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ダイエット中の飲み物は「選び方」が9割!専門医が教えるおすすめ15選&避けるべきドリンク

  • 2025.12.17

ダイエット中は「何を食べるか」だけでなく「何を飲むか」も重要です。無意識の1杯が糖質やカロリーを積み重ね、代謝や血糖値に影響を与えることもあります。

太りにくい体をめざすには、飲み物の選び方を意識することも欠かせません。ダイエット中におすすめの飲み物と、控えたいドリンクをわかりやすく解説します。

監修は、ダイエット外来を担当する糖尿病専門医・押切佳代先生です。

ダイエット中は「無糖×低カロリー×血糖値が上がりにくい飲み物」を選ぶ

無糖で低カロリー、さらに血糖値を急上昇させない飲み物を選ぶことが、太りにくい体づくりにつながります。

なぜ「飲み物の糖」は太りやすい?吸収スピードに秘密あり

ジュースや加糖飲料に含まれる糖は、固形物より吸収が速く、血糖値が急上昇しやすい特徴があります。インスリンが多く分泌されると糖が脂肪に変わりやすくなり、知らないうちに体重が増加することもあります。

飲み物の糖質量を意識するだけで、ダイエットの効率が大きく変わります。

無糖ドリンクは血糖値の乱高下を防ぐ味方になる

水や無糖のお茶、炭酸水は血糖値の変動がほとんどなく、空腹感の暴走を抑えやすくなります。血糖値が安定すると間食に手が伸びにくくなり、結果的に1日の総摂取カロリーを自然に抑えられます。飲み物を無糖に切り替えるだけでOKです。

低カロリーの1杯が「無理なく痩せる」流れをつくる

飲み物のカロリーを抑えると、食事の制限を強めなくても総摂取エネルギーを調節しやすくなります。減量中のストレスを増やさず、代謝を落としにくい点も大きなメリットです。

外食が続く日や忙しい時期にも取り入れやすい方法です。

なぜダイエットに水分補給が重要なのか

水分は代謝や巡りに深く関わり、痩せやすい体の土台をつくります。むくみや空腹感のコントロールにも欠かせません。

代謝が回る体をつくる「巡りのスイッチ」

水分が不足すると血流が滞り、栄養や酸素が細胞に届きにくくなります。代謝の低下を招くため、こまめな水分補給が痩せやすさを支えます。温かい飲み物は内臓の働きを整え、巡りを後押しします。

むくみ対策は「しっかり飲む」ことが基本

水分が足りない状態では、体が水をため込みやすくなり、むくみにつながります。十分な水分をとることで巡りが整い、余分な塩分や老廃物が排出されやすくなります。体のラインがすっきり見える効果も期待できます。

空腹感を抑えたいときの頼れるサポーター

水分をとると胃が満たされ、一時的に空腹が落ち着きます。無糖の炭酸水は満足感を高め、間食の回数を減らしやすくなります。喉の渇きと空腹を混同しやすいので、まず1杯飲む習慣がコントロールの助けになります。

次:【シーン別】ダイエット中におすすめの飲み物15選

医師に聞いた、喉のイガイガや痛みを和らげる食べ物・飲み物

【シーン別】ダイエット中におすすめの飲み物15選

目的やタイミングに合わせて飲み物を選ぶと、食欲や代謝のコントロールがしやすくなります。日常に取り入れやすい15種類を紹介します。

普段の水分補給に「水・白湯」

ダイエット中の基本的な水分補給は、カロリーゼロの水が最適です。こまめに水を飲むことで、血行が促進され、代謝のサポートや老廃物の排出を助けます。

特に、体を温める白湯は、内臓の働きを活発にし、消化を促進する効果も期待できます。朝一番や就寝前に飲むのがおすすめです。1日に1.5リットルから2リットルを目安に、喉が渇く前に少しずつ飲む習慣をつけましょう。

満腹感を得たいときに「無糖炭酸水」

無糖の炭酸水は、ダイエット中の強い味方です。炭酸ガスによって胃が膨らむため、少量でも満腹感を得やすく、食事の量を自然に減らしたり、間食を防いだりするのに役立ちます。

