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「平凡な子と違ってうちの子は特別ね♡」人の子をけなすマウントママ…後日見下しがピタリと止んだワケ

  • 2025.12.16

私は夫と2歳の娘との3人家族。娘は1歳を迎える前から保育園に通っています。その保育園へ最近ほかの園から転園してきたAくんのママは、周りの子とAくんの発達を比べて周囲の子を馬鹿にするような言動を繰り返してきて……。

自分以外の子どもを見下すママ友

あるとき、私が保育園のお迎えの時間が一緒になったママ友たちと話をしていると、Aくんママが「なんの話をしているの?」と会話に加わります。「将来どんな習い事に通わせたいかを話していたところなんです」と私が言うと、「うちは、近いうちに英会話教室に通わせようと思っているんです。うちの子、もうアルファベットがわかるの! 英語の才能があるのかも」とAくんママは意気揚々と話し始めました。

そんなAくんママの話に、ママ友たちは「すごーい!」「うちの子はまだアルファベットわからないよ」と感心していると、Aくんママはヒートアップ。「あら、○○ちゃんはまだ英語に興味も示さないなんて! やっぱり小さいころからの教育で学力に差がつくんですね」というAくんママの言葉にその場の空気が凍りつきます。ひとり満足げなAくんママは「みんなも子どもの教育頑張ってね!」と言い残して帰って行ったのでした。

それからもAくんママは、「まだおむつ取れてないんですか? うちはもう完璧ですよ」「やっぱりうちの子は特別なんだわ! 平凡な子と違ってなんでもできるもの」など、ほかの親子がいる前でも堂々と自分の子どもを褒めて他人を見下すような発言を繰り返すように。私も、周りのママ友たちも、次第にAくんママから距離を置くようになります。

Aくんママが保育園で孤立し始めて数カ月が経ったころ、私は娘と一緒に美術館で開催される親子工作のワークショップに参加しました。当日会場に到着すると、そこにはAくん親子の姿が。あいさつは交わしたものの、私はなるべくAくん親子と離れたところで娘と工作を始めます。Aくんママは開始早々「Aは手先が器用だから~」といつもの調子です。

子どもたちが実際に作業を始めると、Aくんはみんなで使うはずのクレヨンをひとりじめしてしまいました。しかし、Aくんママは「このなかでAが1番じょうずに工作ができるんだから、使いたい色を使えばいいのよ」と言い、Aくんの行動をたしなめる気はないようです。

スタッフがみんなで仲よく使うように促しますが、Aくんは「全部ぼくが使うの!」と言い、決してクレヨンを離そうとしません。そんなAくんを見かねたスタッフが、新しいクレヨンの箱を持ってきました。するとAくんは「やっぱりそっちがいい! これいらない!」と持っていたクレヨンの箱を床に向けて投げつけたのです。

一瞬辺りが静まり返りましたが、そんななか私の娘が席を立ち、床に散らばったクレヨンを拾い始めました。そして周りの子どもたちも一緒になってクレヨンを拾います。そしてみんなが拾ったクレヨンを箱に収め、「はい、どうぞ。Aくんのクレヨン」とAくんに手渡したのです。Aくんは「チッ」と舌打ちし、受け取りを拒否するも、娘は気にせずAくんの手元にクレヨンを置いて自分の席へ戻りました。AくんママはAくんのわがままな行動に驚いたようで、「噓でしょ……」とつぶやき、その様子をただ見ていたのでした。

それからはAくんも少し落ち着き、作業も終盤を迎えます。スタッフが「今日のワークショップでいちばん大切なのは、じょうずに作ることではなく、楽しく作ること。みんなが楽しむためには、みんなで協力することが大事ですね」と話し始めます。「協力して作品作りができたみんなに頑張り賞を贈りますね」という言葉に、周囲から拍手が沸き起こりました。

ばつがわるそうなAくんママを横目に、ワークショップは和やかな雰囲気で終了。Aくん親子は、そのままそそくさと逃げるように帰って行きました。それからというもの、Aくんママが周囲の子どもを見下すような発言をすることはなくなりました。私は会えばあいさつをしていますが、これまでしてきたことの代償は大きかったようで、Aくんママはその後も誰かと仲良くすることはなく、孤立したままのようです。

Aくんママのように、子どもの才能を認め、ほめて伸ばすことも大切だと思います。英語やトイトレをはやくから身につけさせたこともすごいなと素直に思いましたが、そのことを自慢してよその子を見下す発言を繰り返すと、周囲の人は不快に思い離れていってしまいます。傲慢な態度は、関係を壊してしまうのだと、今回の一件でよくわかりました。

また、点数や成果で見えるスキルだけでなく、やさしさや思いやり、そしてお互いに助け合う協調性も子どもにとって大切な力だと実感。日ごろの小さな行動のなかにこそ、本当の成長が隠れているのかもしれません。Aくんママのように周囲と発達の早さや才能の有無を比べるのではなく、その子なりの成長をあたたかく見守り、スキルだけでなく人間性も磨いてあげることを大切にしたいと思った出来事でした。

著者:安藤沙奈/20代・ライター。2歳の娘を育てるママ。娘が生後7カ月のときに復職。夫は残業で帰宅時間が遅く、平日はほぼワンオペ。子どもを寝かしつけたあとに、自分へのご褒美で食べるスイーツが大好き。

作画:fukafuka

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)

ベビーカレンダー編集部

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