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「奨学金は俺が使った」と告白する毒親。大学進学を諦めかけた私を救った、祖母のある行動とは【短編小説】

  • 2025.12.9
「奨学金は俺が使った」と告白する毒親。大学進学を諦めかけた私を救った、祖母のある行動とは【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

「入学金? パチンコで溶かしたわ」最低すぎる父の告白

高校3年の冬、私は第一志望の大学に見事合格しました。 母を早くに亡くし、父子家庭で育った私にとって、奨学金と亡き母が残してくれた学資保険だけが頼りでした。

しかし、入学手続きの期限が迫ったある日、父に「入学金を振り込みたいから通帳を渡して」と頼むと、父は視線を逸らしてこう言ったのです。

「ああ、あれな。……もう無いぞ、」

「えっ?」

「借金の返済と、あとパチンコでちょっと熱くなっちゃってな。奨学金は俺が使ったわ。お前、大学なんて行かずに働けばいいだろ? 親孝行できて一石二鳥じゃねえか」

耳を疑いました。母が私のためにコツコツ積み立ててくれていた大切なお金を、この男は一瞬でギャンブルに使い込んだのです。

「ふざけないでよ! 私の人生どうしてくれるの!」

泣き叫ぶ私を見ても、父は「無えもんは無えんだよ!」と逆ギレして暴れる始末。
私は絶望し、進学を諦めるしかないと膝から崩れ落ちました。

その時です。
ふすまが勢いよく開き、同居している祖母(父の母)が入ってきました。

「こうなると思ってたよ」祖母のファインプレー

「情けないねえ、本当に私の息子かね!」

祖母は父の頭をハリセン代わりの新聞紙で思い切り叩くと、私に向き直り、懐から一冊の通帳を取り出しました。

「〇〇(私)、泣くことはないよ。あんたの学費なら、ここにある」

「え、おばあちゃん……?」

「こいつ(父)の手癖が悪いのは昔からだ。母さんが残した学資保険が満期になった時、こいつが使い込むとわかってたからね。私がこっそり管理を変えておいたんだよ。あと、私の年金もコツコツ貯めておいた」

祖母が見せた通帳には、入学金はおろか、4年間の学費を賄えるだけの十分な額が記されていました。
父は目を丸くして、

「お袋! その金があれば俺の借金も……!」

と手を伸ばしましたが、祖母は冷たく言い放ちました。

「これは孫の未来のための金だ。お前にやる金なんて一銭もないよ。……さあ、今すぐここから出て行きな!」

祖母の迫力に負け、父はすごすごと家を追い出されました。
無事に大学へ進学できた私は今、祖母に恩返しをするため、勉強にバイトにと充実した毎日を送っています。
父がその後どうなったかは、誰も知りません。

 

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

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