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【ハイアット セントリック 銀座 東京】“新聞”とカルチャーの発祥、銀座・並木通りから未来に続くアートツリーのテーマとは?

  • 2025.12.18

街はいよいよホリデーシーズン。クリスマスソングが流れ、イルミネーションが煌く様子に心ときめきます。

なかでも高級ホテルは、普段から一歩入ると別世界気分を感じさせてくれる場所。フェスティブシーズンの華やかな気分を思いっきり味わってほしい! と、訪れるゲストのために趣向を凝らしたツリーで迎えてくれます。

CREA WEBでは、毎日1本ずつ、アドベントカレンダーのようにホテルのクリスマスツリーをご紹介。ぜひ、写真からも特別で厳かな気分を味わってくださいね。


◆ハイアット セントリック 銀座 東京

ハイアット セントリック 銀座 東京のクリスマスツリー。

毎年、アートと融合したツリーにファンが多い「ハイアット セントリック 銀座 東京」のクリスマスツリー。

今年は、現代美術家・足立篤史氏の制作によるクリスマスツリー、その名も「137_+1」が展示されました。

ホテルのある銀座・並木通りの中心は、かつて新聞社が立ち並び、24時間活気にあふれていた情報と文化の発信地。その場に敬意を払い、新聞社の東京本社がスタートしたという1888年から現在までの年月、そしてこれから迎える未来の1日「+1」を表現しています。

新聞紙が使われている。

ツリーの枝は、よく見ると本物の新聞紙。ホテル開業以降の新聞紙を使い、棒状に丸め、束ねています。勢いがありながらもどっしりとしたその様子は、街で稼働していた輪転機を想起させるもの。

銀球のオーナメントは、鏡のように、誌面にある出来事や、人の記憶、時間を映し出しているかのようです。

トップの星には開業の瞬間を

ツリーのトップに飾られた星。

ツリーのトップには星が飾られていますが、こちらはホテルが新たな一歩を踏み出した瞬間を伝える内容がちらり。新聞紙でありながら、どこか胸を張るように輝いて見えます。

全体像。

足元にはギフトボックスが並んでいますが、こちらは印刷の工程で生まれる「損紙」と実際の新聞紙をアップサイクルしたものが混在し、捨てられるはずの“紙”が、ギフトとして新たな役目を得ているところにじんとします。

「人類は自分たちの知恵、経験、教訓、そして自分が存在した記憶を残すために言葉を産み出し、文字を発明し、本を作り、そして多くの人に広めるために印刷技術を発明し、紙も保存だけでなく、安価かつ大量生産できるよう進化させ、そして新聞として日々の情報を伝えていきました。

私は過去の記憶を、モチーフが存在した当時の資料(印刷媒体)をもとに、今まで形がなかったものを”実体化”させ、目に見えないものとして存在していただけの記憶を”記録”として残すことに意味があると考えています」と、足立氏。

さまざまな意味で、過去から未来への道のりを照らすアートなツリーなのです。

足立篤史(あだち・あつし)

1988 年神奈川県生まれ。2014 年東京造形大学美術学科彫刻専攻卒業、東京造形大学卒業研究・卒業制作展「ZOKEI 賞」受賞。主な展示に、個展「記憶-Kioku- 」(ニューヨーク、2014)、「第18 回岡本太郎 現代芸術賞」(川崎、2015)、「都美セレクショングループ展 「紙神」」(東京、2016)、「TAMA VIVANT Ⅱ 2017 -ポガティブ-」(東京、2017)、「Tanagokoro」(ロサンゼルス、2022)、「BankART U35 “REMEMBER”」(横浜、2022)、「第26 回岡本太郎 現代芸術賞、「特別賞」受賞」(川崎、2023)、「ブレイク前夜in 金沢秋元雄史セレクション」(金沢、2023)、「KAIKA TOKYO AWARD 2024、「山峰潤也賞」受賞」(東京、2024)など。

展示期間 展示中~2025年12月25日(木)
展示時間 24時間
展示場所 4Fライブラリーラウンジ

ハイアット セントリック 銀座 東京

所在地 東京都中央区銀座6-6-7
電話番号 03-6837-1313
http://hyattcentricginza.jp /

文=CREA編集部

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