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Mrs. GREEN APPLE大森元貴が明かす、楽曲制作の裏側披露への想いと若井滉斗&藤澤涼架への感謝「2人がいなければ楽曲を作れていない」

  • 2025.11.29

今年メジャーデビュー10周年を迎えた3人組バンドMrs. GREEN APPLE(通称:ミセス)のライブフィルム『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE ~FJORD~ ON SCREEN』と、ドキュメンタリー『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM ~THE ORIGIN~』の同時公開がスタート。11月29日にはTOHOシネマズ日比谷で【MGA MAGICAL 10 YEARS SPECIAL GREETING & CINEMA VIEWING】と題したスペシャルイベントが行われ、Mrs. GREEN APPLEの大森元貴、若井滉斗、藤澤涼架が出席した。

【写真を見る】若井滉斗のエアギター炸裂!大森元貴も楽しそうな笑顔を見せた

メンバーの手元が見えたり、大森が目にした景色を体感できることも醍醐味!写真を見ながら映画の魅力を語り合った
メンバーの手元が見えたり、大森が目にした景色を体感できることも醍醐味!写真を見ながら映画の魅力を語り合った

『FJORD』は、7月26、27日に開催され、2日間で約10万人の観客を動員したミセス史上最大規模のライブを体感できるライブフィルム。一方の『THE ORIGIN』は、日本の音楽シーンを牽引する彼らの“今”と“その先”を追いかけたドキュメンタリー映画だ。ステージでは、2つの映画を捉えた300枚の写真を背景にトークが行われた。

Mrs. GREEN APPLEの大森元貴
Mrs. GREEN APPLEの大森元貴

『FJORD』の上映後、大歓声に包まれて登場した3人。ライブ当日の様子について、大森は「すご…!って。なかなか一堂に集結することはない(観客)数ですから。びっくりしましたし、感動しました」とステージから見た景色を思い返し、「やれることを全部やったような。ウォーターキャノンや炎、フロートなど、冒頭でアンコールのよう。どれもステキな思い出です」としみじみと語った。この日のライブを映画にした想いに話が及ぶと、大森は「メジャーデビュー10周年の大事なライブ。多くの人にぜひ観てもらいたい。当日観ることができなかった方もいると聞いて。改めて作品として届けるべきだと思いました」と吐露。

Mrs. GREEN APPLEの若井滉斗
Mrs. GREEN APPLEの若井滉斗

映画として観たことで「発見がたくさんあった」という若井は、「こんなところで、こんな表情をしていたんだとか。始まる直前の僕の顔、見ました?ステージに立って1曲目の始まる前の顔」と問いかけて、会場も大笑い。「ライブ当日には発見できなかったことが、映像に詰まっている」と力を込めた。さらに藤澤が「『自分たちのライブって、自分たちでは体感できない』とメンバーで話していて」と続くと、大森が「Mrs. GREEN APPLEのライブをどうやってもお客さんとして観ることができない、世界で唯一の3人」とにっこり。藤澤は「ライブフィルム自体が新しい体験になっていると感じた」と新鮮な気持ちを得たとのこと。「全席、最前列」というキャッチコピーが掲げられた本作だが、大森は「ミセスが目の前にいると、僕らでも思った。そのキャッチコピーに恥じないような内容になっていると思いましたが、いかがでしたでしょうか?」と呼びかけると、大きな拍手が上がっていた。

Mrs. GREEN APPLEの藤澤涼架
Mrs. GREEN APPLEの藤澤涼架

一方、ドキュメンタリー『THE ORIGIN』への想いについて、大森は「チームが我々のことを遜色なく届ける覚悟、愛情をすごく感じている。映画として届けて間違いないと思った。楽曲など我々を知っていただける機会が増えて、非常に感謝しています。そこで、奥行きをしっかりと見せていくことをしないと。この人たちも生き物なんだと伝わる機会になるといいなと思っていました」と自分たちの素顔や、支えてくれているスタッフやチームの力を伝えたいという気持ちがあったとのこと。

