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我が家は「おうち美術館」!子どもたちの作品を飾りまくっていたら、いいこと尽くしだった!

  • 2025.12.10

唐突ですが我が家には、生き物と創作が好きな小4と小1の兄弟がいます。彼らの口癖は「いいこと思いついた!」――その言葉と同時に動きだせる行動力に敬意を表しつつ、言ってしまえば家の中で野放しにした結果、我が家の玄関は訪れた人が驚く姿へと進化を遂げました。こちらです。

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壁という壁に作品が貼られ、天井からは立体作品も!子どもたちの作品は玄関だけでなく、リビングを中心に家中の壁という壁に貼られています。これを我が家では「おうち美術館」と呼んでいます。おうち美術館ができた経緯と、おうち美術館のメリットについてご紹介いたします。

創作の中で定着した「調べ学習」

もともと我が家の子どもたち、特に長男は絵や工作が好きなタイプでしたが、「本格的に家の中を創作物で飾ろう」と絵に精を出したのは、年長児の頃でした。当時6歳の長男いわく、「ガラパゴスがつくりたい」。「ガラパゴス諸島……なぜ……」これが当時の私の心の第一声(笑)。我が家に飾られている創作物は絵が多いので、「おうち美術館」と呼んでいますが、どちらかというと長男が目指していたのは「博物館」です。博物館にある「古生物コーナー」「昆虫コーナー」のような展示物を作りたかったようで、そのスタートに選ばれたのがガラパゴス諸島でした。

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とにかくガラパゴス諸島を再現したいなら、そこに生息する生き物を調べないといけません。長男と一緒に絵本「ガラパゴス」(講談社)や「世界遺産ガラパゴス諸島完全ガイド」(ダイヤモンド社)などを読むうち、2人ともガラパゴス諸島の生き物に詳しくなり、独自の進化を辿った場所だということを知りました。

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調べた中からお気に入りの生き物を描き、ガラパゴスコーナー完成!それから3年半後、2025年に国立科学博物館で開催された特別展「鳥展」で、「ダーウィンフィンチ」というガラパゴス諸島で進化した鳥の模型を実際に見たときは、長男も大喜び!まさに創作と体験がつながった瞬間でした。この「ガラパゴスコーナー作り」以来、長男の中で「必要に応じて調べ学習をする」という方法が定着したように思います。

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次に作ったのはジャングルコーナー。

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引っ越し後に描いたのは、深海ザメ「ラブカ」や「ホウライエソ」のような深海コーナー。

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気が付けばリビングはこんな状態になりました。今では私がアドバイスすることなく、何かわからないことがあれば「調べる」という癖がついたのは、まさにこの「おうち美術館」のおかげだと思っています。

飾るほどに増していく創作意欲

子どもたちが描いたたくさんの絵や工作物。「対処に困る」という声も耳にしますが、我が家はできる限り家の中に飾るようにしています。子どもたちの視界の中に自分の作品があることで、我が家の場合は「もっと作りたい」という創作意欲につながっているようです

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たとえばこちらの壁に貼ってある生き物のイラストは、長男が年長の頃、幼稚園で描いた絵です。最初は1、2枚でしたが、持って帰るたびに壁に貼っていたところ、「もっと増やしたい」と思ったらしく、いつしか毎日絵を持ち帰るのがブームに。このブームはクラスメートたちも巻き込み、みんなで「ジャングルの図鑑を見ながら絵を描く」という習慣ができたと当時の担任の先生に教えてもらいました。

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「いいこと思いついた!」「やってみたい!」と子どもたちが思った瞬間も大切にしています。こちらは「おおきなおおきなおいも」(福音館書店)を読んで、子どもたちが「描きたい!」と言った絵です。

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子どもたちの「やりたい」にすぐに応えられるよう、常に画用紙や模造紙などはストックするようにしています。とはいえ、夜や早朝に絵の具をするのは準備や片付けを考えると大変! こんなとき、私の心の合言葉は「この家は子どもたちの家!」です。正直、あまりオススメはしません(笑)。たとえ床が絵の具で汚れても、壁に画鋲で穴が空いても、ステキな家とはほど遠いインテリアになっても、今だけはこの家は「子どもたちの家」。子どもたちがこんなふうに創作に打ち込んでくれる時間は、長い人生から考えればごくわずかなので、今だけはこの場所を子どもたちに提供しようと思っています。

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その結果、さつまいもだけではなく、かぼちゃやじゃがいもなど野菜&果物シリーズを描きまくった子どもたち。さすがにもうリビングには飾る場所がなく、子どもたちの作品は階段にも進出することになりました。

立体物は天井から吊るしてしまった

子どもたちの作品が階段に進出したように、壁が埋まって飾る場所がだんだんなくなってきた我が家。特に飾り方で悩んだのが立体物です。

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長男が小1の頃、新聞紙&ガムテープで作ったワニ。これをどうしようかと悩み、長男と相談した結果、

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天井から吊るしてしまうことに!まさに博物館でよく見る「天井から吊るされた化石」のイメージです。こんなふうに我が家では、「立体物は吊るす」という方法が定着していきました。

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「工夫すればなんとかなる」という展示が、常に視界の中にあることも理由のひとつなのか、子どもたちの創作の中にも工夫がよく見られます。

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夫が新しいパソコンを購入した時、箱の中に入っていたたくさんの緩衝材。捨ててしまうつもりだったところ、これを目ざとく見つけた長男が、「化石を作りたい!」と言いだしました。できあがったティラノサウルスの化石は、さすがに天井に吊るすのは難しい重さと大きさ。

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玄関の靴箱の上に置いてしまうことにしました。もともと創作物で渋滞気味だった我が家の玄関は、このティラノサウルスの化石をもって、完全に包囲状態になりました(笑)。

結論、おうち美術館は「楽しい」

子どもたちの作品に埋め尽くされたリビング、インテリア雑誌に載っているようなステキな部屋とはほど遠い家……。それでも私は、今しか生まれない創作物に囲まれた我が家が好きですし、子どもたち自身もこの「おうち美術館」を気に入っています。ぼくたちが作ったぼくたちの美術館!――それは子どもたちにとって、ひとつの自信につながっているような気もします。なにより、家族みんなでこのおうち美術館を楽しんでいること! それが一番だと感じています。そんなわけでこれからも、おうち美術館を充実させていきたい……とは思っているのですが、そろそろ本気で絵を貼るスペースが足りなくなってきました。リビングに大の字で寝転びながら、「あとはもう、天井にも絵を貼るしかないか?」と天井とにらめっこしている今日この頃です。

【Profile】みみずく

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小4長男、小1次男、夫の4人家族。昆虫、爬虫類、古生物、深海生物などの生物のほか、読書、工作、ロボコンなど幅広く興味関心がある兄弟に振り回されながらも、発見に満ち溢れた日々を送る。学校での勉強以上に、世界中に「楽しいことがたくさんある」と感じられる目を養うことが目標。ワークショップや観察イベント、ミュージアムなどの体験情報や、日常の中でも手軽に楽しめる体験の仕方について発信している。

Blog:たのしいをつくる~小4&小1わくわく兄弟

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