「休日も半分に」53歳男性、年収700万円。要介護2の母親との実家暮らしで“不安視”すること

1人暮らしを選ぶ社会人がいる一方で、経済的な理由や家族の介護などから、実家での生活を続ける人も多くいます。

All About ニュース編集部は、2025年11月20日、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。

今回は、大阪府在住・53歳男性のエピソードを紹介します。

回答者のプロフィール＆実家の状況

回答者本人：53歳男性
職業：会社員
在住：大阪府大阪市鶴見区
家族構成：母親、自分
世帯年収：母120万円（年金）、自分700万円
実家の間取り：1軒家3LDK

毎月の生活費や貯金額は？

実家に入れている生活費：22万円
交際費：2万円
毎月のお小遣い：3万5000円
毎月の貯金額：1万5000円
貯金総額：550万円

総務省統計局が発表した「家計調査報告 家計収支編（2024年）」によると、35〜59歳男性の1カ月の平均消費支出は18万7902円です。そのうち、住居費の平均は2万6605円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた16万1297円が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
 
実家を出る予定があるかどうか尋ねると、「母が亡くなるまでは実家にいる予定です」と回答。恋愛や結婚願望については、「もうなくなりました」と話しました。

「母が要介護2となり、一緒に暮らすように」

現在、実家暮らしを選んでいる理由を尋ねると「若い頃は実家を出て一人暮らしをしていましたが、母が要介護2となり、ある程度1人でできるものの、生活面で助けが必要だと思うので、私が一緒に暮らすようになりました」ときっかけを話してくれました。

さらに「経済的に考えても、私が実家から仕事に行く方がいいので、そうしています」と続けました。

「休日が半分休日でなくなる」

実家暮らしで苦労していることを尋ねると、「私の休日が半分休日でなくなることが多く、ケアマネさんやデイサービスなどを利用している時こそ、ゆったり出来るが、それ以外はなかなかそのような思いになれず、ストレスこそそこまで溜まってはいないが、体力的にもキツイかなと感じることは多々あります」と教えてくれました。

お金に関する悩みについては「母の状態がこれからどうなるのか？ 悪い方へ進んでいけば、経済的な不安はもっと大きなものになると思うと気が滅入る時はあります」と話しました。

母親の生活面を支えるために実家暮らしを選択した回答者。経済的負担も担っており、今後の母親の状態によっては経済的にも身体的にも負担が増していくことを不安視する様子がうかがえました。

※回答者のコメントは原文ママです

文：福島 ゆき