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震災で家族を失った自衛隊員と少年の物語『宣誓』公開決定!特報&ティザービジュアル

  • 2025.12.18

映画『陽が落ちる』で武士の妻、夫婦の覚悟に焦点を当てた重厚な人間ドラマを描き高い評価を得た柿崎ゆうじ監督が描く、震災で家族を失った自衛隊員と少年の“喪失”と“再生”の物語、映画『宣誓』が2026年3月6日(金)より公開されることが決定。本作の特報、ティザービジュアルが解禁となった。

【写真を見る】メガホンをとるのは、海外映画祭で高評価を獲得した時代劇『陽が落ちる』を手掛けた柿崎ゆうじ

主演は『陽が落ちる』(24)でも忘れがたい存在感を残した前川泰之。東日本大震災の被災地で、津波で妻と幼い娘を失いながら任務に立ち続ける自衛隊員の春日三尉を、静かな力を秘めた演技で息づかせる。春日の同僚の女性自衛隊員である佐藤を、『陽が落ちる』で武士の妻を芯のある演技で体現した竹島由夏が演じた。陸上自衛隊の全面協力のもと制作された本作は、被災地の日常と現実の温度をリアルに映しだし、喪失を乗り越えて再び生きようとする瞬間を丁寧に描きだすヒューマンドラマとなっている。

このたび、特報が解禁に。2011年3月11日の東日本大震災で被災地支援に従事する自衛官、春日(前川)は、震災で家族を失った少年、和樹(齋藤優聖)と出会う。映像では、避難所で泣きじゃくる和樹を、女性自衛官の佐藤(竹島)が「絶対に諦めないから」と抱きしめる場面が印象的で、混乱の最中に差し込む小さな希望を感じさせる。さらに、和樹が自衛隊員たちと共に避難所支援を手伝い、春日と和樹が2人で敬礼を交わす場面など、喪失の痛みを抱えながらも少しずつ心を通わせていく過程が描かれていく。

終盤には、自身も津波で妻と幼い娘を亡くすも、それを隠して日々の任務に身を捧げていた春日が耐えきれず涙を流す姿も挿入され、胸を締め付けるような感情の揺らぎが浮かび上がってくる。ラストの語りかけるような「諦めないでください」という言葉は、震災を生きた人々の思いと、再生への祈りが余韻となって深く心に残る特報映像となった。

あわせて解禁されたティザービジュアルは、深い山の緑が広がる被災地の風景を背景に、支援へと向かう自衛隊員の後ろ姿が描かれている。その手前には、彼らの背中に向かって静かに敬礼する一人の人物の姿。“誰かを支えようとする者”と“支えられる者”の思いが交差する瞬間を切り取った、象徴的なビジュアルとなっている。

本作の公開に先立ち、全国各地で特別試写会を開催するための応援企画がスタート。震災から15年が経とうしているいま、本作をより広く届けるための応援企画となっている。

震災で家族を失った自衛隊員と少年の、喪失の経験と共に歩む再生の物語を楽しみに待ちたい。

文/鈴木レイヤ

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