【要注意】電話加入権の7万2千円が返ってくる「噂」は本当？ いま固定電話に起こっていること

固定電話を取り巻く急激な変化とは？

固定電話は、携帯電話やスマートフォンの普及に伴い、役割を終えつつあるようにも見えますが、今なお多くの家庭や企業で利用され続けているのも事実です。しかし、NTT東日本・西日本（NTT東西）は、固定電話網のIP網への移行を進めており、それに伴い「メタル回線」の段階的な廃止と料金の値上げを発表しました。この変化により、解約すべきか否かでお悩みの方も多いのでは？

そこで今回は、スマホライフPLUS（https://sumaholife-plus.jp/）に掲載された記事を参考に、固定電話に関する最新情報をご紹介。各項目の詳細はぜひスマホライフPLUSでご確認ください。

1：「電話加入権7.2万円返金」はデマ！期限付きの債券に注意

X（旧Twitter）やTikTokなどのSNS上で、「固定電話のメタル回線が撤廃されることに伴い、電話加入権の費用7万2,000円が返金される」「手続きの期限は2027年7月5日まで」という情報が拡散していますが、結論としてこれは誤り（デマ）です。

電話加入権とは「施設設置負担金」のことであり、NTT西日本では公式サイトで、解約時等にも返還していないことを明言しています。しかし、「2027年7月5日」という期限が広まった背景には、本当に返金を受け取れる可能性がある「加入者等引受電信電話債券」（加入者債券）の存在があります。

NTTグループは、公社時代に発行されたこの債券の元利金の支払いを、2027年7月5日をもって終了することを公表しているため、心当たりのある方は期限内の手続きが必要です。

＜出典＞

【要注意】固定電話を解約すると「電話加入権」7万2千円が返ってくるのは本当か？

（スマホライフPLUS）

2：アナログ回線の衰退と大手企業のサービス終了

固定電話を取り巻く変化は、NTT東西によるPSTNマイグレーション（IP網への切り替え）だけにとどまりません。ソフトバンクは、法人および個人向けに提供してきた直収型固定電話サービス「おとくライン」を2030年3月31日をもって終了すると2025年10月30日に発表しました。

この背景にあるのは、通信業界全体で進む「脱・アナログ回線」という大きな流れです。NTTがPSTNのIP網への切り替えに踏み切った最大の理由は、PSTNを構成する交換機が製造から数十年が経過し、維持限界が目前に迫っているためです。

なお、ソフトバンクが提供するLTEネットワークを利用した「おうちのでんわ」は、今回のサービス終了の対象外です。

＜出典＞

【進むアナログ回線の衰退】ソフトバンク、固定電話『おとくライン』を2030年に終了へ

（スマホライフPLUS）

3：メタル回線廃止と値上げ！固定電話解約の判断基準

NTT東西は、メタル回線が老朽化しているため、2026年度から段階的に廃止し、2035年をめどに移行する方針を明らかにしています。これに伴い、固定電話料金は2026年4月より値上げされる見込みです。固定電話を使用しない家庭であれば、解約することで年間約2万円～3万円の固定費節約が可能であり、経済的なメリットは大きいと言えます。

一方で、固定電話を手放すデメリットとしては、FAXが使えなくなることや、各種サービスの連絡先変更の手間などが挙げられます。また、大規模災害時には、電話局から直接電力供給を受ける固定電話（アナログ回線）は、停電時にも通話できる可能性があるという大きなメリットがあります。

ただし、近年ではSpaceX社のスターリンクのような衛星インターネットも被災地の通信復旧に貢献しており、代替手段も選択肢に入ります。

＜出典＞

固定電話の『メタル回線撤廃』と『値上げ』が進む。老朽化する固定電話を今も使い続けるメリットとは？

（スマホライフPLUS）

【まとめ】デジタル時代における固定電話の役割の変化

固定電話はメタル回線の撤廃、IP網への移行、そして料金の値上げという避けられない変化に直面しています。経済的なメリットや利便性を考慮すると解約を検討する価値は高いですが、FAXや災害時の通信手段など、固定電話ならではの価値を代替サービスとセットで比較検討することが大切です。

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