カロリーや糖質はゼロなので、安心して飲むことができます。食前にコップ1杯の炭酸水を飲むことで、食べ過ぎの防止につながります。

また、炭酸には血行を促進する作用も期待できるため、代謝アップのサポートにもなります。甘いジュースや炭酸飲料の代わりとして、おやつがわりに飲むのも良い方法です。レモンやライムを絞って風味をつけると、飽きずに続けやすくなります。

運動前後に飲みたい「緑茶」

緑茶に含まれるカテキンは、脂肪の燃焼を促進する働きがあることで知られています。特に運動の30分前くらいに飲むと、運動中の脂肪燃焼効率を高める効果が期待できます。

また、緑茶に含まれるカフェインには、集中力を高めて運動のパフォーマンスを向上させる作用もあります。運動後には、緑茶が持つ抗酸化作用が、運動によって発生した活性酸素を除去する手助けをします。

市販のペットボトルでも手軽に摂取できますが、急須で淹れたり、水出しで手作りしたりすることで、より豊かな風味と成分を楽しめます。ダイエット中の運動習慣に、ぜひ緑茶を取り入れてみてください。

食事と一緒に摂りたい「烏龍茶」

烏龍茶には、「ウーロン茶重合ポリフェノール」という特有の成分が含まれています。この成分は、食事から摂取した脂肪の吸収を抑え、体外への排出を助ける働きがあるとされています。

そのため、特に脂質の多い食事を摂る際に一緒に飲むと効果的です。すっきりとした味わいは、こってりとした料理との相性も抜群です。

もちろん、他のお茶と同様に、砂糖の入っていない無糖タイプを選ぶことが大前提です。コンビニやスーパーでも手軽に購入できるので、外食時や油っぽいメニューを選んだ日の食事のお供として、烏龍茶を意識的に選ぶとよいでしょう。

リラックスタイムに「ルイボスティー」

ルイボスティーは南アフリカ原産の植物から作られるハーブティーでノンカフェインなのが大きな特徴です。そのため就寝前やカフェインの摂取を控えたい時間帯でも安心して飲むことができます。

リラックス効果が期待できるため、ダイエット中のストレスを和らげるのにも役立ちます。また、抗酸化作用のあるフラボノイドやミネラルが豊富に含まれており、美容と健康の維持にも貢献します。独特のわずかな甘みとすっきりとした後味で飲みやすいのも魅力です。

市販のティーバッグがスーパーなどで手軽に入手できるため、日々のリラックスタイムに取り入れやすい飲み物です。

朝食の置き換えにも「プロテインドリンク」

プロテインドリンクはダイエット中に不足しがちなたんぱく質を手軽に補給できる、優れた飲み物です。たんぱく質は筋肉量を維持・向上させるために不可欠で、筋肉が増えることで基礎代謝が上がり、痩せやすく太りにくい体質へと導きます。

低糖質・低脂質でありながら満腹感を得やすいため、忙しい朝の朝食代わりや運動後の栄養補給に最適です。紅茶や麦茶などの日常的な飲み物では摂取できない、体作りに必要な栄養素を効率よく摂れます。最近では味の種類も豊富なので、自分好みのフレーバーを見つけて継続的に取り入れることをおすすめします。

美容も意識するなら「無調整豆乳」

無調整豆乳は、ダイエットと美容の両方をサポートしてくれる飲み物です。原料である大豆に含まれる「大豆イソフラボン」は、女性ホルモンに似た働きをすることで知られ、肌の調子を整えたり、ホルモンバランスをサポートしたりする効果が期待できます。

また、良質な植物性たんぱく質が豊富で、筋肉の維持に役立ちます。甘いジュースなどの代わりに飲むことで、糖質を抑えながら栄養を摂取できます。注意点として、砂糖や香料が添加された「調整豆乳」ではなく、大豆本来の成分を活かした「無調整豆乳」を選ぶことが重要です。

