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頭痛、イライラ、ブス見えの原因!?“ストレートネック”の治し方

  • 2025.12.8
教えてくれたのは…

整形外科医

竹谷内康修さん

竹谷内医院院長。カイロプラクター。手技療法を取り入れた治療とセルフケアが雑誌、テレビ等のメディアで話題。著書に『頸椎症の名医が教える 竹谷内式 首トレ』(徳間書店)など。

健康と美の敵! ストレートネックって?

頭と首が前に出ていると、首にかかる負荷は5~6倍!

スマホを見るとき、パソコン作業をするとき、猫背で頭と首がまっすぐ前に出ていない? その姿勢こそが健康と美を損ねるストレートネックの正体。

竹谷内先生

人間の頭の重さは約5kgもあり、首の骨がゆるやかにカーブすることで、その重さを支えています。この首のカーブがなくなった状態がストレートネック。この姿勢でスマホをのぞき込むと、頭の重さが5〜6倍にもなって首にのしかかります。そのため常に首や肩の筋肉が緊張して血流が悪化。首こり、肩こりから始まり、自律神経のバランスが崩れて疲れやすくなるなど、さまざまな不調の引き金になります。


ほかにも、首が太く見える、顔がたるむなど、美の面でもマイナスなことばかり。スマホを手放せない今、ストレートネック対策は欠かせない!

【正常】

正常な首のイラスト

首の骨=頸椎は前側に丸みを帯びるようにCカーブを描いて、重い頭を支えている。

【ストレートネック】

ストレートネックのイラスト

頭と首が前に出て、頸椎が前方に伸びた状態。頭の重さ以上の負荷が首にかかる。

【1分でCHECK!】ストレートネック診断

まずは……

壁に背をつけ立ってみよう!

自然と壁につくのは?

後頭部
肩甲骨
お尻

【NG】ストレートネック/後頭部が自然に壁につかない、【OK】正常/後頭部、肩甲骨、お尻の3ヵ所が壁につく

お尻、背中、後頭部が壁に自然とつかない人は要注意!
壁に背中とお尻をつけ、まっすぐ立つ。このとき、自然と壁に後頭部がつけばそれが正しい姿勢。後頭部が壁から離れていたり、無理に首を後ろに動かさないとつかない人はストレートネックの可能性大。誰かに横からスマホで撮影してもらうのも、頭の位置や首の角度がわかりやすくておすすめ。

ストレートネックを放置すると……さまざまなキケンが!

【血流の悪化】顔がむくみ首が太く見える、目が疲れやすい、頭痛やめまい 【ブス見え】顔が大きく見える、等身が低く見える 【自律神経の乱れ】集中力が続かない、疲れがとれない、イライラが続く

ストレートネックで首や肩にかかる大きな負荷が体にとってストレスとなり、自律神経のバランスが乱れてイライラや落ち込みを感じやすくなる。また、頭が前に出ると顔が大きく、首が短く見え、さらに筋肉のこりがひどくなると血流が悪化し、顔がむくみやすくなるなど、美容面にも悪影響。また頭痛やめまいを起こす原因にも。

ストレートネックを治すには、【ほぐし】+【筋トレ】

ストレートネックだと判明したら、痛みやしびれがひどくなる前にセルフケアをスタート! その効果的な方法は?

竹谷内先生

強張った筋肉をほぐして、衰えた筋肉を鍛える、ほぐしと筋トレを組み合わせる方法が有効です。常にまっすぐな首で重い頭を支えていると、首や肩、胸の筋肉が強張ってきます。まずはこの筋肉をゆるめることが第一歩。筋肉をゆるめれば首の動きがよくなり、本来の自然な首のカーブをつくりやすくなります。次に前に出た首を元の位置に戻すために、首の深層筋や肩甲骨の筋肉を鍛える筋トレを。筋肉のほぐしと筋トレで、首を正しい位置にキープできるようになります。


体は元の位置に戻ろうとするので、STEP1+2を毎日1~2セット継続しよう。ただし、めまいや立ちくらみ、痛みやしびれが出たらすぐ中止して様子をみるのがお約束。

やったるで

\ 毎日1〜2セット /

【STEP1 ほぐし】こり固まりにグッバイ! 緊張ほぐしストレッチ

頭の重さを支えるためにこり固まった首の後ろと前、胸を伸ばす3つのストレッチ。筋肉を伸ばすことで緊張をゆるめて血流をアップ。どこが伸びているのかを意識しながら、呼吸を止めず自然呼吸で行うのポイント。

