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「母乳じゃないと可哀想ね」と嫌味な義母。だが、義父のある一言に、義母が黙り込んだワケ【短編小説】

  • 2025.12.2
「母乳じゃないと可哀想ね」と嫌味な義母。だが、義父のある一言に、義母が黙り込んだワケ【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

「母乳じゃないと愛が足りない」義母の偏見

第一子を出産し、夫の実家へ帰省していた時のことです。
初めての育児で、私は母乳が思うように出ず、ミルクと混合で育てていました。
自分でも「もっと母乳が出ればいいのに」と悩み、少しナーバスになっていた時期でした。

ある日、私がリビングで哺乳瓶にお湯を入れていると、それを見ていた義母がわざとらしく大きなため息をつきました。

「あらあら、また粉ミルク? ……〇〇ちゃん(赤ちゃん)、も母乳じゃないと可哀想ね」

その言葉にドキッとしました。義母はさらに続けます。

「昔から『母乳は血液、ミルクは異物』って言うじゃない。やっぱり母親の愛情と免疫をあげるには、母乳じゃないとダメよ。楽をしようとしちゃいけないわ」

私が楽をしたくてミルクにしているわけではないことは、何度も説明したはずです。
しかし、義母は「母乳神話」を信じ込んでおり、私の事情などお構いなし。
「母親失格」と言わんばかりの嫌味に、私は悔しくて俯くしかありませんでした。

その時、新聞を読んでいた義父がバサッと紙面を閉じ、こちらを向きました。

「お前だってそうだったろ」義父の強烈なカウンター

「おい母さん、さっきから聞いていれば偉そうなことを言っているが……自分たちの時のことを忘れたのか?」

普段は無口な義父の言葉に、義母はキョトンとしています。

「え? 何のこと?」

義父は呆れたように笑って言いました。

「俺たちの息子(夫)は、最初から『完全ミルク』で育てただろう。お前、『今のミルクは栄養満点だし、腹持ちが良くて夜泣きも少ないから最高!』って、大喜びで哺乳瓶を振っていたじゃないか」

その瞬間、義母の動きがピタリと止まりました。 義父はさらに追い打ちをかけます。

「自分がミルクで育てて立派に息子が育ったのに、嫁さんには『かわいそう』なんて言うのはおかしいんじゃないか? 俺には、孫も元気に育ってるように見えるけどな」

義母は顔を真っ赤にして、

「そ、それは……時代が違うのよ!」

とモゴモゴ言い訳をしていましたが、明らかに分が悪そうです。

自分の棚上げをバラされた義母は、それ以来、私の育児に口を出してくることはなくなりました。
無口な義父の意外な援護射撃に、私は心の中で拍手喝采を送りました。

 

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

 

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