低糖質で飲みやすい「アーモンドミルク」

アーモンドミルクは、牛乳や豆乳に代わる植物性ミルクとして人気が高まっています。牛乳と比較してカロリーと糖質が低いのが大きな特徴で、ダイエット中に適した飲み物です。豊富なビタミンEには強い抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぎ、美肌をサポートする効果が期待できます。

また、食物繊維も含まれているため、腸内環境を整えるのにも役立ちます。選ぶ際は、砂糖が添加されていない「砂糖不使用」タイプを選ぶようにしましょう。カフェでラテなどを注文する際に、牛乳からアーモンドミルクに変更するのも、手軽にカロリーを抑える良い方法です。

食物繊維が豊富な「オーツミルク」

オーツミルクは、オーツ麦から作られる植物性ミルクで、食物繊維が豊富に含まれているのが特徴です。特に水溶性食物繊維の一種である「β-グルカン」は、食後の血糖値の急激な上昇を抑える働きや、コレステロール値を低下させる効果が報告されています。

また、満腹感を持続させやすいため、食べ過ぎの防止にも繋がります。自然な甘みがありクリーミーな口当たりで飲みやすいですが、他の植物性ミルクに比べて糖質がやや高めの傾向があるため、製品の成分表示を確認して選ぶと良いでしょう。

集中力を高めたいときに「ブラックコーヒー」

ブラックコーヒーに含まれるカフェインには、交感神経を刺激して脂肪燃焼を促進する効果が期待できます。運動前に飲むことで、エネルギー消費量を高め、ダイエット効率を上げるのに役立ちます。また、カフェインの覚醒作用は、仕事や勉強中の集中力を高めたい時にも有効です。

糖質が多く含まれるエナジードリンクの代わりとして活用するのも良いでしょう。ただし、砂糖やミルク、シロップなどを加えてしまうと高カロリーになるため、必ずブラックで飲むことが前提です。

過剰摂取は睡眠の質の低下や胃への負担につながるため、1日に2〜3杯程度を目安にしましょう。

間食代わりにおすすめ「純ココア」

甘いものが欲しくなった時、間食の代わりとしておすすめなのが「純ココア(ピュアココア)」です。砂糖や乳製品が添加された調整ココアとは異なり、カカオマスから脂肪分を一部取り除いて粉末にしたもので、カカオポリフェノールや食物繊維が豊富に含まれています。

ポリフェノールには抗酸化作用が、食物繊維には整腸作用が期待できます。お湯や少量の低脂肪乳で溶いて飲むと、カカオの豊かな香りで満足感を得られ、食欲を落ち着かせるのに役立ちます。

夏には氷を入れて冷たい飲み物として楽しむこともでき、ダイエット中の心強い味方になります。

不足しがちな栄養を補う「トマトジュース」

トマトジュースは、ダイエット中に不足しがちなビタミンやミネラルを手軽に補給できる飲み物です。特に注目すべき成分は、強い抗酸化作用を持つ「リコピン」で、血流改善効果も報告されています。

また、「GABA」という成分には、ストレスを軽減したり、血圧を正常に保ったりする働きが期待できるため、リラックスしたい夜や寝る前に飲むのもおすすめです。製品を選ぶ際は、余分な塩分摂取を避けるために「食塩無添加」タイプを選ぶことが重要です。

食物繊維も含まれているため、便通の改善にも役立ち、体の内側からスッキリするのをサポートします。

自炊派におすすめ「スムージー」

手作りのスムージーは、野菜や果物に含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維を効率的に摂取できる飲み物です。葉物野菜を中心に、果物は糖質の少ないベリー類などを少量加えることで、低カロリーで栄養価の高い1杯になります。

ヨーグルトやプロテインパウダーを加えれば、たんぱく質も同時に補給でき、食事の置き換えとしても活用できます。甘いものが飲みたい時、市販のレモネードのような甘い飲み物の代わりに、果物の自然な甘さを活かしたスムージーを作ることで、満足感を得ながら健康的に欲求を満たせます。

