「げっぷが止まらない…」更年期女性に増えるげっぷ、そのまま放置しないで！気になる原因は

「ふとしたときにげっぷが出る」「外出中にげっぷが出そうになり焦った」
更年期世代になると、イライラやほてりといった有名な更年期症状の他に、このような悩みを抱えることがあります。早食いや炭酸飲料の摂取、ガムを噛んだ覚えなんてないのに、げっぷが出てしまい、悩んでいる人も。

げっぷの背景には、意外な病気が隠されている可能性もあります。人に言いにくい悩みの原因や対処法を確認してみましょう。

更年期は女性ホルモンの分泌量が減ることで、自律神経のバランスが乱れやすい時期です。この変化によってイライラや手足のほてりなどの有名な更年期症状以外にも、消化機能の低下や胃酸の逆流といった変化が引き起こされ、げっぷの頻度が増えることがあります。

また、更年期は仕事でも家庭でも、ストレスや不安を抱えやすい年代です。精神的な緊張状態が続くと、無意識に空気を飲み込む呑気症（どんきしょう）につながることもあり、その結果げっぷが増えることもあります。

これらのげっぷを「更年期だから仕方ない」と思い込むのは危険です。げっぷの原因には逆流性食道炎や胃炎などの、消化器系の病気が隠れている可能性もあります。げっぷだけではなく、胸やけや胃の痛みを伴う場合は、内科や消化器内科を受診してくださいね。

あまりにもげっぷが多いと「恥ずかしいから外に出たくない」と、引きこもりがちになってしまうことも。そうなる前に、日常生活の工夫によってげっぷ対策をしましょう。

食事はよく噛んで食べ、炭酸飲料やガムを控えるのがおすすめです。また、食後すぐに横になると食べたものが逆流しやすいので、しばらくは姿勢を保ちましょう。

更年期の自律神経の乱れには、軽い運動や睡眠環境の見直しも大切です。深呼吸を意識したり、ヨガやウォーキングをしたりして、リフレッシュしながら自律神経を整え、胃腸の働きを維持してくださいね。

漢方薬も選択肢のひとつです。胃腸の不調を改善したり、ストレスやイライラを和らげたりする効果が期待できる漢方薬を服用しましょう。医師や薬剤師に相談すれば、自分の体質に合うものを提案してもらえますよ。

監修／山形ゆかり●薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角、吉野家、薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発に携わる。