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日本酒造組合中央会が海外トップソムリエを招聘し、宮城・秋田の蔵元ツアーを開催

  • 2025.12.5

日本酒造組合中央会は、各国のソムリエ協会代表やソムリエコンクールの優勝・受賞歴を持つトップソムリエ5人を招聘し、11月17日(月)〜21日(金)の5日間に宮城県・秋田県の蔵元を訪問するツアーを実施した。また、11月22日(土)には、報道関係者向けのトークセッション、酒蔵関係者を集めた交流会を開催した。

海外のトップソムリエ5人を招聘しツアーを開催

日本酒造組合中央会は、ユネスコ無形文化遺産に登録された「伝統的酒造り」に関わる日本酒業界最大の団体。国内外に向け日本酒、および日本酒文化の魅力発信に取り組む。フランスソムリエ協会や国際ソムリエ協会と提携し、世界中に日本酒を広めている。

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宮城県と秋田県の酒蔵を訪問し酒造りについて実際に体験しながら理解を深める[/caption]

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麹づくりの工程を学ぶ[/caption]

今回のツアーでは、宮城県と秋田県の酒蔵をはじめ、日本文化や発酵技術に関連する11の施設を5日間にわたり訪問。

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酒米をつくる田んぼや日本酒造りを支える自然環境について学ぶ[/caption]

トップソムリエ5人は、試飲のほか、日本の食文化・自然環境・酒造りの現場など多面的な体験を通じて、日本酒の魅力や可能性を深掘りした。

なお5人はベトナム、フランス、ポーランド、スペイン、ブラジルから参加している。

海外で日本酒を扱うソムリエから生の声を聞く

トークセッションと酒蔵関係者を集めた交流会では、多数の報道関係者や酒造関係者が訪れ、活気ある雰囲気の中で意見交換が行われた。

トークセッションでは、海外の高級レストランの現場で日本酒を扱うソムリエたちから生の声が寄せられ、各国の日本酒市場の現状や今後の可能性について熱い議論が展開された。

セッション後には、日本酒15銘柄ほどの試飲会を実施。ソムリエと蔵元が直接対話し、海外マーケットの状況や酒質の評価について活発に意見を交わした。

参加者からは「海外の現場での評価を直接聞けたのは非常に貴重」「ソムリエの表現技術は、日本酒の魅力を伝える上で学ぶ点が多い」などの声が寄せられ、日本酒造りの新たな視点を得る機会となった。

酒器に触れて日本酒文化への理解をさらに深める

イベント後は、ビル内の「日本の酒情報館」で開催されていた益子焼の展示イベント「ほっと酒呑む酔い器展 by古風路」も訪問。

日本の伝統技術が生み出す酒器に触れるなど、日本酒文化への理解をさらに深めた。

ユネスコ無形文化遺産に登録された「伝統的酒造り」を背景に注目が高まる日本酒は、いま世界のファインダイニングを中心に存在感を急速に高めており、“食中酒の新たな選択肢”として確固たる地位を築きつつある。

繊細な香味、アミノ酸由来の旨味、料理との高い親和性が評価され、シェフやソムリエからは「ペアリングの幅を広げる革新的な酒」との声も。登壇ソムリエたちも「ファインダイニングの現場ではすでに日本酒が受け入れられている」と語り、日本酒の国際的価値の高まりが示された。トップソムリエたちは「自国へ戻ったら日本酒をさらに広めたい」と語ったという。

日本酒造組合中央会では今後も海外市場の開拓と、日本酒文化の普及に向けた取り組みを強化していくとしている。

海外でも高い評価を得ている日本酒の今後に注目だ。

日本酒造組合中央会HP:https://japansake.or.jp/sake

(淺野 陽介)

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