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腕立て伏せ50回はすごい?続ける効果とできない人向けの鍛え方

  • 2025.12.9

毎日「腕立て伏せ50回」を続けると、どんな効果があるのか?

理学療法士でパーソナルトレーナーの安藤 瑞樹さん監修のもと、腕立て伏せ50回で得られる効果、毎日続けたときの体の変化、50回できるようになる練習方法、注意点までわかりやすく解説します。

フォームのコツも紹介するので、初心者でもムリなく取り組めます!ぜひチャレンジしてみてください。

腕立て伏せ50回の効果

腕立て伏せを50回こなせるようになると、胸や腕だけでなく、姿勢や体の軽さにも変化が出てきます。見た目・体力・体調の3つの面から、期待できる効果を解説します。

胸筋が引き締まり上半身の厚みが出る

腕立て伏せは、大胸筋を中心に上半身の前側を広く使うトレーニングです。続けるうちに胸まわりが引き締まり、Tシャツ越しのシルエットにメリハリが出てきます。

肩まわりも安定しやすくなり、いわゆる「胸板が厚い」印象に近づきます。

腕(上腕三頭筋)が引き締まりやすくなる

腕を伸ばす動きが続くことで、二の腕の後ろ側にある上腕三頭筋がしっかり働きます。たるみやすい部分を集中的に使うため、腕まわりの輪郭がスッキリしやすくなります。

ノースリーブや半袖を着たときの見え方を変えたい人にも向いたトレーニングです。

体幹も同時に鍛えられる

▲体幹が弱いと姿勢が崩れやすく、猫背や反り腰につながります

腕立て伏せの姿勢を保つには、腹筋群や背筋群など体幹の筋肉もフル活用されます。回数を重ねるうちに、お腹まわりの安定感が増し、ぐらつきにくい体になっていきます。

体幹が強くなると、日常の立ち姿や歩き方も自然と引き締まった印象に変わります。

体脂肪の消費が増える

胸や腕、肩、体幹など上半身の筋肉を広く使うため、運動中のエネルギー消費が高まりやすくなります。継続すると代謝が上向き、体が引き締まりやすい状態が整っていきます。

食事管理や有酸素運動と組み合わせれば、ダイエットの手応えも感じやすくなります。

次:腕立て伏せ50回はすごい?基準を解説

腕立て伏せを毎日30回続けるとどうなる?効果・注意点・正しいやり方を専門家が解説

腕立て伏せ50回はすごい?基準を解説

「50回できたらどれくらいすごいのか」を気にする人は多いでしょう。筋トレ経験の有無によって難易度が変わるため、レベル別の目安を紹介します。

初心者にとって50回はかなりハイレベル

筋トレを始めたばかりの人の場合、正しいフォームで行うと5〜10回でも相当きつく感じます。胸や腕だけでなく体幹にも負荷がかかるため、途中で姿勢が崩れやすいのも特徴です。

継続して鍛えていけば到達できますが、最初から50回を狙う必要はありません。

中級者なら十分達成可能なレベル

腕立て伏せに慣れてくると、回数よりもフォームを保つことが大切になってきます。筋トレ歴はあくまで目安ですが、正しいフォームで10〜20回を余裕を持ってこなせる人なら、筋持久力を高めるトレーニングを積むことで50回も十分狙える範囲です。

50回という回数は、特に筋持久力が優位に育っている目安と考えられます。高い回数を達成するには、もちろん基礎的な筋力も必要不可欠です。

筋肥大より筋持久力に優れた回数

50回という回数は、筋肉を大きくするというより、長く動かし続ける能力を高める負荷設定です。筋持久力がつくことで、日常の階段や荷物運びが楽になるなど、生活面のスタミナ向上を実感しやすくなります。

胸板を厚くしたい人は、別メニューで重量を扱うトレーニングも組み合わせると効果的です。

腕立て伏せ50回の消費カロリーは?

