1. トップ
  2. ジョニー・デップが来日!「日本はすばらしいアートを世界に発信してきた土地」自身の没入型アート展で記者会見

ジョニー・デップが来日!「日本はすばらしいアートを世界に発信してきた土地」自身の没入型アート展で記者会見

  • 2025.12.1

ジョニー・デップによる没入型アート展「A Bunch of Stuff - Tokyo」が2025年11月28日~2026年5月6日(振休)、高輪ゲートウェイ駅すぐ側のNEWoMan高輪の屋内イベントスペース「+Base 0(プラスベースゼロ)」にて開催中。これに伴い、2025年11月27日にジョニー・デップが来日記者会見を実施。“アーティスト”としての創作プロセスやインスピレーションを語った。

8年半ぶりに来日したジョニー・デップ
8年半ぶりに来日したジョニー・デップ

デップにとっての絵画は、映画や音楽で名声を得る以前からの聖域であり、思索や逃避の場だった。そしてスケッチやシルクスクリーンの実験であふれた彼のスタジオは、創造性が自由に流れるプライベートな空間だった。

そんな彼の“アトリエの雰囲気”を体験できる本展。今回米国外では初めて、100点以上の作品や私物、貴重なアイテムが、デップのスタジオや自宅から東京に運ばれた。

展示される全作品、オブジェ、厳選された家具は、彼が世界中に構えるスタジオや自宅から集められた
展示される全作品、オブジェ、厳選された家具は、彼が世界中に構えるスタジオや自宅から集められた
デップのアトリエを体感できる展示
デップのアトリエを体感できる展示
デップは“きれいな美術館に自分のアートを置く”ことにアレルギー反応を示したそう。そこで、“ボヘミアンシックな内装・デップらしくカオスに満ちた内装”で展示をすることになったという
デップは“きれいな美術館に自分のアートを置く”ことにアレルギー反応を示したそう。そこで、“ボヘミアンシックな内装・デップらしくカオスに満ちた内装”で展示をすることになったという
20代前半から現在にいたる60点以上の作品が、5つの異なる空間で展示されている
20代前半から現在にいたる60点以上の作品が、5つの異なる空間で展示されている

30年以上前に制作された自画像から最近の表現豊かな作品まで、一点一点が、彼の経験、感情、想像力の断片を映し出している。その中でも特に注目したい本展の目玉は、東京限定の展示として特別にデザインされた没入型空間だ。

展示の中心に位置する“ブラックボックス”内で、映像化したデップの絵画が駆け巡るのがポイント。映画のような音響とアニメーションに包まれる空間で、来場者は“ジョニー・デップの創造的宇宙”へと誘われる。

亡き愛犬、Moohman(ムーマン)と共に“花畑に没入する”という体験もできる。同所にはデップ自身の声も流れる
亡き愛犬、Moohman(ムーマン)と共に“花畑に没入する”という体験もできる。同所にはデップ自身の声も流れる
展示の中心にはブラックボックスが位置する。ここではデップの絵画が映像化され、13分のループで大型スクリーンに流れる
展示の中心にはブラックボックスが位置する。ここではデップの絵画が映像化され、13分のループで大型スクリーンに流れる
愛犬を描いた大きな絵画
愛犬を描いた大きな絵画
各空間は独自の雰囲気を帯びている
各空間は独自の雰囲気を帯びている
入場すると、ハンター・S・トンプソンの引用文が来場者を迎える。迷宮のような部屋を通り抜けると、デップのスタジオを想起させるボヘミアン風インテリアが広がる
入場すると、ハンター・S・トンプソンの引用文が来場者を迎える。迷宮のような部屋を通り抜けると、デップのスタジオを想起させるボヘミアン風インテリアが広がる

デップは、「自分は絵描きではないかもしれないけれど、絵を描く人間だっていうところを人に見せてもいいのではないか?と考えました。そして、非常に抽象的な形ではあるんだけど、僕が描くパーソナルなことを自分の思う形で表現したのが今回の展示です」とコメント。

続けて、「絵を描くということは、自分にとっては実験のようなもの。それと同時に、現実逃避でした。目の前にあることから自分を1度切り離すための逃避であり、瞑想的な時間なんです。レッスンを受けたりはしなかったんですけど、絵を描くうえでのさまざまなテクニックというのは、さまざまな人を見たり、人に聞いたり、本を読んだりして理解するようになりました。絵を描くということも、演技と同じで“表現”であることは変わりません。自分を安定させるためにはなくてはならないもので、もしこれがなければ自分の脳が爆発してしまうんじゃないか?と思うほど。自分にとっては欠かせないものになりました」と語った。

絵を描くという行為がなければ「自分の脳が爆発してしまうんじゃないか?」と思ったそう
絵を描くという行為がなければ「自分の脳が爆発してしまうんじゃないか?」と思ったそう
来日記者会見の様子
来日記者会見の様子
「今日も手に青いペンキを付けています」と暴露されると、「ちゃんとシャワーを浴びてきたからキレイですよ」とデップ
「今日も手に青いペンキを付けています」と暴露されると、「ちゃんとシャワーを浴びてきたからキレイですよ」とデップ
司会者の健闘を称えてハグするデップ
司会者の健闘を称えてハグするデップ

最後に、「米国外の同展の初開催地として日本を選んだ理由」を問われると、「ほかにも候補地はいくつかありましたが、東京は、とにかく何百年もの間一貫して素晴らしいアートを世界に発信してきた土地だと思っているからです」とデップ。

「東京は、それぞれが感性を持っていて、アートやアーティストをすごく大事にする場所。自分のことをアーティストだとは決して思っていなくて、単に絵を少し描く人間…なのですが。このチャレンジを受け入れてくれてすごく光栄です」と笑顔を見せていた。

会場には本人のサインも展示されている
会場には本人のサインも展示されている
 フォトコールに応じるデップ
フォトコールに応じるデップ

取材・文=平井あゆみ

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

元記事で読む
の記事をもっとみる