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『天文館探偵物語』主演・寺西拓人にインタビュー! timelesz原嘉孝、高田翔ら仲間と共演した感想は?

  • 2025.12.6
timeleszの寺西拓人さんが初主演した映画『天文館探偵物語』が2025年12月5日に公開されます。そこで主演の寺西拓人さんにインタビュー! 撮影の裏側、アイドルと俳優活動に思うことなど、さまざまな質問に答えていただきました。※画像:Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
timeleszの寺西拓人さんが初主演した映画『天文館探偵物語』が2025年12月5日に公開されます。そこで主演の寺西拓人さんにインタビュー! 撮影の裏側、アイドルと俳優活動に思うことなど、さまざまな質問に答えていただきました。※画像:Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
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鹿児島県鹿児島市の歓楽街・天文館で私立探偵をしている宇佐美蓮(寺西拓人)は、探偵と名乗っていますが、亀探しを依頼されるなど “天文館の何でも屋”みたいな仕事をしています。しかし、シングルマザーの凪(大原優乃)と幼い息子との出会いがきっかけとなり、「天文館を失うかもしれない」という大変な事態に巻き込まれていくのです。
 
本作は寺西拓人さんにとって記念すべき映画初主演作! 探偵ものといっても、前半はほのぼの、後半はさまざまな思惑が重なり合ったサスペンス。寺西さんの優しさやかっこよさをふんだんに見せる作品に仕上がっていました。まずは探偵・宇佐美蓮についてお話を聞きました。

『天文館探偵物語』寺西拓人さんにインタビュー

――本作で演じた探偵・宇佐美蓮の特徴とキャラクターについて教えてください。
 
寺西拓人さん(以下、寺西):探偵というと『名探偵コナン』などのように、事件を解決していくイメージがあったのですが、この映画の探偵は天文館周辺の困り事の依頼を次々解決していくという、街の便利屋さんみたいな探偵なんです。
 
宇佐美は「天文館」という場所とそこで生活する人々が大好きで大事にしています。彼が勤める探偵事務所の裏には託児所があり、子どもたちを預かっているのですが、宇佐美自身もそこで育ったという背景も意識して演じました。
 
過去の傷を抱えて生きているという一面もありますが、彼が「天文館」で起こることに尽力するのは、この街に尽くすことで街の人だけでなく、自分自身も救われると思ったのかもしれません。
 
――そんな少し陰があるところや、俯瞰で状況を見極められるところも宇佐美のかっこよさだと思いました。時々キザなセリフもありましたね。
 
寺西:僕が普段絶対に言わないようなかっこいいセリフだったのですが、ちゃんと宇佐美として自然に言葉が乗るように役に入り込んで演じました。

仲間との共演はやりやすくて安心感がある

Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
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――本作ではtimeleszのメンバー原嘉孝さんや、同じ事務所の室龍太さん、高田翔さんも出演されていますが、それぞれタイプの異なる憎まれ役でした。よく知る仲間と共演された感想は?
 
寺西:そろいもそろってなぜ敵役にと思いましたが(笑)、やはり気心が知れた仲間がいるだけで安心感はありますし、それぞれのキャラクターも彼らの持ち味が生きていたと思います。
 
3人の中で一番がっつりと組んで芝居ができたのは、蒲生清彦役の高田くん。逃げまくる蒲生を追いかけて走り回ったり、路面電車に乗り込んだ彼を自転車で追いかけたり。結構広範囲だったので大変でしたが、天文館の方の協力と僕と高田くんの阿吽の呼吸で乗り切りました。やはりよく知る人との芝居はやりやすかったです。

Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
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――原さんは、個性的な医者役でインパクトがありました。
 
寺西:普段の原のイメージとはガラリと違うキャラクターで、敵役らしい芝居をしてきましたね。彼の出番は1日だけでしたが、少ない出番でも強烈な印象を残していくところはさすがです。ただ僕はまだ撮影が残っているのに、彼は出番を終えてサッと帰っちゃって、ちょっと腹が立ちました(笑)。



スクリーンに自分がずっと映っているのがうれしい

Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
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――寺西さんは舞台俳優としてもご活躍されていますが、今回、映画初主演として映像作品に向き合って、舞台との芝居の違いを感じましたか?
 
寺西:それほどカメラを意識することなく芝居ができたと思っていますが、観劇にいらしたお客さんに届けるために演じる舞台と、カメラの前で演じる映像作品とは表現方法が違うので、そこは考えて演じました。また映画は監督のものなので、諸江亮監督が思い描いている世界に近づけることを意識しました。
 
――諸江監督とはかなり話し合って宇佐美蓮のキャラクターを作り上げていったのでしょうか?
 