ダイエット目的で始める人にとって、どれくらいエネルギーを消費できるかは気になるポイントです。目安の数値と、効率的に痩せるための考え方を紹介します。

50回で約10〜15kcal

体重や動作のスピードによって前後しますが、腕立て伏せ50回で消費できるカロリーはおおよそ10〜15kcall(※体重60kgで計算した場合の目安)ほどとされています。

数字だけ見ると少なく感じますが、筋肉を動かすことで、その後の代謝が高い状態になりやすいのがメリットです。長期的な体づくりという視点で考えると、決して無視できない効果があります。

ダイエットには筋トレ+食事+有酸素が必要

ダイエットを目指す場合は、腕立て伏せだけでは体重が落ちにくいため、脚やお尻を使うスクワットも組み合わせると効率が上がります。さらにウォーキングなどの有酸素運動を取り入れ、食事内容を整えることで脂肪が落ちやすい状態がつくれます。

腕立て伏せ50回は上半身の筋力を保ち、全身の引き締めを支える基礎づくりとして取り入れると効果的です。

腕立て伏せの正しいフォームと注意点

回数ばかり追いかけると、効かせたい部位に刺激が入らなかったり、痛みにつながったりすることがあります。安全に続けるためのフォームのポイントと、気をつけたい点を押さえておきましょう。

手幅・姿勢・肘の角度を整える

手は肩幅よりやや広めに置き、指先は前方に向けます。肘は真横に大きく張らず、上半身に対しておよそ45度の角度を意識すると、胸と腕にバランスよく負荷がかかります。

頭からかかとまでを一直線に保ち、腰だけが浮いたり落ちたりしないようにしましょう。

腰が落ちないように体幹を意識

回数をこなすうちに、疲れてくると腰が落ちやすくなります。お腹に軽く力を入れ、へそを背骨側へ引き寄せるイメージを持つと、体幹が安定しやすくなります。

鏡やスマートフォンのカメラで横から撮影し、頭からかかとまでが一直線になっているか確認しながら練習すると安心です。

痛みが出る場合はセット数で調整

肩や手首に違和感がある状態で無理に50回を続けるのはおすすめできません。1セットあたりの回数を減らし、2〜3セットにわけるだけでも関節への負担は大きく変わります。

痛みが続く場合は一度中止し、ストレッチやアイシングで様子を見ながら再開タイミングを判断しましょう。

次:腕立て伏せ50回をできるようになる練習方法

腕立て伏せ(プッシュアップ)の効果と正しいフォーム、やり方

腕立て伏せ50回をできるようになる練習方法

最初は10回も難しい人でも、ステップを踏めば50回に近づいていけます。負荷を調整しながら、フォームと持久力を育てるコツを紹介します。

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膝つき腕立て伏せでフォームを固める

まずは膝をついた状態で、胸をしっかり床側に近づける感覚を身につけます。腕だけでなく、胸と体幹を一緒に使う意識を持つと、通常の腕立て伏せに移行したときも安定しやすくなります。

20〜30回をスムーズにこなせるようになったら、次のステップに進みましょう。

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インクライン(台を使った腕立て)で負荷調整

椅子やベンチなどに手をつき、体を斜めにした状態で腕立て伏せを行う方法です。足側が下がるため、膝つきより負荷は高いものの、床での腕立て伏せほどはきつくありません。

少しずつ台の高さを下げていくと、自然とノーマル腕立て伏せに近い負荷へ移行できます。

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ノーマル腕立てを小セットで分割

いきなり50回連続ではなく、10回×5セットなど小分けにして回数を積み上げていきます。セット間に30〜60秒程度の休憩を挟むと、フォームを崩さず最後までやり切りやすくなります。

連続でこなせる回数が増えてきたら、セット数を減らしつつ、1セットの回数を少しずつ増やしていきましょう。

インターバルトレーニングで持久力を強化

一定のテンポを保ちながら、決めた時間内で腕立て伏せを繰り返す方法も効果的です。例えば「20秒動いて10秒休む」を数セット繰り返すと、心拍数が上がりつつ、筋持久力も鍛えられます。

テンポに合わせて動くことでリズムが生まれ、回数の伸びを実感しやすくなります。

次:腕立て伏せ50回を毎日続けるとどうなる?

