1. トップ
  2. 恋愛
  3. 『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の鮎美は男ウケを意識して成長した女の子。亭主関白な彼氏と別れて“従順な彼女”にも変化が【著者インタビュー】

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の鮎美は男ウケを意識して成長した女の子。亭主関白な彼氏と別れて“従順な彼女”にも変化が【著者インタビュー】

  • 2025.12.10

【漫画】本編を読む

夏帆×竹内涼真のW主演のドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系火曜22時)。竹内涼真が演じる海老原勝男(えびはらかつお)は、イケメン御曹司で“ハイスペック”ながらも、「男なんだから」「女だったら」と男女の役割について固定観念を持つ男。夏帆が演じる料理上手で勝男に尽くしてくれる鮎美と同棲中で、そろそろ結婚、と夜景が見えるフレンチレストランで完璧なプロポーズをしたのだが…。原作は同名漫画『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(谷口菜津子/ぶんか社)。勝男、そして鮎美の成長と料理を通じて、誰もが自分の中で気づかないうちに築き上げてしまう「普通」を壊してくれる作品として注目を集めている。本作に込められた想いから裏話まで、著者である谷口菜津子さんに話を聞いた。

――物語の冒頭で勝男のプロポーズを断った鮎美ですが、同棲生活中、勝男の上から目線のアドバイスにも嫌な顔をせずに聞き入れたり、「大好きな勝男さんのため」と笑顔で発言したり、“従順な彼女”であったことがうかがえます。鮎美はどんな女の子にしたいと思って描き始めたキャラクターですか?

谷口菜津子さん(以下、谷口):私が学生時代に読んでいた女性誌には「男性にモテるにはどうすればいいか」の特集があったんですよね。それを信じ切って成長した女の子はどうなっちゃうんだろう?という発想でできたキャラクターです。

――モデルとなった方はいますか?

谷口:勝男にも鮎美にもモデルはいないのですが、私自身「普通の彼女だったらこうするのかな…」「妻なのにこんなんで申し訳ないな」と思ってしまう時があって。そんな時は心の片隅に鮎美の気配を感じます。

――これまで異性に必要とされることに軸を置いていた鮎美が体験したことのない世界に身を置いて、自分探しの旅に出るという展開が面白いです。

谷口:パートナー同士に問題が発生した時、「配慮が行き届いていないのはどちらか」という比重の違いはあったとしても、「片方が100%悪で、その人だけ改善しなければならない」ということはなかなかないのかなと思うんです。勝男と鮎美に起きた問題もそれと同じで。勝男の方に多く非があったにしても、鮎美がその後変化しなかったらまた同じような関係性を繰り返してしまうんじゃないかと。そう考えて鮎美の物語を描いています。

取材・文=原智香

元記事で読む
の記事をもっとみる