1. トップ
  2. ダイエット
  3. 「歩く」と「走る」どっちが痩せる?同じ時間・同じ距離でわかりやすく比較

「歩く」と「走る」どっちが痩せる?同じ時間・同じ距離でわかりやすく比較

  • 2025.12.4

「歩く」と「走る」のどちらが痩せるのかは、多くの人が気になるテーマです。歩くと走る、それぞれの脂肪燃焼効果や特徴を、理学療法士でパーソナルトレーナーの安藤 瑞樹さんに聞きました。

歩く、走る、どっち が 痩せる?

「結論から言うと、短期間で集中的にカロリーを消費したいなら『走る』、運動習慣がない人が無理なく続けて痩せたいなら『歩く』が最適です。

走る方法は同じ時間で多くのカロリーを消費できますが、身体への負担が大きく、続けにくい人もいます。一方、歩く方法は走るより時間は必要ですが、疲れにくく毎日でも取り入れやすいため、長期的には安定してカロリーを消費し、結果として痩せる人が多い特徴があります」

歩く・走るの違いから目的別の選び方、効果的な組み合わせ方まで、わかりやすく解説します。関連する疑問にもまとめて答えていきます。

歩くと走るの違い|ダイエット効果を比較

「歩く」と「走る」には運動強度や負荷に違いがあります。効果の特徴を押さえることで、目的に合った運動を選びやすくなります。

消費カロリーの違い

体重60kgの人が30分運動した場合と、5km移動した場合の消費カロリーは次の通りです。

■体重60kgの人が運動した場合の消費カロリー比較

運動内容(速度目安) 30分の消費カロリー 5km移動時の消費カロリー ウォーキング(時速3〜6km) 約80〜130kcal 約220〜240kcal ランニング(時速8km) 約240〜260kcal 約300〜320kcal

「歩く」は一定の負荷で安定して脂肪を燃焼しますが、「走る」は強度が高く、同じ時間でも距離でも消費量が大きくなります。

短期間で変化を感じたい場合は「走る」が向きます。負担を抑えながら運動量を確保したい場合は「歩く」が効果的です。

身体への負荷と筋肉の使い方の違い

「歩く」場合は衝撃が小さいため、下半身の筋肉を軽い負荷で繰り返し使う運動になります。ふくらはぎや太ももの裏側の筋肉が動きやすく、血流の改善やむくみの軽減につながりやすい特徴があります。体幹も自然に使うため、姿勢の安定にも役立ちます。

一方「走る」場合は着地の衝撃が大きく、前ももの筋肉やお尻の筋肉を強く使います。歩くよりも筋肉への刺激が強いため、下半身の筋力アップや体幹の引き締まりを感じやすい運動です。

筋肉の動きが大きくなることでエネルギー消費も増え、基礎代謝の向上にもつながります。

心肺機能と代謝への違い

「歩く」は軽い負荷で呼吸が整いやすく、疲労が溜まりにくい運動です。日常生活の延長として取り入れやすく、継続によってじわじわと代謝が高まる特徴があります。体力に不安がある人でも始めやすく、生活の中で自然に取り組めます。

「走る」は心拍数が高まりやすいため、心肺機能の向上に直結します。身体の内部にかかる刺激が大きく、走る習慣がつくと持久力が伸びやすくなります。心肺機能が向上すると酸素を使う力が高まり、脂肪燃焼が効率的になるメリットがあります。

継続しやすさの違い

「歩く」場合は疲労が溜まりにくく、日常の中で取り入れやすいため習慣化しやすい特徴があります。心地よい負荷で続ける方法はモチベーションが維持しやすく、体脂肪の減少も安定しやすくなります。

一方、日々の予定が詰まりやすく、運動に十分な時間を用意しにくい人は「走る」が向きます。短時間で運動効果を得やすいため、限られた時間で効率良く消費カロリーを確保できます。疲労が溜まりやすい面はありますが、週2〜3回でも十分な運動量を得られる方法です。

継続のしやすさは性格や生活パターンによって変わるため、運動に割ける時間や体力に合わせて選ぶと続きやすくなります。

次:どっちが痩せる?目的別で選ぶダイエット運動

「走る」と「早歩き」、どっちが痩せる?【1問1答クイズ】

どっちが痩せる?目的別で選ぶダイエット運動

歩くと走るのどちらが適しているかは、求める効果によって異なります。目的に合わせて選択して、運動効率を上げましょう。

短期間で体重を落としたい人は「走る」

走る場合は心拍数が高まり、脂肪燃焼の速度が速くなります。限られた時間で効果を出したい人や運動習慣がある人は「走る」が向きます。週2〜3回でも十分なカロリー消費が期待できます。

運動習慣をつけたい人は「歩く」

歩くことは負担が少ないため、継続しやすく運動量を確保しやすい効果があります。運動が苦手な人、体力に不安がある人、怪我を避けたい人は「歩く」から始めると続けやすくなります。

