「子供ができないのは、あなたが原因」と責める義母。だが、夫が漏らしたある事実に顔色が一変【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

結婚して3年、夫とは仲良く暮らしていますが、一つだけ大きな悩みがありました。
それは、近くに住む義母の存在です。
義母は昔ながらの考えを持つ人で、「跡継ぎを生むのが嫁の務め」と信じて疑いません。

ある週末、義実家での食事会でのこと。
いつものように義母の「孫攻撃」が始まりました。

「ねえ、まだなの？近所の〇〇さんのところは、もう二人目なんですってよ」

私が曖昧に微笑んでやり過ごそうとすると、義母の言葉はさらにヒートアップしました。

「あなたいつもそうやって誤魔化すけどね、子供ができないのはあなたの体が冷えてるからじゃないの？ちゃんと体調管理してるの？うちの息子は健康そのものなんだから、子供ができないのは、あなたが原因よ」

親戚もいる前で、根拠もなく私を「不妊の原因」だと決めつける義母。
悔しくて涙が出そうになりましたが、ここで言い返せば角が立つと思い、私は唇を噛んで耐えていました。

すると、今まで黙って聞いていた夫が、静かに箸を置きました。

「母さん、もういい加減にしてくれ」

夫の声は低く、怒りに震えていました。
驚く義母に、夫はため息交じりに衝撃の事実を告げました。

「〇〇（私）を責めるのはやめてくれ。実は二人でブライダルチェックに行ったんだ。……子供ができにくい原因は、俺の方にあったんだよ」

その瞬間、部屋の空気が凍りつきました。
義母は口をパクパクさせ、顔色がサーッと青ざめていきます。

「え……う、嘘でしょ？だってあなたは昔から病気ひとつ……」

「健康とか関係ないんだよ。これが現実だ。だから二度と、彼女を責めるようなことは言わないでくれ」

夫のきっぱりとした言葉に、義母は完全に沈黙。
「ご、ごめんなさい……」と蚊の鳴くような声で呟き、小さくなってしまいました。

自分の息子が原因だと知った途端、あれほどの勢いはどこへやら。
それ以来、義母から「孫」の話題が出ることは一切なくなりました。
今では私に気を遣ってか、高級なフルーツやお肉が頻繁に届くようになり、我が家の食卓は以前より豊かになっています。

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