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多年草(宿根草)の冬支度!これだけはやっておきたい、春を迎えるための庭仕事

  • 2025.11.26

多年草(宿根草)の冬支度!これだけはやっておきたい、春を迎えるための庭仕事

今年のガーデニングもシーズン終盤を迎えています。初夏からずっと咲いているトレニアやペンタスにかえて、パンジー&ビオラや球根を植えつけます。と同時に茎葉が枯れ始めた宿根草を片づけ、来シーズンのために冬支度をいたしましょう。

本格的な寒さの前に防寒対策をしよう

来シーズンも花を咲かせてくれる多年草のなかにも、寒さに強いものと弱いものがあります。

以下の目安を参考に、あなたの庭やベランダにある植物を確認しましょう。

・耐寒性多年草:0℃以下の低温に耐え、雪が積もっても大丈夫で屋外で越冬できます。
・半耐寒性多年草:最低気温0℃前後に耐え、霜よけなどによって屋外で越冬できます。
・非耐寒性多年草:最低気温5℃以上必要なので、屋内で冬越しさせます。

①非耐寒性の多年草や球根植物などを掘り上げる

寒さに弱い植物は株ごと掘り上げて鉢に植え替え、屋内に取り込みます。冬の間栽培できるスペースがなかったり、掘り上げる手間がかけられない場合は、一年草扱いとして処分するしかありません。

掘り上げる前には茎葉をコンパクトに切り詰め、水を張ったバケツに根鉢を浸けるなどの防虫対策をしましょう。冬の間は日当たりのよい窓際に置いて、鉢植えの表土がよく乾いてから水やりをします。水やりの水は鉢皿に溜めないように気をつけて。
冬の置き場によっては、日照不足にならないようLED照明で補光します。

ダリアやクルクマなど、非耐寒性の球根植物は茎葉を株元から切りとり、球根を洗って1週間ほど日陰で乾かしてから、ピートモスなどに埋めて5℃以上の場所で保管します。または、鉢植えのまま水を切って室内で保管。

②霜よけを設置する

11月下旬になると、関東地方の平野でも霜が降ります。半耐寒性多年草なら、軽い霜が何度か降りても大きな被害はありませんが、強い霜が降りて枯らしてしまう前に霜よけを設置しましょう。耐寒性多年草には必要ありません。

霜よけには光を通す不織布や寒冷紗を用います。草丈のひくいものにはベタがけといって、不織布などを株にふんわりかぶせ、周囲をU字ピンなどで固定。草丈のあるものには支柱を使って、株全体を不織布などで覆います。鉢植えは水やりを考えて鉢と植物を別々に覆うのがおすすめです。数の少ない小さな株には、空気穴をあけたペットボトルでもOK。

③マルチングをしよう

寒さに強い耐寒性多年草でも初めて育てる植物や若い苗だと、どれくらいの寒さまで大丈夫なのか心配になります。そんなときはお布団を1枚かけてあげるつもりで、株元にマルチングをしましょう。マルチングとは土の表面を資材で覆うことです。防草などの効果もありますが、冬は防寒効果が期待できます。

野菜畑の畝が黒いビニールで覆ってあるのがマルチング。かつては稲わらやおがくずなどが用いられましたが、近年のガーデニングではバークや落ち葉、腐葉土や堆肥などを利用します。腐葉土などを用いると、そのまま土壌をよくする効果もあります。

枯れた茎葉を片づけると、思わぬ効果が!

多年草は晩秋には赤や黄色に紅葉する草もみじが楽しめたり、タネをつけたまま枯れ残ったシードヘッドの造形がアクセントになります。が、枯れたり傷んだ茎葉は冬になる前に刈りとり、庭やベランダをすっきりさせましょう。

冬は地上部が枯れる多年草(宿根草)も、春には新芽を出現させます。古葉を刈りとっておくと、みずみずしい新葉が春に目立ちます。また、クリスマスローズは傷んだ古葉を刈ることで、早春に咲く花芽のスイッチが入るという説もあるのです。

ブラックベリーやクレマチスの新枝咲き系統など、つる性の多年草や低木は、株元に近い位置でつるを切り戻すことで、株元から新芽が伸び出します。コンパクトな株を維持できて、花つきもよくなります。一方、ミナヅキなどの春に花芽ができる花木は、この時期に剪定して大丈夫。節の少し上で切るとわき芽が伸びて枝数・花数がふえます。

落ち葉を集めて腐葉土や堆肥をつくろう

落ち葉を集めて米ぬかなどをくわえ、微生物の働きで分解させると半年~1年ほどで腐葉土ができます。花壇にすき込むと水はけや水もちをよくする土壌改良材です。

落ち葉に生ごみなどをくわえて発酵させると堆肥になります。堆肥はいくらか有機肥料としての性質をもって、やせた土壌を豊かにします。

腐葉土や堆肥を作る場合は、できるだけ広葉樹の落ち葉を用います。針葉樹の葉は分解されるのに時間がかかるためです。
寒さの前にこうした地道な作業をしておくと、来シーズンの庭やベランダはより豊かに輝いてガーデニングが楽しめるに違いありません!

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