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雪がもたらすホワイトアウトとは?発生しやすい場所や対処法を解説

  • 2025.12.8

冬の気象現象の中でも、特に危険とされる現象が「ホワイトアウト」です。
視界が真っ白に遮られ、周囲が見えなくなる状況は、運転中の事故や遭難の原因にもなります。

この記事では、ホワイトアウトの仕組みや発生しやすい場所、遭遇した際の正しい対処法、そして事前にできる備えまでをわかりやすく解説します。

冬の安全対策として、ぜひチェックしておきましょう。

ホワイトアウトとは

ホワイトアウトとは、降雪や吹雪などによって視界が白一色となり、進行方向や地形の起伏、地平線などの区別がまったくつかなくなる気象現象です。

距離感や方向感覚が失われ、歩行者や車両の安全な移動が困難となり、遭難や事故の原因となることがあります。主に雪が多い地域で見られ、視界が真っ白なため、白い闇と呼ばれることもあります。

特に冬は天気が急変しやすく、さらに時間帯に関係なくいきなりホワイトアウトが発生することもあり、注意が必要です。また、雪が降っていなくても積雪が地吹雪をもたらし、ホワイトアウトを引き起こすこともあります。

ホワイトアウトが起こる条件

ホワイトアウトが起こると視界が真っ白になり、周囲の状況が全く見えなくなります。
ここでは、ホワイトアウトが発生しやすい気象条件や場所について解説します。

ホワイトアウトが起こる気象条件

ホワイトアウトは、降雪や強風、低温などの気象条件がそろった時に起こります。

特に強風が吹くと、吹雪や積もった雪が舞い上がる地吹雪となり、視界を遮りやすくなります。

また、車の運転中には先行車が巻き上げる雪煙もホワイトアウトを引き起こすことがあります。風が弱くても、道路脇にできた高い雪堤(道路の雪の山)が雪を舞い上げて視界不良を招くケースもあるため注意が必要です。

これらの条件により視界が奪われることで、距離感や方向感覚が損なわれ、遭難や交通事故のリスクが高まります。

ホワイトアウトが起こりやすい場所

これらの場所は積雪がホワイトアウトをもたらすこともあるため、降雪の有無に限らず、特に注意が必要です。

ホワイトアウトのリスク

ホワイトアウトが発生すると視界不良をはじめ、方向感覚や距離感などの喪失が起こり、以下のリスクが高まります。

・車の運転中、視界不良による多重衝突事故を招く危険がある
・車の運転中、歩行者の認識が困難になり、交通事故の原因となる
・歩行中、強風や吹雪による体温低下や凍傷のリスクが増す
・歩行中、足元の状態が十分に把握できず転倒などのリスクが増す
・冬山や雪原でのホワイトアウトは遭難や転落事故のリスクが増す
・突然の視界消失によりパニックに陥る可能性がある

このように、ホワイトアウトは交通面だけでなく、生命に関わる深刻なリスクを伴うため、発生時には冷静な対応や事前の対策が不可欠です。

ホワイトアウトの対処法

ホワイトアウトに遭遇した時は、まず慌てず冷静になることが重要です。

車を運転している場合は、すぐにハザードランプやヘッドライトを点灯させて自車の存在を周囲に知らせます。前の車との車間距離を十分にとり、徐々に速度を落として減速しましょう。急ブレーキは避け、低速走行で安全な場所へ移動することが大切です。

停車する場合は後続車に注意しながら、道路の端や駐車場など安全な場所を選びましょう。視界不良時に無理に走行を続けるのは避け、吹雪や地吹雪が収まるまでその場で待機します。車内では換気を行い、一酸化炭素中毒にも注意します。

歩行中の場合は飛散物に注意しつつ、視界が悪い間は無理に動かず立ち止まり、体力の消耗を防ぐことが重要です。

ホワイトアウトという危険な状況に備えるためにも、これらの対処法を把握し、いざというときに対応できるようにしておくことが大切です。

ホワイトアウトへの備え

ホワイトアウトが発生した際に、慌てないためには事前の準備が欠かせません。

まず、天気予報や気象情報のチェックを習慣づけ、悪天候が予想される日は不要不急の外出を控えることが基本です。特に「大雪」「強風(風雪)」「暴風(暴風雪)」などの注意報や警報が発表されているときはホワイトアウトが発生しやすくなります。

また、車で移動する際には気象庁の「今後の雪」情報や国土交通省の「ライブカメラ」をチェックし、道路のリアルタイムの状況を確認しましょう。冬用タイヤやタイヤチェーンの装着を確実に行い、燃料は満タンにしておくことも大切です。

また、車内待機に備え、防寒具や毛布、食料・水などの非常用持ち出し袋も準備しておくのが望ましいです。万が一、車が雪に埋まって動けなくなる事態に備え、スコップや手袋といった雪かきに必要な用具を車内に常備しておくと安心です。

※プロフィール
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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