「アニメーション文化の魅力を名古屋から世界へ」第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバルが開幕！

愛知県名古屋市にて今年から新たに開催される映画祭「第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル」（通称ANIAFF）。開催初日となった12月12日、ミッドランドスクエア シネマにて開会式が行われた。

【写真を見る】フェスティバル・ディレクターの井上伸一郎による開幕宣言により幕を開けたANIAFF

2005年に2200万人以上を動員した愛知万博「愛・地球博」をはじめ、国際芸術祭「あいち」、「あいち国際女性映画祭」、「世界コスプレサミット」などの文化事業を継続してきた愛知県。日本三大都市圏の中核のひとつである名古屋市の持つ産業と文化のパワーを融合した、グローバルかつ世界有数の規模となる国際映画祭として、世界中のクリエイターが集い、語らい、刺激し合うクリエイションの場“ANIAFF”が誕生した。

本映画祭のフェスティバル・ディレクターである井上伸一郎の開会宣言から幕を開けた開会式。アニメ雑誌の編集者からキャリアをスタートさせた井上は、「アニメファンが多い土地柄であるこの名古屋市で、世界の最先端のアニメーション映画を観ることができます。皆さんどうぞお楽しみください」と声高々に告げた。

続いて登壇したのは、本映画祭で審査員を務めるオーブリー・ミンツと、塩田周三。「アニメ界のアカデミー賞」とも称される「アニー賞」を主催するASIFA-Hollywoodのエグゼクティブディレクターでもあるミンツは、「アニー賞に出せるような作品が上映されているアニメーション映画祭がどういうところにあるのかを観察するため、ANIAFFに参加させていただきました。呼んでいただき光栄です」と挨拶。アニメーションスタジオ、ポリゴン・ピクチュアズ代表の塩田は、「『宇宙戦艦ヤマト』の映画を初めて観たのは名古屋でした。そんなゆかりの土地で、ANIAFFの審査員として選ばれ、すばらしい作品に囲まれることをものすごく喜んでおります」と語った。

また来賓ゲストとして、愛知県知事の大村秀章と名古屋市副市長の松雄俊憲も登壇。「この映画祭が皆さまにとって忘れられない時間となり、名古屋から世界へアニメーション文化の魅力がさらに広がっていくことを心から願います」と映画祭開催にあたっての想いを明かした大村知事。松雄副市長は「能や狂言など、多くの文化芸術を生み出してきた名古屋でアニメーションの国際映画祭が開催されることは非常に意義が深い」と語った。

開会式ではアワードの受賞者の発表も行われ、個人賞の「カキツバタ賞」を受賞した岩井澤健治監督と、「ユリ賞」を受賞した廣瀬清志、スタジオ賞の「ハナノキ賞」を受賞した株式会社ピーエーワークスの名前が読み上げられると、会場では拍手が上がった。なお、アワードの授賞式は12月17日(水)にウインクあいちにて開催されるクロージングセレモニー内で行われる。

ANIAFFは、本日より12月17日(水)まで開催中。期間中はミッドランドスクエア シネマや１０９シネマズ名古屋をはじめ、名古屋市内の上映施設を中心とした会場で多くのアニメーション作品が上映されるほか、多彩なゲストを迎えてのトークショーも開催される。

取材・文/編集部