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【UVERworldの“タブーなき”25年】TAKUYA∞が語る原動力と誇るべきもの、そして東京ドームでファンとの絆を感じた瞬間

  • 2025.12.9

結成25周年を迎えたUVERworld。彼らが2019年以来となる東京ドーム公演とオーストラリアでの映像を織り交ぜた記録映画『UVERworld THE MOVIE: 25 to EPIPHANY』に込めた想いとは。また、そのアニバーサリーイヤーである2025年は、図らずも生成AIによる音楽が驚くべき進化を遂げ、smart本誌の30周年と同じ節目。それも含めてTAKUYA∞、真太郎、克哉の3人に話を聞いた。

6年前を更新した人生で1番のライブ

――結成25周年おめでとうございます。ここまでの活動の原動力とは、ずばり何でしょう?

TAKUYA∞:「趣味は職業にしないほうがいい」という人もいますけど、僕は全然そんな風に思わないんですよ。音楽を仕事にできているのが最高の原動力。むしろ嫌なことは避けて生きてきました(笑)。やってきたことだけでなく、やらなかったことにも誇りを持っています。

克哉:あとは自分たち自身にまだまだ期待している部分があることじゃないですかね。やりたいこともいっぱいあるし……。UVERworldはタブーがないので、何をやっても自分たちのフィルタを通して消化できるんですよ。それぞれの趣味も微妙に違いますが、いいと思うものの感覚は似てる。

TAKUYA∞:これもシンプルに支えてくれているファンの人たちがたくさんいるのと、やりたいことをビジネス的なことを含め、レコード会社と事務所が形にしてくれたおかげ。

克哉:何をやってもよければ肯定してもらえて、悪かったら反応をもらえる、そんなファンの方との関係性が自分たちを正してくれている気もします。もともと「やりたいことを全部やろう」と始まったバンドと一緒に人生を歩んでるし、成長できています。

真太郎:やっぱり「楽しい」が1番かなと。僕らが憧れていたバンドマンって、大勢のお客さんの前でいいライブをするというのはもちろんですけど、ツアーでいろいろな場所を回ったり、いろいろなものを食べたり、いろいろな人に出会えたりというイメージがあって。それを20年ずっとやれています。

――先日開催されたLUNA SEA主催のフェス「10th ANNVERSARY LUNATIC FEST. 2025」にも出演されていましたが、25年続けてきてレジェンドに認められるというのはどういうお気持ちですか?

TAKUYA∞:まだ認められたとは思っていません。後輩風を吹かせるつもりもなかったです。それを全部飲みこんで1番を獲るつもりでした。

真太郎:単純に声をかけていただいたのは光栄で嬉しいです。最近多く出させてもらっている夏フェスのような気持ちで挑みましたけど、バンドが企画しているフェスは、自分の思い出も相まって独特な雰囲気がありますよね。

克哉:冷静に考えたら「すごい」の一言に尽きます。中~高校生のときに聴いていた人たちと同じステージに立てるなんて、イメージもしていなかったですね。呼んでいただけるのは嬉しいことだし、期待に応えるというよりも僕らのことを知らない人にしっかりメッセージを届けていきたいと思っていました。

――今回の映画は2019年以来の東京ドーム公演「UVERworld LIVE “EPIPHANY” at TOKYO DOME」の模様も収録されていますが、率直に6年前を超えられましたか?

全員:超えましたね。

――映像を改めて観て感じることは何でしょう?