【写真を見る】若井滉斗のエアギター炸裂!大森元貴も楽しそうな笑顔を見せた
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劇中では3人が個別インタビューでこれまで話したことがないような胸の内を明かしているだけでなく、楽曲「Variety」の制作過程をはじめ、大森がゼロから楽曲を生み出す瞬間も捉えている。禁断の扉が開いたような場面だが、大森は「鶴の恩返しのような」と作業部屋について表現しつつ、「(映画の製作陣から)そういうシーンを撮れないかと言われて、『なに?』と思ったんだけど」と率直な想いを告白。藤澤も「監督さんからお話を伺って、『なんで?』っていう話はしましたね」とその企画に驚いたそうで、「いままで、僕らメンバーにもゼロから曲を作る瞬間は見せたことがないですし、僕たちはなによりも元貴が作る楽曲を大切にして活動しているわけで。その根幹を見せるというのは、どういうことなんだろうと。その元貴の覚悟は、最初は計り知れなくてわからなかった。それくらいすごいこと」だと熱弁。

会場に手を振った
会場に手を振った

その覚悟を決めた理由について、大森は「僕も人であって、決して魔法を使っているわけでもないですし、いろいろなものをすり減らして、いろいろなものを考えていて」と切り出し、「今回は『Variety』という楽曲ですが、これまでリリースした全部の楽曲それぞれに一概には言えない作り方とストーリーがある。洋服もそうだけれど『職人が手作業で刺繍をしています』と言われると、いろいろな想いが詰まって、人が紡いでいるものなんだと思える。楽曲もストーリーがあって、血が通っていると思うと、違う聴こえ方がしたり、これからの我々にとってきっと失うものもあるけれど、きっと得ることもたくさんある決断かなと思ってOKしました」とこれからの糧になるものだと判断したと振り返る。

若井滉斗、ノリノリ!3人の仲の良い様子に会場も大盛り上がりだった
若井滉斗、ノリノリ!3人の仲の良い様子に会場も大盛り上がりだった

若井は「作曲途中から見たことはあるけれど、ゼロからイチは見たことがなかった」とうなずき、「本当に見ていいのかと思いました」とコメント。その場面を目の当たりにして「大森元貴ってやっぱりすごいんだなと、メンバーとしても思いました。改めて尊敬する。このスピード感で曲ができていて。それでいてスピードを重視しているのではなく、一つ一つに命を吹き込んで、命を削って曲を生み出している。やっぱりすごいなと思いました」と賛辞を重ねた。藤澤も、「元貴の、Mrs. GREEN APPLEとして作曲しているんだという想いが映像から垣間見えた。それをこのスピード感でやっているのはすごいこと」と3人の曲として作っていることが、ひしひしと伝わってきたと惚れ惚れ。大森は「見せてよかったのかなと、いまもまだ思うくらい」としながらも、「本来、見せてはいけないものを見せている。どういう形であれ、語っていってほしいなと思う。楽曲を作ることとか、ものを作ることって、とてつもない聖域だと思っている。好きに楽しんでいただけたらうれしい」と期待していた。

「いまのミセスのすべてを感じていただけたら」と願いを込めた
「いまのミセスのすべてを感じていただけたら」と願いを込めた

3人がパネルを見ながら仲のよいやり取りを繰り広げるひと幕もあり、会場も終始大盛り上がり。藤澤は「改めてMrs. GREEN APPLEが大事にしているもの、3人の内側にあるものを感じてもらえたらうれしいです。これからもっとミセスの楽曲や活動を楽しんで、受け取ってくれたらうれしい」と願い、若井は「僕たちのキラキラとした表の部分と、裏側の部分。いまのミセスのすべてを、2つの作品で感じていただけたら」と希望。大森は「この2つの作品を、メジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤーに公開できることをうれしく思います。この2本が持っている意味みたいなものが、届くといいなと切に願っています」と改めて感慨を口にし、「本当に愛情に満ちたチーム。2人がいなければ、僕は今日に至るまで楽曲を作れていないと思う。それぞれの不器用なひねくれた部分や愛情が、届くといいなと思っています。涼ちゃんのよさ、若井のよさが詰まった作品。ぜひ楽しんでください」とメンバーに愛情を傾け、イベントを締めくくった。

取材・文/成田おり枝

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