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【ホラー】「なんで私たちが事故に?」いじめっ子への復讐が失敗…血まみれの現場で少女が“土下座”した理由【作者に聞く】

  • 2025.12.12

「想定外」「予測不能」なショートホラー漫画をSNSに公開している、誰でもないさん(@daredemonaidare)。2024年4月に公開されたオリジナル作品「リリベルちゃん」は、小学校で流行する、ささやかな仕返しを行う妖精“リリベルちゃん”が引き起こす恐怖の事態を描いた作品だ。作者に、本作のアイデアやホラーを描くうえでの意識を取材した。

ささやかな仕返しが暴走!呪いと化した「リリベルちゃん」

作:誰でもない(@daredemonaidare)
作:誰でもない(@daredemonaidare)
作:誰でもない(@daredemonaidare)
作:誰でもない(@daredemonaidare)
作:誰でもない(@daredemonaidare)
作:誰でもない(@daredemonaidare)

雑誌をきっかけに小学生の間で広まった仕返しのおまじない「リリベルちゃん」。ルールの通り行えば、ちょっとした怪我をする程度の“罰”で済む、気軽でささやかなものだった。

しかし、クラスメイトの相沢さんから凄惨ないじめを受けていた語り手の春香と、その友人の彩は、一縷(いちる)の望みをかけ、2人でそのおまじないを何度もかけ続ける。

すると、相沢さんは怪我一つしないどころか、逆に春香たちが交通事故に遭ってしまう。しかも事故を起こした車には復讐相手の女子・相沢さんが乗っていて……と、一見罰が主人公たちに返ってきたような展開となる。だが、いじめっ子の女子は突然土下座し、事故の一部始終を語り出し、物語は予想外の展開を見せる。

罰の内容も、その範囲もおまじないではなく正真正銘の「呪い」になってしまう展開と、人間と怪異の恐ろしさが織り交ぜられて描かれている。

【作者に聞く】「死」に繋がる恐怖の正体と逆転の狙い

本作のアイデアは、「子どもに流行るような軽いおまじないから怖いことが起きる、というものを描こうと思ったのがきっかけだ」と、誰でもないさんは語る。

作中、事故のあと、ガチャっと車から降りてくる相沢さんの表情の怖さが、特に思い入れのあるシーンだという。その表情の理由は、死に怯えていたゆえにだった。

被害者と加害者の逆転、復讐のはずが救ったことに転じる、といった立場や心境の入れ替わりが本作の魅力だが、こうした描き方の狙いは「“人を呪わば穴二つ”に尽きる」とのことだ。

また、リリベルちゃんの極端さが、人間の方が恐ろしいのか怪異の方が異常なのか考えさせられる。ホラーを描くうえで、怖いという感情はすべて「死」に繋がるものなので、死と人間を繋ぐ流れを具現化した姿が怪異だと考えている。

取材協力:誰でもない(@daredemonaidare)

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