「俺の方が稼いでる」と家事を全拒否する夫。だが、義母に電話をかけると急遽態度を一変。実は【短編小説】

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

結婚当初は家事も分担してくれていた優しい夫。しかし、私の仕事が忙しくなり始めた頃から、夫の態度が急変しました。

「俺の方が稼いでるんだから、家事は稼ぎの少ないお前がやるのが道理だろ？」

これが、家事を拒否する夫の決まり文句になりました。

私たちは共働きです。確かに夫の方が少し年収は上ですが、私も正社員としてフルタイムで働いています。

それなのに、家に帰ると夫はソファでスマホゲームに夢中。私が急いで夕飯を作り、洗濯物を畳んでいても、手伝う素振りすら見せません。

「お茶、まだ？」

「稼いでる俺を敬えよ」

そんな言葉を投げかけられるたび、私の心はすり減っていきました。

ある週末の朝のことです。夫が飲み散らかしたビールの空き缶と、食べこぼしたスナック菓子がリビングに散乱していました。

「ねえ、自分のゴミくらい片付けてよ。今日は私も溜まった掃除をしたいの」

私がそう言うと、夫は面倒くさそうに溜め息をつき、またあの言葉を口にしました。

「だからさ、俺の方が稼いでるんだって。高給取りの手を煩わせるなよ。お前がやればいいだろ」

その瞬間、私の中で何かがプツンと切れました。

「そんなに稼ぎが偉いの？じゃあ、お義母さんにもその理屈が通じるか聞いてみるわ」

私がスマホを取り出すと、夫は鼻で笑いました。

「はっ、好きにしろよ。母さんは古い人間だからな。『男を立てろ』って言われるのがオチだぞ」

夫の許可が出たので、私は迷わず義母に電話をかけ、スピーカーモードにしました。

「あ、お義母さん？今彼が『俺の方が稼いでるから家事は一切しない』って言ってるんですけど……」

夫はニヤニヤしながら私の手元のスマホを見ています。しかし、電話の向こうから聞こえてきたのは、義母の怒鳴り声でした。

「あんた何言ってるの！？先月『会社の業績が悪化してボーナスが出ない、生活できない』って泣きついてきたから、私がお金を振り込んだんじゃない！〇〇さん（私）には内緒にしてくれって言うから黙ってたけど、家でそんな態度とってるの！？」

夫の顔から、みるみる血の気が引いていきました。

「えっ、母さん、いや、それは……」

「稼いでる？親に借金してる分際で何を偉そうに！」

実は夫、半年前に自分のミスで役職を外され、大幅に減給されていたのです。その減った分を、私に隠れて義母から借りて補填し、「高収入の夫」を演じていたのでした。

私の前で見栄を張るために嘘をつき、さらに家事まで押し付けていたことが露呈した夫。

その日以来、義母からの援助は打ち切られ、お小遣い制になった夫は、文句ひとつ言わずにトイレ掃除からお皿洗いまでこなしています。

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※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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