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なぜ売れる?「男梅サワー」「サッポロサワー 氷彩1984」…お酒のニーズが多様化する時代にサッポロが“異彩”で切り開く新市場

  • 2025.12.19

缶チューハイ売り場に行くと、レモンサワーだらけで正直どれを選べばいいのか迷ってしまう。そんな中、サッポロビールのRTD(缶チューハイ、缶カクテル)カテゴリーが5年連続で前年の年間売上を超え、史上最高売上を更新中だという。「濃いめのレモンサワー」「男梅サワー」「サッポロサワー 氷彩1984」など、RTD市場に“異彩”を放つ個性豊かなブランドが快進撃を続けている。なぜサッポロの商品は、これほどまでに支持されるのだろうか。

サッポロ、RTDカテゴリー 5年連続で前年の年間売上超え達成!
サッポロ、RTDカテゴリー 5年連続で前年の年間売上超え達成!

5年連続売上更新!サッポロRTDが記録を塗り替え続ける理由

2025年の年初累計で前年の年間販売数量を超えるという、快挙を成し遂げたサッポロ。しかも5年連続での前年超えで、サッポロ史上最高売上を更新中というから驚きだ。

成功の背景には、酒類を取り巻く環境の変化を的確に捉えた戦略がある。コロナ禍を経て、家飲みが定着し、外食が復活した今も、消費者は「その日の気分で選びたい」という欲求を持つようになった。画一的な商品ではなく、自分のライフスタイルに合わせて選べる個性的な商品が求められている。

そこでサッポロが打ち出したのが「多彩なRTD市場に“異彩”を放つ」というコンセプト。似たような商品が量産される市場に向けて、あえて個性的で尖った商品を投入することで、独自のポジションを確立したのだ。

居酒屋の手絞り感を缶で再現!「濃いめ」シリーズが実現したコスパ革命

「サッポロ 濃いめ」シリーズの魅力は、なんといっても居酒屋で飲む手絞りサワーのような味わい。ギュッと絞ったレモンのしっかりすっぱい味、グレープフルーツのジューシーな甘酸っぱさが、まるでお店で飲んでいるかのような満足感を与えてくれる。居酒屋クオリティの味わいが、コンビニやスーパーで手軽に楽しめるコストパフォーマンスの高さは、家飲み派にとってはたまらない魅力だろう。

主力の「濃いめのレモンサワー」は好調な売れ行きを維持。2024年9月には「濃いめのグレフルサワー」を通年発売し、2025年1月には「濃いめのレモンサワー 重ね檸檬」を投入してラインナップを拡充した。

さらに注目したいのが、限定品の展開だ。2025年6月には「伯方の塩」とコラボした商品を発売。塩とレモンの組み合わせという意外性が話題を呼び、これまで「濃いめ」を飲んだことがない層にもリーチすることに成功している。

40年の歴史が2025年に開花!「サッポロサワー 氷彩1984」という新たな挑戦

「サッポロサワー 氷彩1984」には40年以上の歴史がある。1984年に誕生し、繁盛店で長年愛されてきた「知る人ぞ知る」名酒プレーンサワーが、2025年2月に全国デビューを果たした。

最大の特徴は、ワインを蒸留したホワイトブランデー仕立てという独特の製法。これにより、まろやかな口当たりと、すっきりフルーティーな味わいを実現している。食事の邪魔をしないから、食中酒として最適なのだ。「氷彩」という名前の由来もおもしろい。ロックや水割りなどの「氷派」と、フルーツやジュースを加えたカクテルベースの「彩り派」という楽しみ方の幅広さを表現した造語なのだとか。

季節限定品の投入も話題作りに一役買っている。4月、7月、10月と、季節に合わせた限定フレーバーを展開することで、常に新鮮な話題を提供。新規顧客の開拓にも成功しているという。

唯一無二の「しょっぱウメぇ」!男梅サワーが作り出す独自の世界観

「サッポロ 男梅サワー」の存在感は、RTD市場でも際立っている。梅干しサワー専門ブランドという明確なポジショニングで、「唯一無二のしょっぱウメぇ味」を追求し続けているのだ。

2025年5月にはパッケージデザインを一新。しっかりとした梅干し感が伝わるビジュアルに変更した。さらに6月には、消費者参加型のキャンペーンを実施。「男梅の唯一無二の味わいをお客様に表現してもらう」という企画で、寄せられたコメントから厳選したものを限定デザインパッケージとして展開した。

この共創型マーケティングが功を奏し、男梅サワーの独自の世界観に共感する人が急増。単なる梅味のサワーではなく、「男梅」というブランドの持つ独特の魅力に惹かれるファンを生み出すことに成功している。

ノンアルコールでも妥協なし!「濃い搾り」が切り開く新市場

意外と知られていないが、サッポロはノンアルコールRTD市場でも攻めの姿勢を見せている。「濃い搾り」ブランドでは、2025年4月に「濃い搾りグレフルサワー ノンアルコール」を通年発売した。

コンセプトは「“濃いから満足できる”本格的な味わい」。現状のノンアルコールRTDに物足りなさを感じている人に向けて、アルコール入りと変わらない満足感を提供するという野心的な挑戦だ。

居酒屋の手絞りサワーのような味わいは、アルコール版と同様。レモンのしっかりすっぱい味、グレープフルーツの芳醇な味わいが、ノンアルコールでも楽しめる。飲めない日も、飲みたくない日も、みんなと同じ「乾杯」ができるのはうれしい。

多様化する飲酒スタイルに「異彩」で応える

居酒屋の手絞り感を再現した「濃いめ」、40年愛されてきた「サッポロサワー 氷彩1984」、唯一無二の「男梅サワー」、本格派ノンアル「濃い搾り」。いずれも強い個性で、多様化する飲酒ニーズに応えてきたサッポロ。2026年の飛躍を見据え、各ブランドの独自価値にさらに磨きをかけるという。画一的な商品が並ぶ缶チューハイ売り場で、あえて「異彩」を選ぶ。そんな新しい楽しみ方を、この冬試してみてはどうだろう。

※20歳未満の者の飲酒は法律で禁じられています。

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