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すべては「アベンジャーズ」への布石…心の底から『ドゥームズデイ』を楽しむために、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は“MCU最重要作”だ!

  • 2025.12.10

2019年公開の『アベンジャーズ/エンドゲーム』以来となる、「アベンジャーズ」のタイトルを冠する最新作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』。2026年12月18日(金)の公開に向けて期待値が上がるなか、マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)における重要なポジションを担い、新たなヒーローの活躍を描く『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(25)のブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセットが発売中だ。

【写真を見る】全身銀色でも美しい…最高峰のVFXで表情のやわらかさまでも表現されたシルバーサーファー

パッケージには貴重なボーナス・コンテンツも多数収録! 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL
パッケージには貴重なボーナス・コンテンツも多数収録! 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL

昨今、映画は配信で手軽に観ることができるようになったが、やはりお気に入りの作品はパッケージを手元に置いておきたい。シリーズで揃えるコレクション性や収録されているボーナス・コンテンツをじっくりと楽しむことができるのも、パッケージを手に入れたからこその楽しみだと言えるだろう。本稿では、来たる「アベンジャーズ」に向けて『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の本編のポイントを改めて振り返りながら、パッケージに収録されたボーナス・コンテンツのみどころも紹介していきたい。

原作では「アベンジャーズ」結成のきっかけにも!?唯一無二のヒーローファミリー、ファンタスティック4とは

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、MCUに初参戦となったファンタスティック4の活躍を描く物語。彼らがなぜ今後のMCU、もとい「アベンジャーズ」の未来を担う存在になるのか?まずはその出自を解説しよう。

ペドロ・パスカル演じる“ミスター・ファンタスティック”/リード・リチャーズ 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL
ペドロ・パスカル演じる“ミスター・ファンタスティック”/リード・リチャーズ 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL

ご存知の通り、MCUの原作となっているのは、アメリカンコミックスの老舗マーベル・コミックスの作品たちだ。マーベル・コミックスは、1939年にタイムリー・コミックスという名称でスタートし、当初はキャプテン・アメリカなどのヒーローが活躍するコミックスを発行。その後、1950年代に入るとスーパーヒーローというジャンル自体が低迷してしまうが、1961年に再びブームが訪れる。そんななか、マーベルは新たな形のスーパーヒーローコミックスをスタートさせた。

その記念すべき最初のヒーローとなったのが、ファンタスティック4なのだ。このヒットに続く形で、スパイダーマンやアイアンマン、ハルク、かつての人気ヒーローであるキャプテン・アメリカを復活させ「アベンジャーズ」を結成させるという流れができあがっている。そうした経緯から、マーベルの“いま”があるのは、ファンタスティック4が誕生したことがきっかけであることは間違いないだろう。

映画公開タイミングで発売となった「ベスト・オブ・ファンタスティック・フォー」 作/スタン・リー 他 画/ジャック・カービー 他 訳者/石川 裕人 発売中 価格 2,970円(税込) 小学館集英社プロダクション刊 [c]2025 MARVEL
映画公開タイミングで発売となった「ベスト・オブ・ファンタスティック・フォー」 作/スタン・リー 他 画/ジャック・カービー 他 訳者/石川 裕人 発売中 価格 2,970円(税込) 小学館集英社プロダクション刊 [c]2025 MARVEL

では、なぜ当時ファンタスティック4が大きな人気を博したのか?理由は、それまでのスーパーヒーローとは異なる、“親近感”にあると言えるだろう。ファンタスティック4は、出自が異なるヒーロー同士が手を取り合って戦う“チーム”とは異なる。彼らは、宇宙飛行中に未知の宇宙線を浴びるという同じタイミングで特殊能力を得ており、チーム以上の強い絆と繋がりを持つ“家族”と言っていい存在、つまり“ファミリー”なのだ。家族だからこそ起こる対立や苦悩を描き、その一方で家族だからこそわかち合える幸せや協力、そして信頼関係によって苦闘を乗り越えるカタルシスは、当時のファンにとって最も親近感を感じさせてくれるものであった。そんな、唯一無二とも言えるヒーローファミリーが満を持してMCUへと加わることとなったのだ。