市販品は糖分が多い場合があるため、自炊派ならではの工夫が活きる選択肢です。

体を温めたいときに「ジンジャーティー」

生姜に含まれる「ジンゲロール」や「ショウガオール」といった辛味成分には、血行を促進して体を内側から温める効果があります。体温が上昇すると基礎代謝の向上にもつながるため、ダイエット中の飲み物として非常に適しています。特に、体が冷えやすいと感じる時や、寒い季節におすすめです。

作り方は簡単で、すりおろした生姜や市販のジンジャーパウダーを温かい紅茶に加えるだけです。生姜のピリッとした刺激と香りが気分をリフレッシュさせてくれます。甘みを加えたい場合は、砂糖ではなく、少量のはちみつを使用するのが良いでしょう。

食前に飲むのも効果的「黒豆茶」

黒豆茶は、黒大豆を焙煎して作られるお茶で、香ばしい風味が特徴です。黒豆の皮に含まれるポリフェノールの一種「アントシアニン」には、脂肪の吸収を抑制する働きが期待されています。

また、女性の健康をサポートする「大豆イソフラボン」も含まれており、美容面でのメリットも考えられます。

ノンカフェインなので、時間帯を問わずに飲むことが可能です。特に、食事の前に飲むことで、血糖値の急激な上昇を穏やかにする効果も期待でき、食べ過ぎの防止にもつながります。満足感も得やすいため、ダイエット中の水分補給の選択肢として優れています。

次:【コンビニ編】手軽に買えるダイエット向きの飲み物

医師が教える「免疫力を高める食べ物・飲み物」とは?避けたい食品ジャンルも

【コンビニ編】手軽に買えるダイエット向きの飲み物

忙しい日でもコンビニを上手に使えば、ダイエット向きの飲み物を選びやすくなります。チェックしたいポイントと定番アイテムを紹介します。

豊富な種類から選べる無糖のお茶

コンビニには、緑茶、麦茶、ほうじ茶、烏龍茶、ルイボスティーなど、多種多様な無糖のお茶が常時並んでいます。これらはすべてカロリーゼロで、ダイエット中の水分補給に最適です。

特に、「体脂肪を減らすのを助ける」といった表示がある特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品のお茶は、含まれる成分が脂肪燃焼をサポートする効果が期待できます。

ただし、これらの効果はあくまで補助的なものと考え、頼りすぎずにバランスの取れた食事や運動と組み合わせることが重要です。気分や食事内容に合わせて、様々なお茶を試してみるのも良いでしょう。

カロリーゼロのミネラルウォーターや炭酸水

ダイエット中の飲み物として最も安全で基本的な選択肢が、ミネラルウォーターや無糖の炭酸水です。これらはカロリー、糖質、脂質がすべてゼロであり、余計な成分を一切摂取することなく純粋な水分補給ができます。

最近では、レモンやグレープフルーツなどの香りがついたフレーバー炭酸水も人気ですが、購入前には必ず栄養成分表示を確認してください。甘みが感じられる製品の中には、砂糖や人工甘味料が使用されている場合があるため、「無糖」や「カロリーゼロ」の表記をしっかりとチェックする習慣が大切です。

成分をチェックして選びたいプロテインドリンク

最近のコンビニでは、プロテインを手軽に摂取できるドリンクタイプの商品の品揃えが非常に充実しています。運動後や食事の補助としてたんぱく質を補給したい場合に大変便利です。しかし、商品によってたんぱく質の含有量や、糖質・脂質の量が大きく異なります。

飲みやすさを重視して糖質が多く含まれている製品もあるため、購入時には必ず栄養成分表示を確認しましょう。自分の目的(筋肉をつけたい、食事を置き換えたいなど)に合わせて、高たんぱくで低糖質・低脂質なものを選ぶことが、ダイエットを成功させるための鍵となります。

ダイエット中は要注意!避けるべき飲み物の種類

ダイエットを効率的に進めるためには、何を飲むかだけでなく、何を飲まないかも非常に重要です。一見ヘルシーそうな飲み物でも、実はダイエットの妨げになる場合があります。

