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佐久間大介(Snow Man)、内田組で掴んだ「映画芝居の真実」。『ナイトフラワー』で「嘘がつけない」俳優の葛藤

  • 2025.12.15

アイドルグループ、Snow Manのメンバーとして絶大な人気を誇り、俳優としても着実に評価を高める佐久間大介さん。『マッチング』に続いて2度目のタッグとなる内田監督の最新作『ナイトフラワー』への熱い思いを語る。

Profile
佐久間大介
さくま·だいすけ 1992年7月5日生まれ、東京都出身。2012年Snow Man結成。メンバーとして音楽活動を行う傍ら、俳優·声優として活躍。俳優としての出演作に映画『おそ松さん』『マッチング』など。声優としては、TVアニメ「キミとアイドルプリキュア♪」など。2026年公開予定の『スペシャルズ』で主演を務める。


恩師、内田監督のもと 俳優として新境地を開拓

内田英治監督作『ナイトフラワー』は、借金取りに追われる母親·夏希(北川景子)が子どもたちの夢をかなえるため危険な世界へと足を踏み入れていく姿をスリリングに描き出すヒューマンサスペンス。佐久間さんの内田監督作品への出演は、『マッチング』に続く2作目。さらに来年公開の初単独主演作『スペシャルズ』でもタッグを組むなど、信頼関係は深い。
 
「辛い人生の中でも、自分たちなりの幸せを模索しながら成長していく物語。そんな作品に出演できて本当にうれしかったです。内田監督は、僕が映像作品で演技をする場所を作ってくださった恩師だと思っています。少しでも恩返しができたらという思いで挑みました」
 
演じるのは、ドラッグの密売に手を染める主人公、夏希のボディガードとなる多摩恵(森田望智)の幼なじみで、彼女に密かに思いを寄せる青年·池田海。ドラッグ密売の世界と多摩恵たちを結びつけてしまったことに苦しみながら、彼女をひたむきに守ろうと奔走する青年だ。
 
「海は多摩恵がすべてのような子で、彼女を一番幸せにしたいと思っています。恋愛感情もあると思いますが、それよりも家族になりたかったんだと思います。この子を幸せにできたらいいなって思っている存在。子どもの頃、親がいなくなった時から一緒にいて、辛い時期を支え合ってきた。彼女と一緒にいられたらいいなってずっと思っていたんだろうなって」

辛い現実の中でも誰かに 救われる希望を感じてほしい

今回、内田組で学んだのは〝映画芝居〞のリアリティだった。
 
「前回はキャラクター性の強い役でしたが、今回は普通の男の子だったので、逆に難しかったです。僕自身ちょっとバグってるというか(笑)、声も大きいしリアクションも派手なので、この世界では目立ちすぎるって監督に言われました。怒るにしても、感情をバンッと出すんじゃなくて、グッと抑えた状態で怒る。そのバランス、声量や表情のキビをまとめ上げるのが難しかった。監督がよく言うんです。〝大きいスクリーンは嘘がつけない〞って。ほんの少しのズレもバレる。映画は、誇張がきかない分リアルさが命なんです」
 
現実と理想のはざまで、それでも愛する人を守ろうとする海。その繊細な愛の形を通して、佐久間さんはまた一つ、俳優としての新たな扉を開いた。
 
「目を覆いたくなるような現実がありながら、友情や誰かの存在に救われる。映画を観た方にも、そんな希望を感じていただけたらうれしいです。これからも、どんな役の中にも生きている人間の温度を残せる俳優でありたい。そこを突き詰めていきたいと思っています」

Information

映画『 ナイトフラワー』

Ⓒ2025「ナイトフラワー」製作委員会

借金を抱え、日々の暮らしに困窮する母親の夏希が、二人の子どもを育てるため、孤独を抱えた女性格闘家・多摩恵をボディーガードにして、ドラッグの密売に手を染めていく姿を描く。夏希を演じるのは、北川景子。共演は森田望智、SUPER BEAVERの渋谷龍太。公開中。

Photograph=Takumi Taniguch〈Pygmy Company〉 Styling=Nao Watanabe〈Creative GUILD〉 Hair & Make-up=Haruka Miyamoto Text=Miku Sugishima

※InRed2025年12月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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