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「感謝しかない」「現実…?」連載開始から約9年を経て“アニメ化”→開始早々「1話だけで至高アニメ」称賛殺到

  • 2026.2.7

まだ放送前にもかかわらず、期待に胸が高鳴るような作品があります。一方で、放送が始まってから一気に評判が広まり、話題をかっさらっていく作品も今期は目立っているのです。今回は、そんな“注目集めるアニメ”を5本セレクトしました。

本記事ではその第5弾として、アニメ『違国日記』(ABCテレビ・TOKYO MX・BS朝日)をご紹介します。2024年の実写映画化に続き、原作が連載開始されてから約9年を経てアニメ化された作品です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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GoogleGeminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『違国日記』(ABCテレビ・TOKYO MX・BS朝日)
  • 放送期間:2026年1月4日~現在放送中

人見知りの小説家・高代槙生(CV:沢城みゆき)は、姉夫婦の葬式で両親を亡くした姪の田汲朝(CV:森風子)を、勢いで引き取ることになります。思いがけず始まった同居生活によって、それまで静かだった槙生の日常は一変。他人と暮らすことに不慣れな性格のため、15歳の朝との生活に不安を感じていました。

一方で、両親を亡くし居場所を見失った朝は、はじめて感じる孤独のなかで、母とはまるで違う大人らしくない槙生の生き方に触れていきます。人付き合いが苦手で孤独を好む槙生と、人懐っこく素直な性格の朝。性格も価値観もまるで違う2人は、戸惑いながらもぎこちない共同生活を始めていくのでした。ともに孤独を生きていく2人の、手探りで始まる年の差同居譚です。

性格も価値観もまるで違う2人の同居生活

アニメ『違国日記』は、他人同士が家族になる難しさと、救われていく気持ちをていねいにすくい上げた物語です。不器用な槙生が、姉夫婦の葬儀をきっかけに朝を引き取るという突然始まる同居がリアルで、だからこそ2人の距離がすこしずつ変わっていく過程に強く惹きつけられます。

見どころは、言葉が足りなかったり誤解してしまったりといった何気ない日常を通して、2人の関係がだんだん形になっていくところです。槙生と朝は、まるで違う国の住人のように価値観も生き方も噛み合いません。それでも、相手を変えるのではなく、相手の考え方を理解しようとする姿が、作品全体のやさしさになっています。

また、槙生役・沢城みゆきさんや朝役・森風子さんといったキャストの芝居によって、セリフにはない感情の揺れまで感じられるのです。静かな会話のなかで、気持ちがしっかりと伝わってくる配役となっています。

沢城みゆきさんが抑えた“母親”としての一面

本作は、ヤマシタトモコ先生による漫画を原作としています。原作は『FEEL YOUNG』(祥伝社)にて2017年から2023年にかけて連載され、累計発行部数は180万部を突破。連載開始から約9年を経て、ついにアニメ化されました。アニメ化された本作についてSNSでは「感謝しかない」「現実…?」「嬉しすぎて泣いた」と、歓喜の声があがっています。

また、『違国日記』は2024年6月7日に実写映画化もされています。槙生役を新垣結衣さん、朝役を早瀬憩さんが務め、原作のキャラクター像と重なるようなていねいな演技で存在感を示しました。映画化に続きアニメ化もされた本作は、メディアを変えることでまた違った表情を見せたのです。

アニメ・声優系の総合情報サイト“アニメイトタイムズ”のインタビューにて、アニメ版で槙生役を担当した沢城さんは、演じるうえで気をつけた点を以下のように語っています。

母親と娘という関係に似ているけれど、似て非なるものであるというのが本作のいちばんのうま味なので「母親にならないように」というエマージェンシーをずっと自分のなかで鳴らしていました。
出典:『「妹という入口を一度閉じて、物語のなかに居場所を求めたという入口から彼女と出会い直しました」――アニメ『違国日記』高代槙生役・沢城みゆきさんインタビュー【連載第1回】』アニメイトタイムズ 2026年1月3日

たとえば「朝」と呼び止めるシーンでは、沢城さん自身が母親としての期間が長いのもあり、油断すると“母親”としてのニュアンスが出てしまうとのこと。しかし、槙生はこのオーダーが通っても通らなくてもいいと思っている呼び止め方になると、沢城さんは考えます。意識しないと私的な部分が出てしまうなかで、沢城さんは自身と大きく切り離し、設定を入れ直したそうです。

キャストの沈黙や間といった芝居により、原作の持ち味を成立させたアニメ『違国日記』。本作の完成度についてSNSでは「最高のアニメ化」「1話だけで至高アニメ」と、称賛の声があがりました。実写映画を見たことがある人も、はじめて触れる人も、注目を集めているアニメ『違国日記』を一度見てみてはいかがでしょうか。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari