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亡くなった愛犬を目の前にしても何も感じない…?「現実から逃げていた」悲しみのあとに思い出は溢れる【作者インタビュー】

  • 2025.12.1
悲しみのタイムラグ 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)
悲しみのタイムラグ 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)

母からの連絡は、愛犬「たろう」の死だった。「今日の夕方にはお別れです」と書かれた文面を見て、急いで実家に帰る。そこには静かに息を引き取った「たろう」が眠っていた。姿を見たら、大号泣すると思っていたのに…?今回は、チャン・メイ(@masondixon402)さんの実話「今日の夕方にはお別れです。」を紹介するとともに制作の経緯など話を聞く。

ふとした瞬間の悲しみに寄り添う日にち薬

【漫画】愛犬が死んだ⁉「今日の夕方にはお別れです。」01 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)
【漫画】愛犬が死んだ⁉「今日の夕方にはお別れです。」01 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)
「今日の夕方にはお別れです。」02 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)
「今日の夕方にはお別れです。」02 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)
「今日の夕方にはお別れです。」03 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)
「今日の夕方にはお別れです。」03 画像提供:チャン・メイ(@masondixon402)

本作「今日の夕方にはお別れです。」は作者のチャン・メイさんの実体験が元に描かれている。飼っていた犬が亡くなったことがきっかけで描かれたという本作だが、「亡くなってすぐに描いたわけではなくて、数年経ってからふと『描きたいな』と思ったんです。寂しい気持ちが落ち着いたときだったのかもしれないです」と制作過程を語る。

悲しくても涙が出ない状況があるという場面は、狙って描いたそうで、「本当に気持ちが動くときって、きっとその出来事を目の当たりにしたときじゃなくて、もう少しタイムラグがあると思うんですよね。なんなら、その出来事とは全然関係ない日常的瞬間だと思っている」と述べている。例えば「お風呂でリラックスしてたり、掃除とかのルーティンをこなしているときだったり、頭の中がすっきりして落ち着いたときに『ぶわーっと感情が入り込んでくるような』そんな感情の動き方を描ければ、すごくリアルで生々しい表現になるだろうなと思って描きました」と本作のこだわりを教えてくれた。

また「大切な犬や人を亡くすということって、もうほんとにほんとにこれ以上ないくらい悲しい出来事だと思います。その一方で、誰にでもやってくるごくごく自然な出来事でもあるので、悲しい悲しいとばかりは言ってられなくって。どうにかその悲しさと向き合う必要がある」と語り、「見たもの聞いたもの読んだものが、薬とは言えなくても栄養となって回復を助けてくれることもあると思うんですよね。Xを通して、私の漫画がどこかの誰かの助けになっていればうれしいなと思います」と本作へ込めた思いを明かした。

取材協力:チャン・メイ(@masondixon402)

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