TAKUYA∞:2025年の東京ドーム公演は自分たちの人生で1番いいライブができたので、映像を見て「この瞬間に早く戻りたいな」という気持ちですね。

真太郎:自分でもいいライブだったと思っていて。あの2デイズが終わってから、映画の映像とは別の記録動画を何度も見返すくらい、余韻がすごかったです。今までは「DVD作品にする」となると気負ってしまい、あとで観て「普段と違うな」と感じることもありましたが、今回はそれもありませんでした。最高の東京ドームライブがパッケージできたと思っています。

克哉:僕も余韻がすごかったです。初めての東京ドーム公演「UVERworld LAST TOUR FINAL at TOKYO DOME」(2010年)のときは燃え尽きた感じがあったんですけど、今回は「また次回もやりたい」と思えました。あと映画で感動したのは、お客さんが映し出される場面。「一人一人が自分たちにちゃんと向き合って聴いてくれているんだ」と感じました。

初めて手にした楽器がドームで鳴る

――人生で最初に手にした楽器でパフォーマンスする場面がハイライトのひとつだと思います。あのアイデアはどこから出てきたのでしょう?

TAKUYA∞:僕から提案しました。何となくだったんですけど、実家に帰ったときに初めて買ったマイク(Shure beta58)がクローゼットに転がっていたんです。大切に保管していたわけでもなく、「使えるかな?」くらいの気持ちでリハーサルに持っていったところから始まってます。それからメンバーの最初の楽器も集めたのですが、正直あんなにロマンティックになるとは思いませんでしたね。

真太郎:僕が使ったのは、僕が6歳くらいのときから家にあった父親のドラム。14歳のときに文化祭で使ったんですけど、上京してからは実家に置きっぱなしでした。

それをあるとき、ふと東京に持ってきたんです。そうしたら、それが今お世話になってるドラムメーカーのSAKAEさんが昔に作ったモデルだということが判明して。磨いてもらってはいたのですが、使うことなく眠らせていたんですよ。だから今回30年ぶりくらいに日の目を浴びた感じです。

克哉:僕はいとこに譲ってもらったギターですね。

――全員よく保管されていましたね。捨てたり売っていたりしていてもおかしくない年月が経っています。

真太郎:使わなくはなりますけど、初めて自分で買った楽器はさすがに思い出があるので「売る」という気持ちにはなりませんでした。

克哉:基本は捨てませんね。バンド活動で初めて買ったギターも大事にしています。

TAKUYA∞:金額はどれもせいぜい4~5万くらい。楽器にしては安いビギナー向けの機材なんです。でも14、5歳のときにおこづかいで買った楽器が東京ドームに響いて、それでお客さんの心に響かせることができた。今はAIでいい音楽が作れる時代ですが、計算されたメロディよりも大事なのは「誰がどんなバックボーンを持って演奏するか」なんだなと自分たちでも思える瞬間でした。

真太郎:僕は彰のギターが印象深いです。ステッカーが貼られていく過程も見ていたし、それを東京ドームで弾いているのが不思議で。「この楽器、残ってるんだ!」という感動もありました。

克哉:僕は信人のベースの音がデカすぎて、スタジオのおじちゃんに怒られていたのが懐かしい。今メインで使っている楽器とは音が違いますけど、弾いてみると意外にいい音がするなと感じます。

TAKUYA∞:あのベースってZIGGYのベーシスト・戸城憲夫さんモデルなんだよね。信人が使ってる場面しか見たことがないけど。

克哉:お兄ちゃんの影響で好きだったのかもね(笑)。

――現在メインで使っている楽器に比べると性能的に違うとは思いますが、実際に演奏したときのテクニカルな面はどうでした?

TAKUYA∞:音の違いは多少ありましたけど、音の良し悪しって人の好みじゃないですか。レコードの温かみのある音がいいという人もいれば、ハイエンドなオーディオがいいという人もいる。僕が使った「Shure beta 58」って、どこのスタジオにも置いてある25000円くらいのマイクなんですけど本当に寿命が長い。何のメンテナンスもしていなかったのにね。やっぱりShureさんは優秀です。

オーストラリアでのベストフードは炊き立ての白飯

――オーストラリアで行われた映画撮影の現場エピソードなども聞きたいです。雨の日も多かったと聞いていますが。

TAKUYA∞:UVERworldって何かと雨の日が多いので(笑)、雨に対する捉え方が前向きなんですよ。僕は写真を撮るのが好きなんですけど、雨が降ると路面の反射が1.5倍くらい増えて、きれいに写るんです。だからオーストラリアで雨が降ったら「今日は写真を撮りに行こう」とか「塵やゴミが落ち着いて走りやすいな」と考えてました。