寺西:本作は諸江監督の脚本なので、この映画の全体像は監督がしっかり把握しています。撮影の合間にシーンで必要なことを聞いて「じゃあ、こういう感じで演じてもいいですか」と確認するなど、監督とやりとりを重ねながら宇佐美を作っていきました。
 
――完成した映画を見た感想は?
 
寺西:主演ですからスクリーンの中にずっと自分がいるのが本当にうれしくて。僕を抜てきしてくださって感謝していますし、ありがとうございます!という気持ちで見ていました。
 
この映画の撮影は、timeleszのオーディションの前だったんです。この1年いろいろなことがあったので、もっと前に撮影したような感じがして「懐かしい」という気持ちにもなりました。

アイドル活動と俳優活動に線引きはしない

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――寺西さんは俳優活動に加え、今年からtimeleszとしてのアイドル活動もスタートしましたが、ご自身は俳優活動とアイドル活動、自分の中で線を引いて臨んでいるのでしょうか?
 
寺西:僕は、個人の俳優活動とtimeleszとしてのアイドル活動を分けて考えてはいないです。なぜならジュニア時代から仲間と一緒に先輩グループのバックで踊ってきて、そこから徐々に単独の仕事が増えていったので、今年、グループのメンバーになりましたが、活動そのものに違いは感じていないからです。映画、舞台、コンサートを見に来てくださる方を楽しませるために一生懸命作品を作るということに変わりはないので。
 
ただグループに加入してよかったことは、個人の仕事が決まるとメンバーが一緒に喜んでくれること。この映画の公開も喜んでくれましたから。今までなかったことなのでうれしいです。
 
――激戦のオーディションを勝ち抜いてtimeleszのメンバーとして大活躍していらっしゃるのに、とても冷静に仕事に向き合っているんですね。
 
寺西:全然浮かれていないです(笑)。というか浮かれていられないです。お仕事で関わってくださるスタッフの方も増えましたし、責任も感じていますから。


今の人気をブームで終わらせない決意

Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
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――2025年は寺西さんの芸能活動が激変した年ですが、今振り返ってどういう思いを抱いていますか?
 
寺西:オーディションを受けるときは、今まで応援してくださったファンの方や家族などは「何をする気なのか?」と思ったのではないかと。でも成功しても失敗してもどっちに転んでも自分の糧になる経験だと思ったんです。
 
timeleszとしてデビューしたとき、僕は30歳。「この年齢でもまだ新しいことに挑戦させてもらえるんだ」という驚きがありました。人生が180度ガラリと変わりましたし、視野が広がり、できることが増えたことは大きいです。
 
――寺西さんは2026年、どのような活動をしていきたいと考えていますか?
 
寺西:ありがたいことに『timelesz project -AUDITION-』(Netflix)は多くの方に見ていただきとてもうれしく、今 “ブーム” に乗っている感があります。でもブームには終わりがある。僕としては絶対にブームで終わらせたくないので、グループとしても個人としても、地に足をつけて活動していきたいです。応援してくださっている方たちをがっかりさせないように、すべてのことに一生懸命取り組んでいきます。
 
――では最後に『天文館探偵物語』を楽しみにしている方にメッセージを。ご自身の注目ポイントも教えてください。
 
寺西:注目ポイントはやはりアロハシャツ(笑)。探偵なのに派手で目立っちゃって……というのは冗談で(笑)。探偵映画なのにこれほど“人情” にフォーカスした映画はないのではないかと。天文館でロケをしているのでその魅力も伝わるといいと思いますし、後半は大きな事件に巻き込まれたりしますが、ベースにあるのは人と人とのつながりと他者への思いやりです。
 
最近、人とのつながりが希薄になっていると感じるので、この映画で人とつながることはすてきなことだというのが伝わるといいなと思います。たくさんの方に見ていただきたいですね。よろしくお願いします!

寺西拓人(てらにし・たくと)さんのプロフィール

1994年12月31日生まれ。神奈川県出身。

俳優として舞台、映画、ドラマで活動後、2025年2月にtimeleszのメンバーとしてデビュー。主な出演作は映画『まくをおろすな!』(2023)。テレビドラマ『キャスター』『ラーメンD 松平國光』『離婚弁護士 スパイダー』シリーズ、舞台『Endless SHOCK』『「新 画狂人北斎」-2025-』、ミュージカル『ヒーロー』『ダンス オブ ヴァンパイア』(いずれも2025)など。2026年は劇場版アニメ『迷宮のしおり』(2026年1月公開/声の出演)、ミュージカル『PRETTY WOMAN The Musical』(2026年1~3月)『AmberS -アンバース-』(2026年4月)がある。

『天文館探偵物語』2025年12月5日(金)より全国ロードショー

Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
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監督・脚本:諸江亮
主演:寺西拓人
出演:大原優乃、肥後遼太郎、室龍太、高田翔、原嘉孝(友情出演)、西岡德馬
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取材・文:斎藤香

文:斎藤 香(映画ガイド)

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