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寝かしつけ中のスマホ「早く寝てくれ」しか頭になくて、子どもにはどう映っているのだろう?大切な瞬間を見過ごしてきた後悔【インタビュー】

  • 2025.12.15

子どもの寝かしつけ中にスマホを見ていた愛田さん。ある日、スマホを見ないで寝かしつけをしたら、子どもとの向き合い方を考え直すきっかけになったという。それは一体!? 愛田あい(@ai_oekaki_mama)さんの『取り返しのつかない後悔に気づく』を紹介するとともに話を聞いた。

「早く寝てくれ」しか頭になくて、子どもにはどう映っていただろう?

『取り返しのつかない後悔に気づく』02 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』02 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』03. 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』03. 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)

現在、3人の子どもを育てている愛田さん。長男は寝つくのにとても時間がかかって、「子どもが寝ないイライラ」と「自分の寝落ち」を回避するため、部屋を真っ暗にしたままスマホを見ていた。いつしかそれが当たり前となり、2人目、3人目が生まれても寝つくまでスマホを見て、子どもが眠るのを待っていたという。

『取り返しのつかない後悔に気づく』04 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』04 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』05 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』05 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)

しかしある日、スマホを見ないで寝かしつけをしてみると、愛田さんの目をじっと見て、今日あった出来事を話してくる子ども。しゃべりつくすと満足したのか、静かに目を閉じて眠った。その姿を見届けた愛田さんは、今まで自分が大切な瞬間を見過ごしてきたことに気づかされたという。

『取り返しのつかない後悔に気づく』06 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』06 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』07 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』07 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)

「寝かしつけのときにスマホを見るのが常態化してて、目や脳に悪いから『寝室でスマホ見るのやめたい』って思ってても、なかなかやめられなかったんです。『早く寝て!』と思ってばかりで、話しかけられても適当に返事してたんです。だけど先日、子どもが一生懸命話してくれる姿をみて『そもそも、日中じっくり話を聞く時間を取れていただろうか?』『伝えたい気持ちを今までもあしらっていたんじゃないか?』『早く寝てくれしか頭になくて、子どもにはどう映っていただろうか?』『見逃してきたものがあるんじゃないか?』と思いました」という。「ハッとした瞬間から、寝室でスマホを見る日が激減しました。代わりに寝落ちする確率が上がって困ってます」と笑う。

『取り返しのつかない後悔に気づく』08 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』08 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』09 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)
『取り返しのつかない後悔に気づく』09 画像提供:愛田あい(@ai_oekaki_mama)

本作には強い共感の声が届くとともに4000を超えるいいねがついた。「ダメだと思っていても、我慢の限界を迎えた日はイライラを爆発させる前に現実から逃げるようについスマホ見ちゃう」「まさに自分のことすぎて耳が痛いです。何年か後に思い返せば、寝かしつけも幸せな時間なんだろうな」「ママの大事な休憩時間でもあったりするし難しい」などのコメントが。同じ子育て中のママもダメだと思いつつやめられないのが、寝かしつけ中のスマホのようだ。

子育ては、「幸せ」と「大変」が秒で入れ替わるような毎日の連続!

――愛田さんの現在の活動を教えてください。

「Instagram」では漫画を、「Voicy」では声で本音をそのまま発信しています。その中で特に反響が大きかった言葉をまとめた日めくりカレンダーも制作し、これまでに累計1600人以上のママやその周りの方々に手に取っていただきました。「毎朝子どもがめくるのを楽しみにしている」「夫婦の会話のきっかけになっている」など、温かい声をたくさんいただいています。

子育ては、「幸せ」と「大変」が秒で入れ替わるような毎日の連続だと思っています。だからこそ私は、ママだって完璧じゃなくていい、「今の自分のまま幸せを噛み締めよう」という思いを同じように奮闘するママたちへ届けています。

――漫画を描くようになったきっかけは何でしょうか?

もともと絵を描くことは好きだったのですが、第二子の育休中に「何かやってみたい」という気持ちが強くなり、タブレットとタッチペンを買ったのが始まりです。日々の子育てで感じた喜びやしんどさ、気づいたことを描き留めたら、同じように子育て中のママたちが「わかる…!」と反応してくださり、気がついたら今の活動につながっていました。

――子育て中の多くのママたちに共感するエピソードが多く描かれていますが、特に反響が大きかった作品を教えてください。

ここ最近で1番反響が大きかったのは、朝バタバタしていて子どもを感情的に怒ってしまい、そのまま保育園に預けた日のことを描いた作品です。迎えにいくと何事もなかったかのように笑顔で飛びついてきてくれる息子の様子から、自分が親としてこの子を育てているつもりだけど、本当に器が大きいのは実は子どもの方ではないか。それに甘えさせてもらっているのは親の私なんじゃないか。と思ったときのことを描きました。

――反響があった作品について、どのようなお気持ちですか?

みんな心のどこかで感じているのに、言葉にできない気持ちってありますよね。そのうまく言えないけど心にあるものを代わりに言語化できたので反響が大きかったのだと思います。私自身もこれを言語化できたとき泣きそうになりましたが、私だけが抱える思いじゃなかったんだなと思って逆に皆さんに救われる思いでした。

――愛田さんは作品を制作するうえで、どのような思いを込めて制作されていますか?

私はきれいごとを並べるよりも、うまくいかないことも素直に曝け出し、リアルな母親としての感情を描くことが多いので、読んでもそこに具体的な悩みの解決策は描かれていないことが多いと思います(笑)。でも誰にでも、ちょっと話を聞いてほしかったり、自分の気持ちに寄り添ってほしいときってありますよね。そんなとき私の投稿を見て、「ああ、これって私だけじゃないんだ。よし明日からまた頑張るか」と気持ちが軽くなってまた前を向いてもらえたらうれしいなと思います。

――今後はどのような漫画を描いていきたいですか?

ママになった人生、思い通りにいかない日もいっぱいあります。でも、その中にも小さな幸せがたくさん隠れていると思っています。私の作品がママたちが自分を責める気持ちを少しゆるめたり、「今日も頑張った!」と自分を認められるきっかけになれたら、とてもうれしいです。私がSNSで届けられる範囲には限界がありますが、もっと多くのママにこの思いを届けたい。なので、手元でママたちにそっと寄り添えるような本を出版することが今の大きな目標です。私を含む子育ての渦中にいるすべてのママたちが「幸せだけど大変…」じゃなく、「大変だけど幸せ!」と思える日々を過ごせますように。これからもありのままの気持ちを丁寧に描き続けていきたいです。

取材協力:愛田あい(@ai_oekaki_mama)

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