レトロフューチャー感が漂う『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の世界

ではここからは、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』本編についても掘り下げていこう。

本作の舞台となるのは、マルチバースの一つであるアース828。これまで、MCUではいくつものマルチバースが描かれてきたが、アース828は本作が初登場。時代設定的には1960年代、つまり原作のファンタスティック4が初めて描かれた時代だ。劇中では、現代とは少し文明の発展の仕方が異なる、レトロな雰囲気がある未来=レトロフューチャー感が漂い、曲線や円形をモチーフにした美しい美術やセットには、これまでのMCUには無かったビジュアル的な新しさを提示してくれる。

1960年代にアメリカで盛んに行われた宇宙開発などの時代背景も本作のモチーフとされており、その研究を劇中ではリード・リチャーズ(ペドロ・パスカル)が牽引する形で進められている。リード、スーザン・リチャーズ(ヴァネッサ・カービー)、ジョニー・ストーム(ジョセフ・クイン)、ベン・グリム(エボン・モス=バクラック)の4人は探査のために宇宙へと向かうが、そこで宇宙放射線の影響によって、特殊能力を身につけヒーローとなるのだ。

リードは、高度な頭脳に加えて身体がゴムのように伸縮自在となり“ミスター・ファンタスティック”、スーザンは透明化能力と攻撃や防御に使える力場を発生させる力を得て“インビジブルウーマン”、そしてジョニーは炎を操り身体にまとう力を得て“ヒューマントーチ”、ベンは岩石のような強固な皮膚と怪力を手に入れ“ザ・シング”と呼ばれるようになる。4人はその能力を世界平和のために使用し、様々なヴィランと戦うことで、人々から敬愛されるヒーローファミリー、ファンタスティック4として憧れと尊敬を集める存在となっていく。

シルバーサーファーがギャラクタスによって地球は破壊されると宣告するが… 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL
シルバーサーファーがギャラクタスによって地球は破壊されると宣告するが… 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL

やがてリードとスーの間に子どもができ、新たなファミリーの誕生に向けたお祝いムードで世界中が沸くなか、本作の主題となる宇宙規模の不穏な影が迫る。銀河の彼方から宇宙空間を飛行できるサーフボードに乗った銀色の女性、シルバーサーファー(ジュリア・ガーナー)が地球へと飛来。彼女は、星を喰らう宇宙の魔神・ギャラクタスの次なるターゲットに地球が選ばれ、地球とそこに住む人類や動物の寿命はわずかであることを告げるのだった。この地球全体を襲う危機的な状況を阻止するため、ファンタスティック4は宇宙へと向かう。しかし、それはさらなる困難の幕開けに過ぎなかった。

地球の危機にファンタスティック4が立ち上がる! 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL
地球の危機にファンタスティック4が立ち上がる! 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL

MCUでは、アベンジャーズの宿敵であるサノス、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)や『エターナルズ』(21)に登場した宇宙神とも言えるセレスティアルズなども登場しているが、本作に登場するギャラクタスも原作では彼らに連なる強大な存在であり、MCUにおける宇宙を舞台にした世界観を拡大させることにつながりそうだ。この強大な敵を相手に、ヒーローファミリーはどのように戦っていくのか?そこはぜひ本編で確認して欲しい。

『ドゥームズデイ』へ向けての最重要作!ドクター・ドゥームとファンタスティック4の関係性

本作の重要なポイントとなるのは、MCUの特徴でもある、いくつもの並行世界が存在することを描く“マルチバースサーガ”の新たな展開にあたる作品だということ。そして、前述した通りマーベル・コミックスにおけるヒーローの原点であるファンタスティック4が、その重要なポジションについたことだろう。さらに、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』に向けてもファンタスティック4の存在は重要となってくる。

アイアンマン役を務めていたロバート・ダウニー・Jr.が、ヴィランであるドクター・ドゥームを演じる [c] 2025 MARVEL
アイアンマン役を務めていたロバート・ダウニー・Jr.が、ヴィランであるドクター・ドゥームを演じる [c] 2025 MARVEL