どちらかというとスタッフさんが心配してましたね。天候のことだから誰のせいでもないのに「申し訳ないです!」と謝ってくれるんですけど、メンバー全員で「そういうのは気にならないタイプなので」と返して爆笑してました。

真太郎:あと、シドニー・オペラハウスの近くを6人で歩きながら撮影していたら、途中の角から出て来たアラブ系のおばちゃん3人と不意に並んでしまって、気付いたら計9人で闊歩(かっぽ)していたのは面白かったです(笑)。

克哉:観光地のシドニー・オペラハウスは当初入れない予定だったのに、たまたま中に入れてもらえて、幻想的な建築と地元の聖歌隊のみなさんの歌に感動しましたね。

――現地で一番美味しかったものは?

TAKUYA∞:現地のものは何ひとつ食べてません(笑)。「丁寧な食生活」を人生のど真ん中に置いて生きているので、全部自炊。前の晩から水に浸した酵素玄米を朝炊いて、日本の食材をおかずに食べてました。

克哉:僕は現地で食べられる日本食が美味しかったですね。でもTAKUYA∞が撮影中に突然「飯盒(はんごう)炊飯しようぜ」と炊いてくれた白飯が一番上手かった(笑)。海苔と塩だけだったのに最高。炊き立ての飯ほど美味しいものはない……。

真太郎:現地のレストランには全然行けなかったんですけど、撮影中のケータリングで出された食事が本当に美味しかったです。

克哉:22時くらいになると閉まる店が多いんですよ。

真太郎:ホテルの近くにいい感じのバーがあるとも聞いていましたが、結局行けずじまいでした。

――ちなみに本誌「smart」はUVERworld結成より5年ほど先駆けていまして、今年秋に創刊30周年を迎えました。みなさんは読まれてましたか?

TAKUYA∞:もちろん買ってました。ファッションは「smart」で学ばせてもらってましたよ。他に熱い雑誌はなかった気がします。

真太郎:スタイリストさんの1週間コーデが好きでよく読んでました。

克哉:購読してました。モノクロのページも隅々まで読んでましたからね(笑)。地元・滋賀県は情報が全然ないんですよ。「smart」を読んで裏原に行くみたいなことをしてました。お金がなかったので、ファミレスで時間を潰してから、Apeに並んでグッドイナフの服を買うみたいな。30周年おめでとうございます。

――ありがとうございます! では25周年を終えて、次なる目標を教えてください。

真太郎:26周年も変わらず同じ熱量を維持していきたいですね。

克哉:最近は海外公演もしているので、いい音楽を作って届けるべき人に届けていけたらいいなと思ってます。

TAKUYA∞:世界中に行きたいですね。1ステージごと全力で挑めるように日々、いいステージをするための生活習慣を丁寧にしていこうと思ってます。毎日の10キロランも継続してやっていければ。

映画タイトル:『UVERworld THE MOVIE: 25 to EPIPHANY』
公開日:2025 年 12 月 12 日(金)2D、2025 年 12 月 26 日(金)SCREENX、4DX、ULTRA 4DX
©2025, Sony Music Labels Inc. & CJ 4DPLEX Japan

Profile/UVERworld(うーばーわーるど)
滋賀県出身の6人組バンド。2023年7月には初となる日産スタジアム公演を行い、二日間で約15万人を動員。同時に“男祭り Reborn”を開催し、男性のみで7万人を動員し自身の記録を更新するなど2025年に結成25周年、デビュー20周年を迎えさらに進化と歩みを止めず自身を更新し続ける姿が様々な世代、性別、国籍のファンからの絶大な支持を集め、その活動はさらに拡がりを見せている。
Instagram:@uverworld_official
X:@UVERworld_dR2

ヘアメイク:mikitaro(Octbre.)
Instagram:@mikitaro_octbre

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