腕立て伏せ、毎日しても大丈夫?逆効果なパターンもある

腕立て伏せ「毎日50回」を続けるメリットと注意点

毎日50回を続けると、見た目や姿勢の変化に加え、疲れにくさにも影響が出てきます。一方で、やり方を誤ると痛みにつながることもあるため、良い面と注意点を両方押さえておきましょう。

見た目は引き締まりやすい

胸や腕を繰り返し使うことで、上半身全体の余分な脂肪が落ちやすくなります。体重の変化が少なくても、鏡で見たときの輪郭がスッキリして見える人は多いです。

特に半袖やTシャツを着たときの印象が変わりやすく、モチベーション維持にもつながります。

姿勢が良くなる

腕立て伏せは、肩甲骨まわりや体幹を安定させる筋肉も同時に鍛えられます。続けるうちに背筋が伸びた立ち姿になり、猫背が目立ちにくくなります。姿勢が整うことで、首や肩のこりが軽くなる人も少なくありません。

肩や手首を痛めるリスク

疲れが溜まった状態で毎日高回数をこなすと、フォームが乱れやすくなります。肩がすくんだ姿勢や、手首を強く反らせたまま続けると、関節に負担がかかりやすくなります。

違和感や痛みを感じた段階で回数を減らしたり、休息日を挟んだりすることが大切です。

筋肥大目的なら非効率な場合も

筋肉を大きくしたい場合は、10〜15回で限界を迎えるような強い負荷が基本になります。50回こなせる重さは、筋肥大という観点ではやや軽すぎるため、筋肉のボリュームアップを狙う人には物足りないこともあります。

引き締めとスタミナアップを優先しつつ、別の日にベンチプレスなども取り入れるとバランスが良くなります。

筋トレ「ベンチプレス」の効果、正しいフォームとやり方|重量と回数、トレーニングのコツ

腕立て伏せ50回に関するQ&A

腕立て伏せ50回に挑戦するときに、多くの人が気になるポイントをまとめました。始める前の不安や疑問を解消してから取り組んでいきましょう。

腕立て伏せ50回は毎日やっていい?

自重トレーニングであれば、体の状態を見ながら行う分には毎日でも問題ありません。筋持久力アップや習慣づくりが目的なら、軽めの強度で続ける形がおすすめです。筋肉を大きくしたい場合や強い疲労感が残る場合は、週2〜3回に減らして休息日をしっかり確保しましょう。

女性でも50回できる?

負荷の調整とフォームづくりを丁寧に行えば、性別に関係なく50回達成は十分可能です。最初は膝つき腕立て伏せやインクライン腕立て伏せから始め、回数よりも姿勢の安定を優先します。少しずつ負荷を上げていくことで、無理なく50回に近づいていけます。

50回やっても筋肉がつかない理由は?

楽に50回こなせる状態だと、筋肉に対する負荷が軽くなり、筋肥大に必要な刺激が足りない場合があります。筋肉量を増やしたいなら、リュックに荷物を入れて背負うなど、10〜15回で限界を迎える負荷まで強度を上げることがポイントです。筋肥大の日と持久力の日を分けてメニューを組む方法も効果的です。

【腕立て伏せ3メニュー】大胸筋を育てる。分厚い胸板になる筋トレ

監修者プロフィール

理学療法士・パーソナルトレーナー 安藤 瑞樹

総合病院で約7年間、理学療法士として、スポーツ・一般整形のリハビリに従事。独立後約4年間、パーソナルトレーナーとして勤務。2021年にパーソナルトレーニングジムJuntosをオープン。現在、パーソナルトレーナーの他、高校サッカー部のトレーナーとしても活動中。

パーソナルトレーニングジムJuntos
https://juntos-tokachi.com/

トレーニング動画指導・監修 鳥光健仁

フィットネスランニングトレーナー。1991年生まれ、千葉県出身。出張パーソナルトレーナー、SUUNTO 5 アンバサダー、VX4アドバイザリー、(株)BOOSTマネジメント契約、HOKA ONE ONE サポート。

<Edit:MELOS編集部>

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