その理由は、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』のメインヴィランであるドクター・ドゥームの存在だ。ロバート・ダウニー・Jr.が演じることで話題となっているが、元々はファンタスティック4の宿敵という形で活躍し、マーベル・コミックスの世界においては全ヴィランのなかでも3本の指に入るほど、ヒーローたちにとっての強敵として認知されている。本作にも、なんらかの確執があることを感じさせる描写があるので、そうした意味でも『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』に向けたビギニングとも言える作品なのだ。

今後のMCUはどうなる?来たる「アベンジャーズ」に向けて備えたい!

今回のパッケージでは、ボーナス・コンテンツが5つ収録されている。マット・シャックマン監督と劇中の世界観の視覚的な部分の構築を担当したプロダクションデザイナーのカスラ・ファラハニによる音声解説では、先ほども言及した、特徴的なビジュアルだったアース828についての解説が必聴ポイントだ。実は、この世界は1950年代までは現代社会と同じ形で技術的、科学的な進化を遂げてきたが、そこにリードという天才科学者が現れて科学技術を一気に加速させることに成功。その結果、この世界は短期間で独自の科学的な発展を遂げ、1950年代までの風景に新たな科学によって作られた都市交通システムやオートメーション的なものが付加された世界となっているとのことで、さらに本作への理解が深められるものとなっている。

レトロだけど最新鋭!?ボーナス・コンテンツでは不思議な世界感の魅力を再発見できるはず 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL
レトロだけど最新鋭!?ボーナス・コンテンツでは不思議な世界感の魅力を再発見できるはず 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL

ほかにも、本編を楽しんだあとのお楽しみとなるNGシーン集、未公開シーン。ヒーローファミリーの原点となる要素を解説する「新しい家族の誕生」、原作で表現した世界観を映像ではどのように再現したのかを解説するメイキング映像「レトロフューチャーな世界」、本作に登場する多数のヴィランが原作をもとにどのように表現されているかを解説する「宇宙からのヴィランと地底の仲間」が収録。ファンタスティック4というヒーローファミリーの原作を絡めた基礎知識を知ることができ、今後のMCUでの彼らの活躍を見ていくにあたっての手助けにもなっていくだろう。

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は新たなヒーローファミリーの誕生と活躍が主軸となっているため、大きく拡大したMCUへの再入門、もしくはここからMCUを楽しむこともおすすめしたい作品にもなっている。先にも解説した通り、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』のメインヴィランとなるドクター・ドゥームとの関わりが最も深い存在となるのがファンタスティック4であり、物語の主軸としてほかのヒーローたちと共に活躍するということを踏まえると、現在のMCUにおいては最重要作であることは間違いない。

来年公開の「アベンジャーズ」に向けて復習したい! 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』『サンダーボルツ*』『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』『デッドプール&ウルヴァリン』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL
来年公開の「アベンジャーズ」に向けて復習したい! 『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』『サンダーボルツ*』『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』『デッドプール&ウルヴァリン』発売中/ブルーレイ+DVDセット、4K UHD+3D+ブルーレイセット/発売 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン/発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン [c] 2025 MARVEL

そして、2025年に公開されたMCU映画である『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(25)と『サンダーボルツ*』(25)も、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への登場がすでに発表されている。新生キャプテン・アメリカや、ならず者たちがアッセンブルする*ニュー・アベンジャーズがどんな活躍を見せてくれるのか?また『デッドプール&ウルヴァリン』(24)でMCUへ参戦を果たした「X-MEN」のヒーローたちは、どのように本格合流していくのか?など話題は尽きない。来るべき「アベンジャーズ」の公開に向けて、多くのヒーローたちが入り乱れるMCU作品を楽しみ、彼らへの愛着を深めておくことを強くおすすめしたい。

文/石井誠

※サンダーボルツ*/*ニュー・アベンジャーズの「*」は、正式には「5本線のアスタリスク」

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