気軽に取り組めるため、総消費カロリーが増えて痩せやすい状態になっていきます。

脚やせを狙う人は「歩く」が向きやすい

脚やせを目指す場合は、歩くことで下半身の血流が整い、むくみが軽減しやすくなります。急にランニングを始めると太ももが張りやすく、脚が太く見える原因になります。

まずは「歩く」で筋肉のバランスを整え、軽く「走る」を組み合わせる方法が適切です。

\タップして動画を再生/

最も効率よく痩せるのは「歩く+走る」の組み合わせ

「歩く」と「走る」を組み合わせると、バランスよく運動効果が高まります。負荷と休息が交互に入るため、初心者でも続けやすい方法です。

インターバルが脂肪燃焼を高める理由

インターバルとは強度の高い運動と低い運動を交互に行う方法です。

例として、次のような方法があります。

早歩き2分

軽いランニング1分

上記を繰り返すことで心拍数の上昇と回復が交互に起こり、脂肪が燃えやすい状態が続きます。「歩く」より消費カロリーが大きく、ランニングより疲労が溜まりにくい効果があります。

初心者でも取り入れやすいインターバルのやり方

最初は走る時間を短く設定し、歩く時間を長めにすると続けやすくなります。

歩く3分+走る30秒
歩く2分+走る1分

日によって体調に合わせて強度を調整すると無理なく続けられます。疲労を感じた日はウォーキングのみに切り替える方法も効果的です。

痩せない原因は運動の強度や継続にある

「歩く」と「走る」を行っているにもかかわらず体重が落ちない場合は、強度や頻度が適切ではない可能性があります。

強度が低すぎて脂肪燃焼につながっていない

「歩く」場合は少し息が上がる程度の速度が適切です。ランニングの場合は会話がぎりぎりできる強度が目安になります。速度が遅すぎると脂肪が燃えにくくなり、効果を感じにくくなります。

運動時間が短すぎる

短時間の運動は脂肪燃焼の実感につながりにくくなります。最初は15〜20分を目安にし、徐々に時間を伸ばしていく方法が適切です。長く続けられる強度に調整すると習慣化しやすくなります。

継続できていない

週1回だけでは効果が感じにくくなります。「歩く」の場合は週4回程度、「走る」場合は週2〜3回が目安になります。日常生活の中で取り組みやすい運動を選ぶと継続が安定します。

トレーナー直伝!走るのに飽きたり、三日坊主でやめた人が再開する方法

よくある質問|歩く・走るで迷う人向けのQ&A

よく検索される疑問をまとめて解説します。歩くと走るの違いや効果を簡潔に知りたい人が理解しやすい内容で整理しています。

歩く・走る、同じ時間ならどっちが痩せますか?

同じ30分ならランニングの方が消費カロリーが多く、脂肪燃焼の効率が高くなります。心拍数が上がりやすいため短時間でも効果を感じやすい運動です。時間を確保しにくい人にも取り入れやすい方法です。

歩く・走る、同じ距離ならどっちが痩せますか?

同じ距離を移動する場合でもランニングは強度が高く、消費カロリーが大きくなります。前述したとおり、体重60kgの人が5km移動した時の消費カロリーは、ウォーキング(時速3~6km)で約150kcal、ランニング(時速8km)で約300kcalです。

短期間で変化を出したいなら「走る」をメインに、運動習慣にしたいなら「歩く」をメインにしてもいいでしょう。

歩く方が痩せるというのは本当ですか?

歩く場合は無理なく続けやすいため、長期間で総消費カロリーが増える傾向があります。結果として痩せる人が多くなります。短時間で大きな効果は出にくいですが、安定した体脂肪の減少につながりやすい特徴があります。

「散歩」と「ジョギング」ではどちらが痩せますか?

ジョギングは強度が高いため短時間で痩せる効果があります。散歩は初心者向けで習慣化しやすい特徴があります。時間を確保できる場合は散歩でも十分にカロリーを消費できるため、自分の体力に合わせて選ぶ方法が適しています。

「歩く」と「走る」を繰り返すと痩せますか?

インターバル形式で行うと脂肪燃焼が高まり、短時間でも効果が得られます。強度にメリハリがつくことで心拍数が上がりやすく、「歩く」だけより効率良くカロリーを消費できます。

室内ウォーキングで脂肪燃焼!家でできる楽しい有酸素運動8メニュー

監修者プロフィール

理学療法士・パーソナルトレーナー 安藤 瑞樹

総合病院で約7年間、理学療法士として、スポーツ・一般整形のリハビリに従事。独立後約4年間、パーソナルトレーナーとして勤務。2021年にパーソナルトレーニングジムJuntosをオープン。現在、パーソナルトレーナーの他、高校サッカー部のトレーナーとしても活動中。

パーソナルトレーニングジムJuntos
https://juntos-tokachi.com/

<Edit:MELOS編集部>

元記事で読む
の記事をもっとみる