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4人に1人が耳の違和感の経験あり…でも6割以上は放置?大正製薬の調査で“耳の無関心”が浮き彫りに

  • 2025.12.2

大正製薬株式会社は、20~60代の男女1000人を対象に「耳のケアと聴覚リスク」に関する意識調査を実施。4人に1人(25%)が耳の不調を経験していることが明らかになった。

「耳の聞こえ方について違和感を持ったことがある」という人が25%という結果に
「耳の聞こえ方について違和感を持ったことがある」という人が25%という結果に

6割以上が耳の違和感を放置!「いずれ治る」と過信する傾向も

調査の末、耳の不調の症状として多く挙がったのは、「耳が詰まったような感覚」「聞こえにくい」「キーンやピーといった高い音が聞こえる」といったもの。さらに、7割以上が「日常生活で困ったことがある」と答えており、ほかにも「聞き返すことが増えた」「集中力が落ちた」「寝付きにくくなった」など、生活面での支障を感じる人も多かった。

【画像】4人に1人が訴える耳の違和感や不調の詳細
【画像】4人に1人が訴える耳の違和感や不調の詳細
7割以上の人が耳の不調により日常生活で困ったことがあるという
7割以上の人が耳の不調により日常生活で困ったことがあるという
日常生活で困ったことの詳細
日常生活で困ったことの詳細

また、耳に違和感を感じた人のうち、65.6%が「特に何もしなかった」と回答しており、多くの人が症状を放置している実態が明らかに。その理由として、「いずれ治ると思った」「年齢のせいだと思った」「生活に支障がなかった」が上位に挙がり、耳の不調を軽視する傾向がうかがえる。

65.6%の人が耳の違和感を放置していることが発覚
65.6%の人が耳の違和感を放置していることが発覚
放置理由も耳の不調を軽視する傾向に
放置理由も耳の不調を軽視する傾向に

そして、「健康診断を除き、年に1回以上定期的に医療機関を受診しているか」を尋ねたところ、「歯科」は43.3%、「眼科」は14.2%に対し、「耳鼻科」はわずか8.4%にとどまった。耳は変化に気づきにくく、見た目にもわかりづらいため、ほかの部位に比べてケアの優先度が低くなっているようだ。

定期的に耳鼻科に通院する人はごく少数
定期的に耳鼻科に通院する人はごく少数

耳やその周辺のストレッチ、耳によいとされるサプリの摂取、耳ケア用市販商品の使用などのセルフケアについて尋ねたところ、92%が「行っていない」と回答。その理由は「特に理由はない」(65.5%)、「何をしていいかわからない」(23.3%)が多く、耳のケアが習慣化していないだけでなく、方法を知らない人が大多数であることが明らかになった。

9割以上が耳のセルフケアを実施していないようだ
9割以上が耳のセルフケアを実施していないようだ
耳のセルフケア方法そのものがあまり浸透していないことがわかる
耳のセルフケア方法そのものがあまり浸透していないことがわかる

耳の違和感を感じたら、早めの受診を

調査結果に対して、川越耳科学クリニック 院長で埼玉医科大学 客員教授の坂田英明さんは、「突発性難聴は自然治癒が望めないケースが多く、放置すると回復が難しくなります。片耳の聞こえ方に違和感を感じたら、早めに耳鼻咽喉科を受診してください」と警鐘を鳴らす。

坂田さんによると、内耳や脳神経に障害が出る感音難聴や混合難聴などは、治療しても聴力の回復が難しい場合があるという。一方で、物理的な障害による伝音難聴は治療で改善が見込めるため、日ごろからのセルフケアで早期に異変に気づき、早めの治療を受けることが重要なのだとか。

川越⽿科学クリニック 院⻑で埼⽟医科⼤学 客員教授の坂⽥英明さん
川越⽿科学クリニック 院⻑で埼⽟医科⼤学 客員教授の坂⽥英明さん

耳は、会話や音楽など“社会とのつながり”を支える大切な感覚器官だ。聞こえにくさは自信の喪失や消極的な態度にもつながりやすく、生活の質にも影響を及ぼす。今回の調査は、そんな耳への無関心が進む現状を映し出した。違和感を放置せず、日常の小さな変化にも耳を傾けることが、健やかな毎日への第一歩となりそうだ。

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