1 負荷がかかりまくった筋肉をほぐす。首の後ろ側伸ばし

1 イスに腰かける

イスに腰かける

背筋を伸ばして座り、左手で座面のへりを持つ。肩に力が入らないようにリラックス。

2 頭を斜め前に倒す

頭を斜め前に倒し、首の左後ろ側を伸ばす。左右10秒キープ×3回

首を右斜め前に倒し、右手を頭の左側面に当てそのまま10秒を3回。反対側も同様に。

2 ここもこり固まっている可能性大。首の前側伸ばし

1 右手で左肩を押さえる

猫背にならないようにして、右手で左肩を押さえる

背筋を伸ばしてイスに座り、右手で左肩を上から押さえ、左手で座面の前側を持つ。

2 首を斜め後ろに伸ばす

首を斜め後ろに伸ばす。左右10秒キープ×3回

頭を後ろに倒してから右斜め後ろに反らし、首の左前が伸びたら10秒キープを3回。反対側も同様に。

3 猫背を矯正する効果アリ!胸と背骨伸ばし

1 タオルで作った背中枕を置き、長座になる

タオルで作った背中枕を置き、長座になる

丸めたタオルで作った背中枕を後ろに置き、長座になり、背筋を伸ばす。

2 肩甲骨に背中枕を当てる

肩甲骨に背中枕を当てる

肩甲骨に背中枕が当たるように、ゆっくりとあお向けになる。

3 両腕を上げてひじを曲げる

両腕を上げてひじを曲げる

手のひらを上に向けて両腕を上げ、ひじを90度に曲げる。

4 バンザイのまま2分キープ

バンザイをし、胸の伸びと背骨の反りを感じたら、2分キープ×1回

両腕を伸ばしてバンザイをし、胸の伸びと背骨の反りを感じたら2分キープ。

\ 毎日1〜2セット /

【STEP2 筋トレ】いざ、美姿勢! 首・肩・背中強化メニュー

頭の位置が真上にくるようにリセットする「あご引き」と、猫背のせいで開きっぱなしの肩甲骨を真ん中に寄せる筋肉を鍛えるタオルを使った肩甲骨の筋トレ2種。これら3つの筋トレで首・肩・背中の筋肉を鍛えて、本来の首のカーブを取り戻そう。

1 首のインナーマッスルを鍛える。あご引き

1 あごの先に人差し指を置く

あごの先に人差し指を置く

背筋を伸ばし、あごの先に人差し指を置く。立っておこなっても座っておこなってもOK。

2 あごを押し後ろに引く

あごを押し後ろに引き、首の側面を伸ばす。10回くり返す

首が反らないように指で軽くあごを押して、後ろに引く。力を抜き、同様に10回くり返す。

おっ きもちいい

2 首の土台を鍛えてより姿勢を矯正!肩甲骨引き寄せ(1)

1 タオルを持ち、まっすぐ立つ

タオルを持ち、まっすぐ立つ。ひじは90度に

足を肩幅に開いて立つ。タオルを体の幅と同じ長さになるように、手のひらを上にしてわきをしめて持つ。

2 左手でタオルを外側に引っ張る

左手でタオルを外側に引っ張る。左右5秒キープ×5回

右ひじと左ひじを体に固定したまま、左手でタオルを外側に引っ張り、5秒キープを5回。反対側も同様に。

3 猫背にならない筋肉をつける。肩甲骨引き寄せ(2)

1 タオルを長めに持って立つ

タオルを長めに持って立つ。ひじは90度に

背筋を伸ばして、足を肩幅に開いて立つ。手のひらを上に向けタオルを少したるませて体の幅より長く持つ。

2 右ひじを固定し、左腕を斜め上へ

右ひじを固定し、左腕を斜め上へ。左右5秒キープ×5回

右ひじを固定して、左の肩甲骨を寄せるよう意識し、左腕を斜め上に伸ばし左手を見て5秒キープを5回。反対側も同様に。

まだまだある! 改善&予防のためにできること

スマホは首・肩に負担の少ない持ち方に!
スマホはできるだけ画面を目の高さに合わせるように、高く持とう。首や肩の負担を減らすことができる。

画面を目の高さに 反対側の手でひじを支える

パソコンを使うときは、画面の高さに注意!
パソコン画面の高さは目線からやや下に。ノートパソコンは本体を箱の上に置き、外付けのキーボードを活用。

ディスプレイの上辺が目線の高さになるように 前かがみにならないよう、机と体を近づける ひじは肩の真下に

よく座るソファやイスを見直す!
背中と背もたれの間にすき間がなく、背筋が伸びた姿勢を保てるのがよいイス。沈み込みやすいソファなら座布団を腰の後ろやお尻の下に敷くのもひとつの手。

いっしょにきをつけような

撮影/市谷明美 イラスト/iko モデル/横川莉那 取材・文/山本美和

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