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函館~札幌が1時間ちょっとに!?世界一の海底トンネル記念館で学ぶ、北海道と本州を繋ぐ移動の過去と未来【しろまるドライブ寄り道⑭】

  • 2025.12.11

WEBマガジンSitakkeで連載中の、ちょっと“距離感”がおかしい道民、白丸あすかが描く漫画『しろまるほっかいドライブ~白丸さんは距離感がおかしい~』から、寄り道スポットをご紹介します。

江差をスタートに北海道の最南端を回る旅の中で立ち寄ったのは…

寄り道スポットNo.14 福島町「青函トンネル記念館」

Sitakke読者の皆さまこんにちは。
旅好き北海道民のしろまるです。

本コーナーは道内をドライブする連載企画『しろまるほっかいドライブ~白丸さんは距離感がおかしい~』の作中において登場したスポットを掘り下げて紹介する寄り道コーナーとなっております。ちょっとディープな北海道の世界へご案内!

北海道の南端をドライブしていたしろまるは、津軽海峡と雄大な大千軒岳の自然に囲まれた福島町にやってきました。同町は北海道から初の横綱となった千代の山と、角界初の国民栄誉賞を受賞した千代の富士の2人を輩出している横綱のまちです。

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町のシンボルとも言える、横綱千代の山・千代の富士記念館。
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よ~く見てみると、道路にも土俵がっ!? さすが横綱のまちです。

そして、福島町の魅力は「自然」と「横綱」だけではありません!
他にも旅好き・乗り物好きのしろまるイチオシのポイントがあります。

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……そのヒントは、町の南部の高台にある、

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こちらの記念碑です。
対岸に本州を望む津軽海峡に面した立地と、記念碑にぽっかりとあいた、トンネルを彷彿とさせる穴。……もうお分かりですね?

こちらの記念碑が設置されている公園は「トンネルメモリアルパーク」といい、名前から分かるとおり付近の地下を青函トンネルが通っています。

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記念碑の穴(トンネル?)をのぞくと、ちょうど本州が見えました。

1988年に開業した青函トンネルは長さが53.85kmあり、海底トンネルとしては世界一の長さを誇ります。最深部の深さは海面下240mにおよび、国家の一大プロジェクトとして20年以上の歳月をかけて建設されました。現在の福島町に鉄道駅はありませんが、青函トンネルが通る町として、見えないところで本州と繋がっているのです。

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北海道側の海面下149.5mには、かつて日本一深い駅の称号をもっていた吉岡海底駅跡(現:吉岡定点)があります。

青函トンネル工事における北海道側の拠点だった福島町をもっと深く知るために、しろまるは町の中心部にある「福島町 青函トンネル記念館」へ寄り道をしました。

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青函トンネル記念館は、トンネルの形を模した特徴的な外観をしています。
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中に入ると、まず目に飛び込んできた巨大な機械。

入館後すぐに一際目を引くこちらの機械は、3.6mの大きさで岩盤を削りながら進むことができるボーリングマシンです。青函トンネル記念館では、工事で使用された重機械をはじめとして、トンネル建設の背景、交通手段の変化、そして将来的に札幌までの延伸が決まっている北海道新幹線の情報など、北海道と本州間における移動の物語を過去から未来まで展示しています。

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メインとなる展示ホールの内部。内側もトンネルっぽいですね!
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青函トンネル構想が具体化する契機となった、連絡船沈没事故の記事。
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福島町の地下が可視化されたジオラマ。
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青函トンネルを走っていた名列車たちの鉄道模型もありました。乗り物好きにはたまらないコーナーです!
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2014年まで実際に使用されていた吉岡海底駅の駅名標を発見。しろまるは何度か車窓からこの駅を眺めた経験がありますが、結局訪問できずじまいだったので 「一度降りてみたかったなぁ」と想いを馳せます。
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展示ホールを抜けた先にあるシアターでは、1時間に3~4回のタイムスケジュールで工事の記録映像が上映されていました。とても分かりやすかったので、先に映像を観てから見学するのもオススメです!

・・・・

青函トンネルには北海道新幹線の札幌延伸にともなう高速化や、自動車・貨物専用の新たなトンネルを作る「第二青函トンネル構想」といった未来の話題も盛りだくさんです。新幹線の札幌延伸に関しては、全線が開通すると函館北斗~札幌間を1時間ちょっとで移動できるようになるそうで、札幌圏と道南方面の陸路移動に革命がおこります。ちょっと想像できない速さですね……(汗

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全線開業が待ち遠しいです。

最後に、青函トンネル記念館の出入口にいた、こちらのいキャラクターたちを紹介させてください。

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来館者を出迎えてくれるこちらのパネルは、福島町原案のオリジナルアニメ 『うっちゃり!』 に登場するキャラクターです。『うっちゃり!』は、福島町を舞台に「女だけの相撲大会」制覇を目指す福島商業高校女子相撲部の物語となっていて、現在、第1期がYou Tubeで公開されています。

北海道の情報を発信している創作者の1人として、町主導のオリジナルアニメという珍しい取り組みには感銘を受けました。かなり気合いの入った作品ですので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

~おまけ~

青函トンネル関連寄り道スポット その①
福島町のお隣、(しりうち)町の道の駅に併設された展望塔からは、青函トンネルを抜けて北海道と本州を行き来する列車を間近で眺めることができます。新幹線はもちろんのこと、トンネル内で線路を共有している貨物列車の姿も見られます。それぞれの列車の通過予想時刻は現地に張り出されているほか、知内町のホームページでも確認することができるので、タイミングを合わせて訪問してみるのもいいですね。

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青函トンネル関連寄り道スポット その②
今回のほっかいドライブ本編内で宿泊した、北斗市(もへじ)にある「北斗星スクエア」という宿は、実際に使われていた寝台特急の客車を改造した列車ホテルです。青函トンネル関連の観光とセットで味わうと、旅情マシマシです。

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青函トンネル関連寄り道スポット 道外編
ネット上で【青函トンネル記念館】と検索すると、青森県外ヶ浜町にある本州側の青函トンネル記念館もヒットします。観光の際はくれぐれも混同しないように注意しましょう。

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本州側の青函トンネル記念館では、ケーブルカーに乗って地下の体験坑道に入ることができます。

今回のドライブコース

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福島町「青函トンネル記念館」

住所:北海道松前郡福島町字三岳32-2
TEL:0139-47-3020
営業時間: 午前9時~午後5時
定休日: 12月1日~3月16日(冬季間休業)

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文・絵:白丸あすか
編集:Sitakke編集部YASU子

※掲載の内容は取材時(2025年10月30日)の情報に基づきます

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