糖分が多いジュースや炭酸飲料

果汁100%ジュースや野菜ジュース、一般的な炭酸飲料には、吸収されやすい「果糖ぶどう糖液糖」などの糖分が大量に含まれています。

これらを飲むと血糖値が急激に上昇し、インスリンが過剰に分泌されることで、糖が脂肪として体に蓄積されやすくなります。特に、濃縮還元タイプの果汁ジュースは、製造過程でビタミンや食物繊維が失われていることも少なくありません。

液体であるため満腹感も得にくく、カロリーオーバーに繋がりやすい代表的な飲み物です。ダイエット中は、これらの甘い飲料は基本的に避けるべき対象と認識しましょう。

意外と高カロリーなカフェラテやフラペチーノ

コーヒー自体はブラックであればほぼカロリーゼロですが、カフェで提供されるアレンジコーヒーには注意が必要です。

カフェラテやカプチーノには牛乳がたっぷり使われており、シロップや砂糖を追加するとさらにカロリーが上がります。特に、ホイップクリームやチョコレートソースなどがトッピングされたフラペチーノのようなドリンクは、1杯で軽食1回分に相当するほどの高いカロリーと糖質を含んでいる場合があります。

これらは飲み物というより「飲むデザート」と捉え、ダイエット中は控えるか、注文する際は無脂肪乳に変更したり、シロップを抜いたりするなどの工夫が求められます。

適量を心がけたいアルコール類

アルコールは、1gあたり約7kcalと、糖質やたんぱく質(1gあたり4kcal)よりも高いカロリーを持っています。これに加えて、ビールや日本酒などの醸造酒、カクテルやチューハイなどの甘いお酒には糖質も多く含まれています。

さらに、アルコールには食欲を増進させる作用があるため、揚げ物などの高カロリーなおつまみを食べ過ぎてしまう原因にもなります。飲む場合は、糖質を含まないハイボールや焼酎のソーダ割りなどの蒸留酒を選ぶのが比較的良い選択ですが、飲み過ぎは禁物です。休肝日を設けるなど、適量を守ることが大切です。

日常的な飲用は控えたいスポーツドリンク

スポーツドリンクは、激しい運動や多量の発汗によって失われた水分、ミネラル、エネルギーを効率良く補給するために設計された飲み物です。そのため、吸収を早める目的で糖分が多く含まれています。

運動量の少ない日常生活の中で、水やお茶の代わりにスポーツドリンクを飲むと、糖質の過剰摂取につながる可能性があります。喉が渇いた時の水分補給は、基本的には水やお茶で行い、スポーツドリンクは長時間の運動や高温下での作業など、大量に汗をかく特別なシーンでの飲用にとどめるのが賢明です。

「カロリーゼロ」表記のある人工甘味料入り飲料

「カロリーゼロ」や「糖質オフ」と表示されている飲料の多くには、砂糖の代わりにアスパルテームやスクラロースといった人工甘味料が使用されています。

これらはカロリーを抑えながら甘さを感じられるため、ダイエット中に重宝するように思えます。しかし、人工甘味料の強い甘みに慣れてしまうと、かえって甘いものへの欲求が強くなる可能性や、腸内環境に影響を与えるといった研究報告も存在します。

完全に排除する必要はありませんが、日常的に頼りすぎるのではなく、あくまで嗜好品と位置づけ、基本は水やお茶を選ぶように心がけましょう。

ダイエット効果を高める飲み方のコツ

ダイエット中は、「どのように飲むか」という飲み方の工夫も大切です。適切なタイミングや温度で水分を摂取することで、代謝を促進したり、食べ過ぎを防いだりと、ダイエット効果をさらに高めることが期待できます。

朝起きたらコップ1杯の水分を摂る習慣をつける

睡眠中、体は汗や呼吸によって多くの水分を失っており、起床時の体は軽い脱水状態にあります。朝一番にコップ1杯の水を飲むことは、この失われた水分を補給し、体を内側から優しく目覚めさせる効果があります。また、空っぽの胃腸に水分が入ることで、その働きが活発になり、消化器官が動き出すきっかけとなります。

