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整理収納アドバイザーのリアルな家を取材!5人家族なのにこんなにスッキリ。美しく住まう収納とインテリアのヒント

  • 2025.12.11

家族構成やライフスタイルが異なる3 名の整理収納アドバイザーの自宅から、すっきりと心地よく暮らす秘訣を学びます。
見せる収納・隠す収納をはじめ、片付けのプロならではのノウハウも満載です。

ご自宅を見せていただいたのは・・・
岡本あつみさん(48 歳)
約80㎡、3LDK、夫、子ども3人と5人暮らし
「インテリア」のために「片付ける」という発想で部屋づくりをサポート。ルームスタイリストとしても活躍し、様々な暮らしのアイデアをInstagram(@atsumi.okamoto)などで発信。

自分の〝好き〟を見直し素敵に〝飾る〟部屋作りを

岡本さんは、11年前にリノベーションしたマンションで夫婦と3人の娘の5人暮らし。
80㎡という限られた空間で、飾りたいものを引き立てて、「インテリアを楽しむ」ための片付けを提案しています。

「整理収納の基本は、〝いる・いらない〟を仕分け(整理)し、必要なものの定位置を決める(収納)という手順。収納から始めると、いるもの・いらないものが混在し、散らかりやすいんです。そして、整理収納アドバイザーの仕事は、整理と収納で片付けしやすいシステムを作ること。インテリアを飾るのはこの後になるんです。でも、私は、逆の手順、先に好きな
インテリアを飾り、それが映えるよう片付けのシステムを考えていくのも手だと思ったんです」

基本の手順では、インテリアを飾りたくても、整理収納を終える前に挫折してしまうケースも多い、と岡本さん。逆パターンなら楽しみが先にあるため、整理収納が苦手でも片付けられ、暮らしが変わる50代にこそ試してみてほしいと、言います。

「家族が多いといろんな価値観が入ってきて、自分の好きなものが後回しになりがち。でも、子どもが巣立った大人世代は、自分の〝好き〟を見直せる、絶好のタイミングだと思います。自分の〝好き〟を突き詰め、目にしやすいところに飾ることで、この先の暮らしを楽しみながら整えていけますよ」

また、岡本さんによると、インテリアを飾るコツは「棚だけでがんばらず、壁を使うこと」。

「壁は床から天井まで広く使えるインテリアの舞台。まずは、ポスターやグリーンから飾ってみてください。おすすめは、大きいものをドーンとあしらうこと。
小さなものを組み合わせるのはバランスが難しいですが、大きなものは、テクニック要らずで、空間が決まります。また、鏡を飾ると奥行きが出るうえ、インテリア性がぐんと高まります。さらに、飾りたいもののテイストに合わせて、壁に色を使うとぐっと引き締まり、多色使いでもシックにまとまりますよ」

窓一面にグリーン、壁一面に本棚を配した 印象的なリビング・ダイニング

グリーンは鉢台や棚を使って空間にバランスよく配置

ベランダ側の窓ガラス一面に飾られたグリーン。
「小さな鉢は棚に置いて高さを出し、大きな鉢でも直置きはせず、スツールやイケアの鉢台などで高さを調整しています」

文庫本は奥に高さを出した2列収納ですっきり

リビングでひときわ目を引く壁一面の本棚。文庫本は前後2列に並べ、奥の列は岡本さんが手作りしたコの字台で底上げ。
「背表紙が見えるので探すのが断然ラクに」

本棚の見せたくない一角は次女の版画作品でカバー

本棚に立てかけているタツノオトシゴの版画は美術が好きな次女の作品。
下段に収納している捨ててはいけないWi-Fiルーターの空き箱や仕事の資料の目隠し代わりに。

台所

チェストをカウンター代わりに並べ、広々とした LDKに

キッチンパネルに取り付けたイケアの棚やバーには、柳宗理などよく使うツールを見せつつ収納。
「リノベの際に、動きをシミュレーションしてバーの高さや配置を考えました」

ダイニングと台所を仕切るチェストを食器棚に

シンク下の引き出しは100 円均一ショップなどのグッズを活用して仕切り、上から見やすく、取り出しやすい収納に。
粉末スープなども大袋から出して移し替え、一目瞭然に。

上段にはカトラリーを収納。
「奥に行かないようメラミンスポンジをストッパーにし、取り出しやすくしました」。

中段は和食器、下段は、高さのあるグラスや大皿、丼を収納。

整理がなかなかうまくいかない人へ

好きなものを飾っても、単に散らかって見えるという場合、その周りにあるものを一旦減らしましょう。
必要なものだけに整理して収納し、飾りたいものが映える空間に導いて。

インテリアと収納が融合“ 見せる空間” のための工夫

部屋の随所に好きなアーティストや子どもたちの作品を印象的にディスプレイ。
「大好きなものを飾っていると自然と片付けてすっきりさせたくなるし、目にするたびに笑顔になれます」

娘たちの作品を組み合わせ本棚の余白にポイントを

本棚にも娘たちの課題作を配置。
「学校の美術の授業で作ってきた焼きものを飾っています」。三角屋根は長女、人物は三女の作品。

岡本さんのコレクションこけしをディスプレイ

伝統的なこけしをはじめ昔ながらの民芸品を飾った棚。
「フリマで次女に似ているこけしを見けてからハマってしまい少しずつ増やしています」

天井の梁には雑誌を飾るマガジンラックをDIY

天井の梁をいかしたマガジンラックは岡本さんのお手製。
表紙の色使いが可愛いお気に入りの本が、ブルーグレーの壁に映えます。

ヨーロッパの家をイメージし家族写真をコラージュ

玄関から入ってすぐ目に入るのが、壁一面の家族写真。
「娘たちが小さかった頃、毎年のように撮っていました。額縁に入れて飾っています」

古い設備を目隠しした岡本太郎さんコーナー

取り外しができない昔のインターフォンを扉付きボックスで隠し、夫婦で敬愛している岡本太郎さんのグッズコレクションを展示。

本棚の上には娘たちが描いた岡本さんの肖像画を飾って

左が次女、その隣は三女が描いた岡本さんの肖像画。
ほか2枚も三女の作品で、大好きな広島カープのキャラクターと太陽の塔を描いたもの。

撮影/白井裕介 文/坂口みずき

大人のおしゃれ手帖2025年12月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

ファッション、美容、更年期対策など、50代女性の暮らしを豊かにする記事を毎日更新中! ※記事の画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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