質問には、バツを掲げた宮近に周囲がアドバイスする場面もあった。宮近が「いろいろな邪魔なものがあるんですよ。プライドだったり、照れだったり。『好き』というワードじゃなくても、素直になれない節があるんですよね、僕…」と告白すると、福原が「素直になろう」とエールを送り、宮沢が「飛び込んで、好きなものは『好き』というしかない。僕は、嫌いなものを『嫌い』と言えないタイプ。だからこそ、好きなことはとことん『好き』だと言いたい」と自論を述べると、「わかりました」とあっさりと解決できた様子を見せて会場を笑いの誘った宮近。「想いがあることに対してまっすぐに飛び込んでいくと、自分も変われるのかなと感じました」と意気込んでいた。

スクリーンに観客からの感想が映し出された
スクリーンに観客からの感想が映し出された

最後に福原は、「喪失を経験した2人が、自分たちのペースでゆっくり前を向こうとしている姿に背中を押されて、そっと寄り添ってくれるような作品」だとアピール。福士は「登場人物みんなが、嘘や偽りを抱えて生きている。ピュアで、人間味があって、応援したくなる。いろいろな人の視点になって観てほしい」と提案しつつ、「スピッツの『楓』を劇場で聴く体験は、なかなかできないと思う」と劇場で堪能してほしいと切望していた。

取材・文/成田おり枝

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