これにより、その日1日の代謝がスムーズに始まり、便通を促す効果も期待できます。この簡単な習慣を毎朝続けることで、痩せやすい体のリズムを作る第一歩になります。

一度に大量に飲まず、こまめな水分補給を意識する

喉の渇きを感じてから一度に多量の水を摂取する「がぶ飲み」は、必ずしも効率的な水分補給方法ではないと考えられています。体には一度に吸収できる水分量に限りがあり、過剰な水分は尿として排出されやすい傾向があります。

そのため、水分補給の効果を高めるには、一度に摂取する量をコップ1杯(150〜200ml)程度に抑え、複数回に分けて飲む方法が一般的に推奨されています。喉の渇きを感じる前に意識的に水分を摂る習慣を身につけることで、体内の水分量を適切な状態に保ち、体の正常な働きをサポートすることが期待できます。

体を冷やさないように常温で飲む

冷たい飲み物は、一時的に体を冷やし、内臓の働きを低下させてしまう可能性があります。特に胃腸が冷えると、消化機能が弱まったり、血行が悪くなったりして、基礎代謝の低下につながることがあります。

ダイエット中は、基礎代謝を高く保つことが重要なので、飲み物はできるだけ常温、あるいは白湯や温かいお茶のように体を温めるものを選ぶのがおすすめです。

体を内側から温めることで、血行が促進され、代謝が活発な状態を維持しやすくなります。特に冷えを感じやすい人は、意識的に温かい飲み物を取り入れると良いでしょう。

ダイエット中の飲み物に関するよくある質問

飲むだけで痩せるという夢のような話の真偽や、就寝前、あるいは甘いものが欲しくなった時に適した飲み物について解説します。

飲むだけで痩せる飲み物は本当にありますか?

結論から言うと、飲むだけで体重が劇的に落ちる、という魔法のような飲み物は存在しません。一部のお茶やコーヒーに含まれる成分には、脂肪燃焼をサポートしたり、代謝を促進したりする効果が期待できるものもありますが、その効果は限定的です。

これらの飲み物は、あくまでダイエットの補助的な役割を担うものであり、それだけで痩せることは不可能です。ダイエットの基本は、バランスの取れた食事管理と適度な運動によって、摂取カロリーよりも消費カロリーを多くすることです。飲み物は、その努力をサポートするツールの一つとして賢く活用しましょう。

寝る前におすすめの飲み物はなんですか?

寝る前には、心身をリラックスさせ、質の良い睡眠へと導く飲み物がおすすめです。重要なポイントは、カフェインが含まれていないことと、体を温めることです。具体的には、カモミールティーやルイボスティーなどのハーブティーが適しています。これらのハーブには鎮静作用が期待でき、穏やかな眠りを誘います。

また、温かい白湯や、低脂肪乳で作ったホットミルクも良い選択です。体を内側から温めることで、副交感神経が優位になり、リラックス状態に入りやすくなります。逆に、コーヒーや緑茶、利尿作用の高いアルコールなどは睡眠を妨げる可能性があるため避けましょう。

ダイエット中でも甘い飲み物が飲みたい時の対処法は?

ダイエット中にどうしても甘い飲み物が欲しくなった場合は、工夫次第で楽しむことが可能です。市販のジュースや加糖飲料を避けるのが基本ですが、代替案はいくつかあります。

例えば、無糖の炭酸水にレモンやミント、冷凍ベリーなどを入れてフレーバーウォーターを作る方法があります。また、純ココアやシナモンパウダーを温かい低脂肪乳や豆乳に加えれば、砂糖なしでも満足感のある一杯になります。

自分で作るスムージーであれば、果物の量を調整することで自然な甘みを楽しめます。完全に我慢するのではなく、こうした工夫を取り入れて、上手にストレスをコントロールすることが継続の秘訣です。

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監修者プロフィール

押切 佳代(おしきり かよ)

神戸市西区の沢岻(たくし)美奈子女性クリニック院長。糖尿病専門医。女性医療を専門とするクリニックで糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病を中心に、女性のライフステージに寄り添った診療を心がけています。健康と美容の両立をめざしたダイエット外来も担当しています。
クリニックHP:takushiminako.com

<Edit:MELOS編集部>

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