1. トップ
  2. 「もうおしまい?」「面白かったのに」わずか4話で最終話のドラマ…大反響の“ラストシーン”と残った“謎の考察”

「もうおしまい?」「面白かったのに」わずか4話で最終話のドラマ…大反響の“ラストシーン”と残った“謎の考察”

  • 2026.2.4

フジテレビではドラマ『嘘が嘘で嘘は嘘だ』の最終話が2月1日(日)に放送された。主演は菊地凛子。共演に錦戸亮、塩野瑛久、竹原ピストルといった個性派キャストが名を連ねる。雪の降るクリスマスの夜、新潟の居酒屋「法螺吹き」に集まった“嘘つき”たちが繰り広げるのは、サスペンス、コメディ、そして人間ドラマが入り混じる濃密な会話劇。

衝撃のクライマックスをむかえて「怖すぎて面白い」「衝撃すぎた」「え?もうおしまい?」「面白かったのに」など反響が起きている。本記事では、最終話のあらすじとともに、その魅力を視聴者の反応を交えて振り返る。

※以下、放送内容が含まれています。

ハッピーエンドは突然に

ボウリング場でのみつ子(菊地凛子)と幸助(錦戸亮)の出会いを懐かしむみつ子。しかしその直後、再び幸助の嘘が明るみに出て、気持ちは沈んでしまう。それでも、幸助の率直な想いを受けて、みつ子も自分の嘘を正直に打ち明け、謝罪する。

undefined
菊地凛子(C)SANKEI

互いに本心を語り合い、場の空気がやわらいだその時、空気を読んだ中村(塩野瑛久)と並木(竹原ピストル)はそっと席を外す。居酒屋『法螺吹き』を後にした並木は、背後から中村に包丁で刺された。そもそも並木が『法螺吹き』を訪れたのは、上司から“馬場多磨子ひき逃げ事件”の容疑者を見張るよう指示を受けてのことだった。彼の頭の傷も、その任務中に転倒して負ったものに過ぎなかった。

一方で、中村の真の狙いは別にあった。彼は詐欺容疑での摘発を極度に恐れており、自分の正体を探りに来た(あるいは露見した)と誤認して並木を刺したのだ。しかし、時すでに遅し。並木は居酒屋に滞在している間に、すでに仲間へ「詐欺師がいる」と連絡を入れていた。その執念が決め手となり、中村は皮肉にも並木を刺した容疑ではなく、恐れていた詐欺容疑によって逮捕されていくこととなった。

幸助の嘘と本当

過去にみつ子がりこぴんに対して「死ね」と言ったことについて、幸助は本気だったのか尋ねる。みつ子は、「良くなかった。反省してる。」と答える。すると、幸助は「みっこの希望を叶えたくて」と明かす。盗んだ車で轢き逃げし、そのせいで鞭打ちになって首が痛いのだと語った。

みつ子は、幸助が冗談を言っているのだろうと思い、全く信じない。しかし、2人が退店した『法螺吹き』のテレビでは、轢き逃げ事件の付近にあった防犯カメラにその姿が映っていた幸助が、指名手配犯として報道されていたのだった。

被害者は同一人物か別人か

幸助の不倫相手は与田真理子、通称りこぴん(中田青渚)だ。しかし、テレビで轢き逃げ事件の被害者として報道されているのは馬場多磨子である。こちらも演じているのは同じく中田青渚だ。ニュースによれば、馬場は、複数の偽名を使っていたという。幸助の告白が真実なら、犯人は与田真理子であり、馬場多磨子ではないことになるが、果たして二人は同一人物なのだろうか。

仮に、二人が別人だとすれば、犯人は別に存在し、与田殺害の事実はまだ明るみに出ていないことになる。第一話で幸助は、再会したみつ子に対し「もう僕はりこぴんには会えない」と語り、LINEが既読にならないことから彼女の命がないことを確信していた。しかし、明確に確認した描写はなく、そこには曖昧さが残る。

幸助の顔に残らなかった傷の違和感

幸助が轢き逃げ犯ではない根拠は、中村の発言に隠されている。盗難車が発見されたニュースを見た中村は、「運転していたら頭や顔に傷があるはずだ」と指摘した。電柱に正面衝突した車は、フロントガラスが粉砕し、ボンネットも激しく大破していたからだ。

幸助は「首を痛めた」とは言ったものの、顔に傷はない。一方で、顔に傷があったのは、みつ子と並木の二人だけだ。並木は捜査中の怪我、みつ子はおでこの傷を「顔の産毛を剃る際に失敗した」と主張しているが、その真偽は定かではない。

“轢き逃げ”を自白するメリット

幸助が、あえて“馬場に対する轢き逃げ”を認めるメリットは、刑罰の重さにあるだろう。 轢き逃げによる死亡事故(過失運転致死および救護義務違反)であれば、多くの場合15年以下の拘禁刑で済む。しかし、故意的と判断されれば、死刑や無期懲役の可能性も出てくるからだ。

だが、ここで中村の「ラッキー」という発言が矛盾を生む。中村は詐欺のターゲットだった与田から、整形前の写真を拡散されることを恐れ、彼女に手をくだすことを企てていた。中村が喜び、かつ幸助が自白に踏み切った背景を考えると、やはり“馬場=与田”と見るのが自然なのだろうか。

不気味な笑顔が残した謎

取り調べを受けるみつ子は、虚言癖のある幸助の自白は「嘘だ」と言い張る。しかし、ラストカットで幸助は自分がしたと認めており、「嘘ついてません」と不気味な笑みを浮かべた。

最後まで、何が真実で何が偽りなのか、視聴者に想像の余地を委ねる最終回となった。幸助が放った「嘘ついてません」という言葉が、今も耳の奥に張り付いて離れない。信じたいものだけを信じる危うさを、鋭く突きつけられたような幕切れであった。


フジテレビ系『嘘が嘘で嘘は嘘だ』毎週日曜23時15分〜

ライター:山田あゆみ
映画コラム、インタビュー記事執筆やオフィシャルライターとして活動。X:@AyumiSand